日本のGDP
日本のGDPはどのくらいの金額か、皆さんご存知でしょうか。おおよそ500兆円です。割と覚えやすい金額だと思いますので、是非記憶して下さい。そして、昨年度、2003年度の経済(GDP)成長率はどのくらいだったのでしょう。名目で0.7%、実質で3.2%です。
名目とは、何も補正していないGDPの数字を比較したものです。しかし実際には物・サービスの価格(物価)が上がったり下がったりするために、お金の本
当の価値はそれに影響されます。そこである年度を基準として、物価が上がれば翌年のGDPはその分低く補正し、下がれば高く補正することにしています。こ
れが実質の数字です。
具体的には、消費者物価と卸売物価の変化からGDPデフレーターという補正値を作っています。物価が上がれば(インフレであれば)プラスの数字であ
り、下がれば(デフレであれば)マイナスになります。昨年度はやはりデフレでしたから、名目の0.7にGDPデフレーターの2.5をたして実質の3.2にな
るという具合です。
個人が自分の収入を考える場合はインフレとかデフレとかの影響は普通考えませんので、名目の比較で昨年よりいくら増えた、あるいは減ったと思う訳です。したがって、消費者あるいは経営者が収入が増えたので前より多く使おうと考えるのは、名目収入が増えたときになります。
名目は2001年度、2002年度とマイナスで、昨年度は久々に0.7%増加した訳ですから、今年度は皆さん多く使おうと考えるべきだと思います。1%
余計に使おうと考えたら、単純化すると500兆円の1%ですから5兆円になります。これは新しい産業がひとつ創出されたようなものです。みんなで使って、
みんなで儲けるというのが経済の基本です。
なお、GDP等の統計情報は、内閣府経済社会総合研究所のホームページにすべて掲載されています。便利になったものですね。
| 固定リンク
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 6月30日付けBBCニュース・ジャパンの記事「インフルエンザの新型、中国で発見 『世界的流行も』と科学者」は中国共産党のプロパガンダかも(2020.07.02)
- 消費税についての一考(2020.06.20)
- 特別定額給付金(10万円)の給付状況について(2020.06.13)
- 【動画】中国のサプライチェーン支配:中国共産党を助けたアメリカ(2020.05.05)
- 第45回小平市民文化祭・小平青少年吹奏楽団演奏会を聴いて(2007.11.25)
コメント