« 2006年2月 | トップページ | 2006年4月 »

2006年3月の3件の記事

2006年3月31日 (金)

修善寺梅林と富士山

 3月初めに伊豆の修善寺に行って参りました。修善寺温泉は弘法大師こと空海により最初に発見されたと伝えられており、東国ではとても歴史のある場所です。昔は下田方面に陸路向かう場合は、ここから天城を越える起点にもなっていました。川端康成が書いた「伊豆の踊り子」でも、学生が天城越えをしようとしている旅芸人の一座の踊り子と初めて出会ったのが、ここ修善寺にある湯川橋と設定されています。

 また、修善寺は源頼朝が流されていた蛭ヶ小島(韮山)からも近く、鎌倉幕府成立後に源氏の悲劇の一場面ともなっています。頼朝の異母弟・蒲冠者こと範頼は誤解からここに幽閉され、梶原景時(どうも悪役ですが)に攻められ自刃しております。また二代将軍の源頼家は権力闘争に巻き込まれ、やはりここ修善寺に幽閉され、その後刺客により27歳で暗殺されてしまいます。

Himg0115

 悲しい歴史とは裏腹に、修善寺梅林では紅白の梅の花が満開で、とても馨しい香りを辺りに充満させていました。ここはもともとは斜面を利用した梅の果樹園だったそうですが、後に梅林として整備されたようです。とても素晴らしいことは、斜面なので高い方に上っていくと梅林越しに富士山が望めることです。ここから見ると富士山は北側になるので、光線の関係で晴れて空気が澄んでいれば真に美しい姿を眺めることができます。

 上の写真は修善寺梅林の見事な満開の紅梅・白梅で、下の写真は修善寺梅林と見事に調和した富士の眺望です。

Himg0117

  • 修善寺の 梅の薫りに さすらいの

是非 人気blogランキング へ

是非 ブログランキング【くつろぐ】へ

修善寺物語 修善寺物語

販売元:楽天ブックス
楽天市場で詳細を確認する

夏目漱石の修善寺新訂版 夏目漱石の修善寺新訂版

販売元:楽天ブックス
楽天市場で詳細を確認する

修善寺特産 黒米 300g 修善寺特産 黒米 300g

販売元:伊豆村の駅
楽天市場で詳細を確認する

76-修善寺の温泉水 1.3L(9袋) 76-修善寺の温泉水 1.3L(9袋)

販売元:IZUTENショップ
楽天市場で詳細を確認する

| | コメント (0) | トラックバック (0)

あずみけいこ「色唄七夜物語 第三夜」を聴いて

 あずみ けいこ さんの「色唄七夜物語 第三夜」に行って参りました。3月27日(月曜)午後8時からいつもの新宿ゴールデン街劇場で開演しました。いつものパートナーの藤井 裕さんに加えて、ゲストのピアニスト&シンガーのリクオさんというメンバー構成でした。
 結論から先に言うと、今回の公演は素晴らしい出来映えだったと思います。前回はオリジナル曲が多かったのですが、今回はカバー曲(しかもロックあり、R&Bありです)も結構取り混ぜながら、聴衆に飽きが来ないようにバラエティに富み、メリハリの効いたプログラム構成になっていました。カバー曲というのは、オリジナル曲として歌っている歌手がいる訳ですから、それを超えるようなところがないとつまらなくなってしまいます。あずみ けいこ さんの声量のある歌唱力とハートがまさに試された訳です。そしてリクオさん、素晴らしいピアニスト&シンガーでした。あずみ けいこ さんを立てながらも、彼自身のソロの場面では実力とユーモアとコミカルな動きで聴衆を楽しませて下さいました。忘れてはいけない藤井 裕さん、いつものとおりしっかり要所を押さえながら、ベースを操って全体的に調和の取れた音楽を作って下さいました。
 第1部、第2部それぞれ9曲ずつ、そしてアンコールに1曲と、充分に堪能させていただきました。

人気blogランキングへ

島唄の風~沖縄ベストコレクション~ Music 島唄の風~沖縄ベストコレクション~

アーティスト:オムニバス,夏川りみ,THE BOOM,森山良子,BEGIN,Kiroro,喜納昌吉&チャンプルーズ
販売元:ビクターエンタテインメント
発売日:2005/12/16
Amazon.co.jpで詳細を確認する

| | コメント (0) | トラックバック (0)

藤原正彦著「国家の品格」を読んで

 藤原正彦さんの著書「国家の品格」を読んだ方は多いと思います。米国発の論理と競争の世界に疲れてきている私にとっては、何だか救われたような気がしました。という私も米国でも教育を受けており、米国流の考え方にも共感を持ってこれまで生きて来ておりますが。

 最近の社会はどうも極端に行き過ぎているような気がします。金さえ儲かればいい、選挙に当選さえすればいい、楽さえできればいい、楽しければいい、などなど・・・。しかし、それぞれの考え方の反対側には、本当は誰もが思い付かなければならないことが横たわっているのではないでしょうか。金のない人や社会の弱者はどうするのか、当選した議員は毎日市民に役立つどういう活動ができるのか、社会あるいは他人のために役立つことをしなくていいのか、楽しむための前提の苦労はしているのか、などなど・・・。自由と平等、資本主義と社会主義、規制と非規制などどちらも必要であるのに、現在の日本では上手く調和させずに片方に走り過ぎる傾向が確かにあると思います。

 藤原さんの書いていたことで印象に残ったことは次のとおりです。

  • いくら論理が正しくても、最初の前提あるいは出発点が間違っていれば、論理で導き出した結論は正しくない。
  • 最初の前提(数学での公理、モーゼの十戒的なものか)は、他のことから自動的に導き出される訳ではないので、教育することがが必要である。
  • 現代日本では、元々備わっていた「弱いものいじめをしない」、「惻隠の情をもつ」などという武士道の精神が教育されず、忘れ去られている。
  • 天才は美の世界から生まれる。日本の国土は美しいから、天才が生まれる素地がある。だから地方の美しい農地を荒廃させてはいけない。

 読了してからしばらく時間がたっているので、私なりの解釈になっているかもしれませんが、何かの参考になれば幸いです。

人気blogランキングへ

国家の品格 Book 国家の品格

著者:藤原 正彦
販売元:新潮社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

尊敬される国民 品格ある国家 Book 尊敬される国民 品格ある国家

著者:渡部 昇一,岡崎 久彦
販売元:ワック
Amazon.co.jpで詳細を確認する

| | コメント (0) | トラックバック (1)

« 2006年2月 | トップページ | 2006年4月 »