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2006年4月12日 (水)

梅田望夫著「ウェブ進化論」を読んで

 梅田望夫さんの著書「ウェブ進化論」を読みました。いわゆるWeb 2.0なるものが巷間喧伝されていますが、元々明確に定義されて出て来た概念ではないので分かりにくいのですが、本書はそれを別の言葉と実例で説明してくれているように思います。
 梅田さんによると、いわゆるIT企業には、ネットのこちらの側の企業とあちら側の企業があるのだそうです。何だかこの世の世界とあの世の世界を言っているようですが、そうではなくて前回のITバブルの時によく言われたリアルの世界とバーチャルの世界のことに関連しているようです。マイクロソフトやヤフーや楽天は、そのビジネスにいずれもリアルの世界での商取引を伴っているので、ネットのこちら側の企業だということのようです。一方、グーグルは、収入をネット広告で得ている限り、そのビジネスにリアルの世界の商取引は絡んでおらず、すべてバーチャルの世界で完結しているので、ネットのあちら側の企業ということになるようです。
 そもそもネットのあちら側の企業が成立するようなことになったのは、技術革新により「インターネット」、「チープ革命」そして「オープンソース」という三大潮流が大きな流れとなり、相乗効果を起しているからなのだそうです。今後はこの流れに沿って、不特定多数無限大(ソフトバンクの孫正義さんが2000年頃よく「コストは零でリーチが無限大」ということを言っていたのを思い出しました)の良質な部分を力に変えていく企業が次の時代をリードすることになるという予言です。この意味で、グーグルの次にウィキペディアや日本の企業の「はてな」などが注目されるのだそうです。
 ぜひ皆さんもご一読を、

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