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2006年7月 2日 (日)

武内薫著「99.9%は仮説」を読んで

 武内薫氏が執筆した著書「99.9%は仮説――思いこみで判断しないための考え方」を読みました。最近ビジネス・インテリジェンスなるものを勉強していて、「人生は仮説だ」などとほざいている私としては、見逃せない本に見えました。また、「思いこみで判断しないための考え方」という副題がいいですよね。何かと頭が固くなっている輩にとっては、少しでも頭を柔らかくするチャンスと思って飛び付いてしまうようです。
 実はこの本は32万部も売れているそうなのです。道理で書店でも平積みにしてある訳です。さらに、竹内さんの公式サイトのこの本の特設ページにかなり長い解説・補足が公開されております。また、日経BP社のサイトのbp SPECIALにも竹内さんの長いインタビュー記事が掲載されております。随分情報が無料公開されているので、本そのものはさらに売りにくいのではないかというのはやっかみでしょうか。
 本の内容そのものは、「飛行機はなぜ飛ぶのか? 実はよくわかっていない」から始まって、中盤ではカール・ポパーさんによる「科学は、常に反証できるものである」という科学の定義が紹介されます。そして、ついにはアインシュタインの相対性理論からホーキングの理論の紹介にまで達します。中盤の科学の定義は、「科学は、常に否定されるものである」と言っているのと同じだと思います。さらに、相対性理論などは理工系の私にも完全には理解できない世界でした(元々わかっていないのですが)。
 なぜ私が「人生は仮説だ」と言っているかを説明していなかったですね。よく考えてみると、いつも何かの選択をしているのが人生ですよね。どこの学校に通うか、どの会社に勤めるか、誰と結婚するか等々、どの両親の下に生まれてくるか以外は全部選択しています。選択に際しては、無限にある情報を、インテリジェンスという選択に関係のある(と思われる)エッセンスに集約して、それを基にいくつかの仮説を立てどれかを選択するという過程(プロセス)を経るのが普通でしょう。考えてみると、子供の時はこの過程を理解していなかったため、何となく親の意見を鵜呑みにしたことが多かったのではないでしょうか。いずれにしても、仮説を選択したのは自分自身であり、どれか選択された仮説の下で人生を生きているのではないでしょうか。

  • 人生は 夢幻か いや仮説

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