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2006年11月18日 (土)

日光の滝と紅葉#2(華厳滝・霧降滝)

 いよいよ華厳滝です。エレベータ(有料)で降りると滝壺近くの観瀑台に出られますが、そこの御案内板によれば次のとおりです。

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 男体山の噴火で生まれた中禅寺湖の湖水が大尻(おおしり)川となって流れ出し、この大岩壁から一気に落下する壮大な雄姿が華厳滝です。
     高さ     97.0m
     落口巾     7.0m
     滝壺深さ    4.5m
     落水量 (毎秒1.3トン)
(注:落水量の数字はその日の水量により変更されます。この日の水量は多い方だと思います)
 華厳滝を囲むこの岩盤壁は上部から安山岩、集塊岩、石英斑岩とで形成され中段の細い滝の数々は十二滝と呼ばれています。滝の流れは観瀑台直下の涅槃(ねはん)滝にかかり大谷(だいや)川となって鬼怒川に合流しています。

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 写真の説明をします。上から1枚目は滝壺近くの観瀑台から撮った華厳滝全容、2枚目は同じ観瀑台から滝上部と柱状節理、3枚目が駐車場横の観瀑台から見下ろした滝壺です(紅葉は落葉でした)。

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 また、(社)日光観光協会オフィシャルサイトのパーフェクトガイドによれば、自殺の名所になったいきさつも含めて次のように紹介している(一部抜粋)。

 日光には四十八滝といわれるくらい滝が多いが、最も有名なのが華厳滝である。高さ97mをほぼ一気に落下する豪快さと、自然が作り出す華麗な造形美の両方をあわせ持つ。和歌山県の那智の滝、茨城県の袋田の滝とともに「日本の三大名瀑」とも呼ばれる。名称は涅槃滝、般若(はんにゃ)滝などと一緒に仏典の「釈迦の五時教(ごじきょう )」から名づけ られたらしい。
 滝を間近で観覧できるようになったのは、1900年(明治33年)。7年もの歳月をかけて星野五郎平(ごろべい)が滝壷近くに茶屋を開いた。そして1903年(明治36年)5月、18歳の旧制一高生であった藤村操がミズナラの木に「巌頭之感」を書き残して投身自殺をして以来、自殺の名所にもなってしまった。堅い岩盤をくり抜いたエレベーターが営業を開始したのは1930年(昭和5年)になってからである。
 6月にはたくさんのイワツバメが滝周辺を飛び回る。1月から2月にかけては十二滝と呼ばれる細い小滝が凍るため、華厳滝はブルーアイスに彩られる。

 藤村操の「巌頭之感」やその背景については、「小さな資料室」の資料にとても詳しく掲載されています。以下に、明治のリアリティを出すために、「巌頭之感」を元々使われていた旧字体の漢字を含めて引用します。藤村操の死は、彼が通っていた旧制一高で英語を教えていた夏目漱石にも影響を及ぼしているようです。漱石は藤村が予習をしてこなかったことで藤村を叱っていたため、藤村の死は自分が原因のように思ったようです。後に、藤村の死は麹町の女子学院に通う1歳年上の馬島千代さんへの片思い(プラトニックラブ)が引き金という説の証拠となる「恋人への遺書」が偶然見つかったりして、新しい展開があるようです。

     巌 頭 之 感
悠々たる哉天壤、遼々たる哉古今、五尺の小躯を以て
此大をはからむとす。ホレーショの哲學竟に何等の
オーソリチィーを價するものぞ。萬有の
眞相は唯だ一言にして悉す、曰く、「不可解」。
我この恨を懐いて煩悶、終に死を決するに至る。
既に巌頭に立つに及んで、胸中何等の
不安あるなし。始めて知る、大なる悲觀は
大なる樂觀に一致するを。

Photo_3

 日光の滝を見るためには、もちろんいろは坂を登り、下った訳です。山道でも、愛車レクサスIS250は快適でした。4枚目の写真は雪の中禅寺湖、5枚目の写真はいろは坂のふもとの大谷川岸の駐車場のドウダンツツジと山の紅葉です(右端に愛車IS250の鼻先が観えます)。

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 日光の最後の滝は霧降滝です。日光市街から霧降高原道路の方向に少し上ったところにあります。6枚目の写真は山のレストランの2階の展望室から撮ったものです。山の見事な紅葉の中に、二段になった霧降滝が優美に流れ落ちています。滝は、上段が25m、下段が26m、高さが75mあるそうです。

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  • 真っすぐに 落ちる奔水 すべて絶つ
  • 天上の 滝と紅葉 彩の国

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コメント

溝の口のかねちょん さん
コメントありがとうございました。華厳の滝はやはり神々しいものがありますね。
今回は5年振り位で日光を訪れましたが、華厳の滝も含めてアクセスが少しずつ良くなっているような気がします。ただ、道路が多くなるのは、いいのか悪いのか複雑です。
たまたまですが、中禅寺湖の紅葉の最盛期が終わってからの旅でしたので、恒例のいろは坂の渋滞には無縁で過ごして参りました。でも、かなりの雪が舞ったのには驚きました。北海道並みの気候と聞いてはおりましたが…。

投稿: Kirk | 2006年11月25日 (土) 午前 11時07分

突然すみません。
いろいろとリンクで遊んでいたら偶然たどり着いたので一言コメントを残して返りますね。
小学生のとき以来始めてみました。すごい迫力ですよね。

投稿: 溝の口のかねちょん | 2006年11月23日 (木) 午後 05時11分

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