ラベンダーの里の後藤純男美術館を観て
ラベンダー発祥の地といわれる上富良野町にある日本画家後藤純男美術館を初めて訪ねました。開館30分前の午前8時半に到着したのですが、館長らしい男性の方が定刻前に快く入館させて下さいました。ありがとうございました。この美術館は、1930年千葉県関宿町生まれの後藤画伯が1997年に開館したもので、併設されているアトリエでは現在も創作活動に励んでいるといいます。入館してみるとビックリする位の大作が並んでおりました。特に、奈良・京都の桜花を描いた大作が並ぶ第2展示室や紅葉や中国山峡を描いた大作が並ぶ第3展示室は圧巻でした。
足立美術館(島根県安来市)で観た横山大観画伯の日本画は墨だけで描いたものが多かったのですが、後藤画伯の日本画はフルカラーで、絵の具の盛上り的な効果も使われていて、一見西洋画と区別がつかないような感じでした。前出の方の説明によれば、日本画と西洋画の違いは今や見かけでは余り分からず、使用する絵の具の違いだけとのことでした。ご存知のとおり西洋画では油絵の具を使いますが、日本画では岩絵の具を使うのだそうです。油絵の具は混ぜ合わせていろいろな中間色を出すことができます。しかい、岩絵の具は混ぜ合わせると化学変化が起きるためそうすることができず、結果的に常時約200種類もの色の岩絵の具を用意しているとのことです。また、日本画で絵の具を盛り上げるには、膠(にかわ)を使うとのことです。ご存知のとおり、膠は動物の骨や皮から作られた接着剤ですので、原料は蛋白(たんぱく)質ですから管理が悪いとカビが生えてしまうそうです。
次の写真は後藤純男美術館の外観です。まだ、時々小雨が降っていました。
美瑛・富良野エリアを訪れたのは今回で3回目ですが、やはり中富良野町にあるラベンダー農園の様子も観ることにしました。まず、これまでに行ったことのなかた彩花の里「佐々木ファーム」を訪れました。ここは高台にあるため、眺めが良いのが特徴です。次の2枚の写真が彩花の里で撮影したものです。ラベンダーは6~7月に咲くために、残念ながら咲いているのは赤・青・白、3色のサルビア、そして黄色のマリーゴールドです。
次に、中富良野町では一番有名なファーム富田にも立ち寄りました。彩花の里には余り人がおりませんでしたが、ここには観光バスも到着していて観光客でにぎわっておりました。また、ここでは戸外ではもう咲いていないラベンダーを温室内で咲かして展示するという工夫をしておりました。次の2枚の写真がファーム富田で撮影したものです。1枚目は香水の舎(いえ)の2階から撮った彩りの畑で、2枚目は彩りの畑の中で珍しかったピンク色のクレオメの花です。
- 富良野路は 彩(いろ)鮮やかに 人を呼ぶ
アートポストカードブック後藤純男
販売元:ビジョン企画出版社 |
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