« キッザニア東京を訪ねて内田樹著「下流志向」を考える | トップページ | 上野東照宮の冬ぼたん »

2008年1月20日 (日)

江戸東京博物館の北斎展を観て

 東京・両国にある江戸東京博物館で開催中の「北斎展」を観て参りました。同博物館開館15周年記念の特別展で、「ヨーロッパを魅了した江戸の絵師」というサブタイトルが付いています。オランダ国立民族学博物館、フランス国立図書館そして大英博物館から初めて同時に約70点の肉筆画が里帰りしているとのこです。これらを含めて展示作品は500点を超えるという膨大な展示会でした。もっとも北斎の絵そのものはせいぜいA3判位の大きさですので広大な場所が必要という訳ではありません。しかし、それがかえって会期末近くで沢山の観客が詰めかけている会場の混雑度を増しているように思えました。

 500点以上の作品をノロノロ進む列に入って長時間鑑賞するのは大変なので、いつものとおり音声ガイドを借用しました。音声ガイドに従っておよそ1時間程度で、作品27点を効率よく観て参りました。その中にレオナルド・ダ・ヴィンチが描いた「モナリザ」と同じ位世界中に知られているという、北斎の版画「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」がありました。今回北斎の作品の真に斬新な構図と色彩を改めてよく観て、これらがヨーロッパの印象派の画家達に大いに影響を与えたということが理解できるような気がしました。江戸東京博物館での北斎展は残念ながら1月27日までで、その後名古屋市美術館(2月9日~3月23日)、そして山口県立萩美術館・浦上記念館(4月5日~5月18日)と回るようです。

 次の写真は展示会場入口の向かい側に飾ってあった巨大な熊手です。皆さんのご繁栄をお祈りしてここに掲載いたしました。

Cimg0197

  • 北斎に 観る日本美の 先進性

是非 人気blogランキング へ

是非 ブログランキング【くつろぐ】へ

葛飾北斎 富嶽三十六景
配信元:電子書店パピレス
提供:@niftyコンテンツ
1000ピース 銀彩 神奈川沖浪裏 1000-74 Toy 1000ピース 銀彩 神奈川沖浪裏 1000-74

販売元:エンスカイ
発売日:2007/10/11
Amazon.co.jpで詳細を確認する

もっと知りたい葛飾北斎―生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション) Book もっと知りたい葛飾北斎―生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)

著者:永田 生慈
販売元:東京美術
Amazon.co.jpで詳細を確認する

葛飾北斎の浮世絵風呂敷 二巾(約71cm×約68cm)/富嶽三十六景神奈川沖浪裏(通称:波裏富士・浪裏富士) 素材は人気の丹後縮緬です。希望者のみ箱入れ包装無料 葛飾北斎の浮世絵風呂敷 二巾(約71cm×約68cm)/富嶽三十六景神奈川沖浪裏(通称:波裏富士・浪裏富士) 素材は人気の丹後縮緬です。希望者のみ箱入れ包装無料

販売元:日本のおみやげ さくら堂
楽天市場で詳細を確認する

|

« キッザニア東京を訪ねて内田樹著「下流志向」を考える | トップページ | 上野東照宮の冬ぼたん »

美術」カテゴリの記事

コメント

 tonton3さん
 トラックバックありがとうございました。
 多分二度目のトライだと思いますが、当方からもトラックバックさせていただきました。
 tonton3さんのブログは勉強になります。欧州の芸術にも多大な影響を与えた北斎の偉大さを再確認いたしました。
 今後ともよろしくお願いいたします。

投稿: Kirk | 2008年1月30日 (水) 午前 05時53分

 すぴかさん
 コメントとトラックバック、ありがとうございました。
 北斎は本当に偉大な芸術家かつ経営者であったことを改めて感じました。そして江戸時代の日本文化のレベルにも想いをはせました。
 今後ともよろしくお願いいたします。

投稿: Kirk | 2008年1月30日 (水) 午前 05時33分

こんばんは。
TBをありがとうございました。
もう一度行こうと思っているうちに
会期は終ってしまい残念です。
北斎の偉大さに圧倒された展覧会でした。

投稿: すぴか | 2008年1月29日 (火) 午後 11時18分

 はなさん
 コメントありがとうございました。
 トラックバックは未だ到着しておりませんが、参りましたらすぐに公開いたします。
 北斎は江戸自体の美術の天才であり、かつ最高の経営者であったのではないかと思います。
 今後ともよろしくお願いいたします。

投稿: Kirk | 2008年1月25日 (金) 午後 09時07分

こんにちは、TBありがとうございました。
最近こちらのTBの調子が悪くてお返しできるかわからないのですがやってみます。

里帰りの絵は江戸絵画とは思えないような不思議な魅力をたたえていました。ミステリアスとでも表現できるような、という感じです。

投稿: はな | 2008年1月25日 (金) 午後 07時53分

 とらさん
 コメントありがとうございました。
 会期末で、しかも午後に参りましたので、会場は大変混み合っておりました。展示会の興行としてはいいことなのでしょうが、美術鑑賞や研究の面からは不都合なことこの上ないですよね。
 では、今後ともよろしくお願いいたします。

投稿: Kirk | 2008年1月24日 (木) 午後 12時37分

TBありがとうございました。
随分と混んできたのですね。
会期の初めは空いていたのですが・・・

投稿: とら | 2008年1月24日 (木) 午前 08時18分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 江戸東京博物館の北斎展を観て:

» 「特別展 北斎」 江戸東京博物館 [はろるど・わーど]
江戸東京博物館(墨田区横網1-4-1) 「特別展 北斎 - ヨーロッパを魅了した江戸の絵師 - 」 2007/12/4-2008/1/27(前期:12/4-27 後期:1/2-27) 本当にこれは北斎なのでしょうか。いままでに見たこともないような北斎が、馴染みも深い「富嶽三十六景」や「北斎漫画」などと共に紹介されています。江戸東京博物館で開催中の北斎展へ行ってきました。 ともかく見るべきは前半の第一部「北斎とシーボルト」における、おそらくは北斎、もしくは工房の手による肉筆画の数々(全43... [続きを読む]

受信: 2008年1月25日 (金) 午後 10時15分

» 北斎 江戸東京博物館 [すぴか逍遥]
江戸東京博物館の「北斎」ヨーロッパを魅了した江戸の絵師展(12月4日〜1月27日)に 行ってきました。12月19日、第3水曜日は65歳以上無料の日だそうで、知らずに行って ずい分得した気分、それほど混んでなく、ただ男性が7割くらいでびっくりしました。 第1部 北斎とシーボルト 注目の肉筆風俗画 ここが今回の一番の見せ場?という感じですが(推定 北斎)とか言うのがよくわかりません。 また司馬江漢とか亜欧堂田善の絵も連想します。「今戸瓦焼図」田善という絵もあり構図は 違いますけど、また「七里ヶ浜図」... [続きを読む]

受信: 2008年1月29日 (火) 午後 11時20分

» 江戸東京博物館で「北斎」展を観る! [とんとん・にっき]
江戸東京博物館:菊竹清訓設計 「北斎」展を観ての帰り、地下鉄の「両国」駅で掲示してあった温泉の広告を見たら「北斎通り」とありました。帰ってから調べてみると、「北斎通り」とは両国から錦糸町まで約1キロ、バス停毎に「葛飾北斎ギャラリー」があり、北斎の絵を展示... [続きを読む]

受信: 2008年1月30日 (水) 午前 12時20分

« キッザニア東京を訪ねて内田樹著「下流志向」を考える | トップページ | 上野東照宮の冬ぼたん »