カテゴリー「音楽(2009年)」の6件の記事

2009年9月 5日 (土)

川畠成道&小川典子のソナタシリーズ2009(@紀尾井ホール)を聴いて(そしてホテルニューオータニ・VIEW & DINING THE Skyでの食事)

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 本日午後紀尾井ホールにて開催された「川畠成道(Vn)&小川典子(Pf)ソナタシリーズ2009 ~古典から現代まで~」を聴いてまいりました。今回も日本ユニシス(株)が協賛で、そのせいか800席がほぼ満員のホールには若い男性の姿もちらほら、いつもと少し雰囲気が違いました。成道さんのMCによれば、「ソナタシリーズは2003年から始めて、今回が6回目」とのことです。年数がちょっと合わないなと思ったら、昨年はデビュー10周のツアーで忙しかったためかソナタシリーズをお休みしたようです。いつものように成道さんの情感たっぷりな、しかし確実な演奏に、小川さんのメリハリのある伴奏がよくマッチして、聴き応えのある演奏会でした。プログラムは次のとおりでした。

ヘンデル: ヴァイオリン・ソナタ 第1番 イ長調 Op.1-3
プロコフィエフ: ヴァイオリン・ソナタ 第2番 ニ長調 Op.94bis
     ~ 休 憩 ~
フランク: ヴァイオリン・ソナタ イ長調
(以下アンコール)
フォーレ: 夢のあとに
プロコフィエフ: オペラ「三つのオレンジへの恋」からマーチ
ドビュッシー: 月の光

 いい音楽の後は、いい食事です。ホールのすぐ向かいのホテルニューオータニへ往きました。プールサイドから庭園に入り、まだレストランの開店時刻までには早かったのでガーデンラウンジに向かいました。途中の庭園て撮影した携帯写真が、冒頭に掲載したノボタン(野牡丹)の紫色の花です。この花木は正確には中南米原産のシコンノボタン(紫紺野牡丹)らしく、長く飛び出している紫色のオシベ(雄蕊)が特徴のようです。ガーデンラウンジで約1時間過ごし、本館17階にあるVIEW & DINING THE Skyへ参りました。混んでいるらしく、いつもより30分早く午後5時から開店しておりました。

 ここはもともとは中華レストランでしたが、昨年秋にすっかり改修して和・洋・中、すべてが揃ったビュッフェダイニング方式のレストランとして再スタートしました。70分で1回転する回転レストランですから、東京の眺めもまた格別です。いい酒といい食べ物といい眺望で、つい飲み過ぎ、食べ過ぎに…。次の2枚の携帯写真は、夕暮れの新宿高層ビルのスカイスクレイパーと、東の空・皇居上空に浮かんできた満月です。

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2009年3月22日 (日)

川畠成道デビュー10周年コンサートツアー東京公演(@紀尾井ホール)を聴いて(そして「新宿 大志満」での食事)

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 川畠成道デビュー10周年コンサートツアー東京公演を聴いて参りました。場所は、音の響きがいいので大好きな、クラシック専用の紀尾井ホールでした(写真は2階席後方から撮った開演前のステージ)。このホールは川畠さんにはお馴染みのところです。いつものように客席(800席)はほぼ満席でした。10周年コンサートツアーのプログラムは3種類あり、今回はヴァイオリンとピアノとマリンバによるプログラムBで、次のとおりでした。

前奏曲とアレグロ <Vn・Pf>
F.クライスラー(1875-1962)

ヴァイオリンソナタ 第1番 ト長調 作品78 「雨の歌」 <Vn・Pf>
J.ブラームス(1833-1897)

   ―― 休 憩 ――

アヴェ・マリア <Vn・Mba>
C.グノー(1818-1893)

3つのオレンジへの恋より、マーチ <Vn・Mba>
S.プロコフィエフ(1891-1953)

ロンドンデリーの歌(アイルランド民謡) <Vn・Pf>

エスクアロ(鮫) <Vn・Mba・Pf>
オブリヴィオン(忘却) <Vn・Mba・Pf>
A.ピアソラ(1921-1992)

ひばり <Vn・Mba・Pf>
G.ディニーク(1889-1949)

   ―― アンコール ――

ヴォカリーズ <Vn・Mba・Pf>
S.ラフマニノフ(1873-1943)

ハンガリー舞曲 第5番 <Vn・Pf>
J.ブラームス(1833-1897)

チャルダッシュ <Vn・Mba・Pf>
V.モンティ(1868-1922)

アヴェ・マリア <Vn・Mba・Pf>
C.グノー(1818-1893)

 ピアノはいつものように寺嶋陸也さん、マリンバは京都にお住まいの通崎睦美さんが協演者でした。川畠さんもマリンバとの協演は初めてということで、演奏はとても新鮮な感じがしました。弦楽アンサンブルで“四季”を弾いた昨年11月の東京特別公演は安心して聴いていられました。また、ピアノとギターと協演した今年1月の埼玉公演は欧州の旅情を感じさせるような雰囲気でした。しずれにしてもデビュー10周年コンサートツアーは本日で千秋楽ということで、川畠さんはホッとはしましたが少し残念という風情でした。

 後半は川畠さんが時々MCをやって下さいました。曲目についても若干紹介して下さいました。まず、「ロンドンデリーの歌」は米国に渡って「ダニーボーイ」になりその方が有名になったそうです。エスクアロ(鮫)は、鮫を釣るのが好きだったピアソラが、その姿と動きを音楽で表現したものだそうです。そもそも鮫を釣ることができるのかともおっしゃていました。ところで、昨年(2008年)のニューイヤーコンサートのプログラムでは、エクアーロと読ませていましたが、スペイン語の読みが違ったのでしょうか。

 そしてマリンバの通崎さんが紹介され、マリンバについて説明して下さいました。全長2m70cmの大きな楽器で、5オクターブ半の音を出すことができ、ちょうどチェロからヴァイオリンまでの音域をカヴァーしているそうです。マレットを2本持って演奏することもあることは川畠さんは知らなかったようです。ゴム製のマレットの先端に、演奏者が自分で毛糸を巻き付け音色を調整するのだそうです。毛糸の種類・太さや巻き付ける回数で音色が変るそうです。通崎さんが書いた本件コンサートのブログ記事がこちらにありました。

 今回もマリンバのための編曲は寺嶋さんが行ったそうです。寺嶋さんは、2本のマレットの間隔や通崎さんの腕の長さなどを考慮しながら編曲作業を行ったとのことです。何回かの連絡で割りと容易に終了することができたそうです。ヴァイオリンとピアノとマリンバの協演はめったにないらしいです。そういう意味では貴重なコンサートを堪能させていただきました。

 コンサート鑑賞後の食事は特に美味しいものです。先月の第7回文京福祉チャリティーコンサート(川畠成道特別演奏会)の時に続いて、新宿・小田急ハルク8階の「新宿 大志満」に参りました。前回頂戴したクーポン券があったこともありました。ここは「すし堪六」と一緒に入居しているため、鮨のメニューもあり「すし懐石」をオーダーしました。飲み物は能登の銘酒「竹葉(ちくは)」(重箱読みですが)です。食事と酒がよくマッチし、いいディナーでした。

  • マリンバの 響きの中に 旋律が

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2009年2月21日 (土)

第7回文京福祉チャリティーコンサート(川畠成道特別演奏会@文京シビック大ホール)を聴いて(そして「新宿 大志満」で食事)

 学士会館で大学のクラブ(ESS)の同窓会に出席した後、文京シビック大ホールにて開催された第7回文京福祉チャリティーコンサート(川畠成道特別演奏会)を聴いて参りました。指揮は円光寺雅彦さんで、東京フィルハーモニー交響楽団が協演しました。プログラムは次のとおりです。最初の曲は楽団だけで演奏されましたが、残りのプログラムは川畠成道さんと楽団の協演でした。指揮の円光寺さんが、川畠さんをよく観ながら熱演されていたのが印象に残りました。

<第1部>

W.A.モーツァルト(1756-1791)
歌劇《フィガロの結婚》より序曲

P.I.チャイコフスキー(1840-1893)
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35

≪休憩(20分)≫

<第2部>

E.ショーソン(1855-1899)
詩曲 作品25

J.E.F.マスネ(1842-1912)
タイスの瞑想曲

F.ワックスマン(1906-1967)
カルメン幻想曲

 昨年行われた第6回文京福祉チャリティーコンサート(川畠成道特別演奏会)と同様に、今回も(財)富士福祉事業団が競輪補助事業として主催したチャリティーコンサートでした。したがって、ほぼ満員の客席(約1,800席)には、実に行儀よくしくしている盲導犬を連れた方や白い杖の方が結構いらっしゃっておりました。

 満場の拍手を浴びて演奏を終えられた後、4回のカーテンコールに応えましたが、今回は結局アンコールがないままでした。川畠さんのコンサートでアンコールがなかったのは初めてのことでした。夜の公演を控えているためだったのでしょうか。昨年は昼夜2公演でもアンコールを1曲弾いて下さいました。

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 美しい音楽を聴いた後は、お楽しみの美味しい食事です。文京シビックセンター25階の展望レストランまで昇りましたが、あいにく営業時間外でした(上の写真は25階展望ラウンジから東京ドームシティ方向を眺望したもの)。それで新宿の小田急ハルク8階にある「新宿 大志満」に向かうことにました。ここはお正月に泊まったホテルグランパシフィック LE DAIBAでお節料理を楽しんだ店の兄弟店です。軽食ということで加賀御膳と加賀の銘酒「萬歳楽 菊のしずく」を注文しました。

  • 真心で 永久(とわ)の響きを 綴られて

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2009年1月31日 (土)

川畠成道ニューイヤーコンサート2009(@紀尾井ホール)を聴いて

 紀尾井ホールで開催された、日本ユニシス・プレゼンツ「川畠成道ニューイヤーコンサート2009」を聴いて参りました。ピアノは、ロデリック・ジェイムズ・チャドウィックさんでした。成道さんとチャドウィックさんは英国王立音楽院の同窓生のようです。彼らは、成道さんの最新のCDアルバム「ザ・ベスト」でも合奏しております。

 川口リリア音楽ホールの公演とは異なり、800席の紀尾井ホールはほぼ満席でした。今回も日本ユニシスの社員達が、ボランティア活動として目の不自由な方々のご案内を担当しておりました。したがって、会場には盲導犬の姿もちらほら、皆大人しく一緒に音楽を聴いておりました。

 プログラムは次のとおりでした。

  1. ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ ト長調 作品100
    A.ドヴォルザーク(1841-1904)
  2. ヴァイオリンソナタ 第2番 イ長調 作品100
    J.ブラームス(1833-1897)
           ~ 休 憩 ~
  3. 歌の翼に 作品32の2
    F.メンデルスゾーン(1809-1847)
  4. ハンガリー舞曲 第5番
    J.ブラームス(1833-1897)
  5. コンソレーション
    F.リスト(1811-1886)
  6. 熊蜂の飛行
    N.A.リムスキー=コルサコフ(1844-1908)
  7. アヴェ・マリア
    C.グノー(1818-1893)
  8. カルメン幻想曲
    F.ワックスマン(1906-1967)
          ~ アンコール ~
  9. オブリヴィオン(忘却)
    A.ピアソラ(1921-1992)
  10. チャルダッシュ
    V.モンティ(1868-1922)
  11. カンタービレ
    N.パガニーニ(1782-1840)
  12. ひばり
    G.ディニーク(1889-1949)
  13. アリア
    J.S.バッハ(1685-1750)

 チャドウィックさんは成道さんの様子をよく見ながらピアノを弾いており、そのせいか、成道さんはとても気持ち良さそうにヴァイオリンを奏でておりました。今回も成道さんはサービス精神が真に旺盛で、アンコールとして5曲も小品を演奏して下さいました。特にひばりは好きな曲とのことで、この曲と最後のアリアは即興でリフレインを増やして、普通よりとても長い演奏を聴かせて下さったのでした。

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2009年1月16日 (金)

川畠成道デビュー10周年コンサートツアー埼玉公演(@川口リリア音楽ホール)を聴いて

 川口リリア音楽ホールにて開催された、川畠成道デビュー10周年コンサートツアー埼玉公演を聴いて参りました。この音楽ホールは、紀尾井ホールに似て、天井が高く、前後に細長い形をしており、響きのよさそうな感じがしました。600席のホールですが、ほぼ全面が木材でおおわれ、パイプオルガンも備えております。

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 10周年コンサートツアーのプログラムは3種類あり、今回はヴァイオリンとピアノとギターによるプログラムAで、次のとおりでした。

ヴァイオリンソナタ 第4番 ト短調 「悪魔のトリル」 <Vn・Pf>
G.タルティーニ(1692-1770)

ヴァイオリンソナタ イ長調 <Vn・Pf>
C.フランク(1822-1890)

   ―― 休 憩 ――

歌の翼に <Vn・Guit>
F.メンデルスゾーン(1809-1847)

ハンガリー舞曲 第5番 <Vn・Pf>
J.ブラームス(1833-1897)

カンタービレ <Vn・Guit>
N.パガニーニ(1782-1840)

エスクアロ(鮫) <Vn・Guit・Pf>
オブリヴィオン(忘却) <Vn・Guit・Pf>
A.ピアソラ(1921-1992)

チャルダッシュ <Vn・Guit・Pf>
V.モンティ(1868-1922)

   ―― アンコール ――

ヴォカリーズ <Vn・Pf>
S.ラフマニノフ(1873-1943)

ホタ <Vn・Guit>
スペイン舞曲 <Vn・Pf>
M.ファリャ(1826-1946)

オブリヴィオン(忘却) <Vn・Guit・Pf>
A.ピアソラ(1921-1992)

 ピアノは寺嶋陸也さん、ギターは鈴木大介さんが協演者でした。ギター用の編曲はすべて寺嶋さんが担当したそうです。ギターの演奏はとても難しそうでしたが、鈴木さんは完璧に弾いているように聴こえました。ヴァイオリンとギターの合奏、それにピアノを加えた三重奏は、期待以上のとても素敵でした。ギターの音量が小さいのが難しいところでしょうか。川畠さんのヴァイオリンの音色はやはり一味違うらしく、鈴木さんも結構ヴァイオリニストとの共演があるそうですが、「だんだん近寄って行きたくなるような音は初めて」という感想を述べておられました。

 今回の公演が終了すると、ツアーも残すところ3月22日(日曜)に紀尾井ホールで行われる東京公演一つを残すだけになりました。成道さんも少し寂しそうでした。プログラムAでの公演は、大阪、鹿児島、名古屋そして埼玉の4ヶ所で行われました。ヴァイオリンとピアノにマリンバを加えたプログラムBの公演は、京都で一度行われ、ツアー最後として東京で講演されます。ヴァイオリンとピアノだけのオーソドックスな公演が、京都と富山で二度あったようです。昨年11月16日(日曜)には、サントリーホールにて東京特別公演もありました。

 この埼玉公演では、一つ残念なことがありました。ホールの客席600席のうち、前方の約半分しか埋まっていなかったことでした。川口は首都圏の一部であり、中途半端に都心に近いため、地元のファンは東京公演に出掛けてしまうのではないでしょうか。そういえば、音楽ホールのロビー天井がなぜかやけに低かったのを記憶しています。ホールを出ると、やや閑散としたJR川口駅西口周辺はイルミネーションで装飾されておりました。

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  • ギターとの 協演から 感動も

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ヴァイオリニストの川畠成道さんから学ぶこと(2009.1.16付け札幌タイムス・コラム記事)

 皆さんはヴァイオリニストの川畠成道さんをご存じでしょうか。昨年日本デビュー10周年を迎え、日本各地でのコンサートなどに飛び回っておられます。そして特に凄いと思うことは、いつもコンサートでは会場が満席になることです。

 ここまで人々をひきつけてやまないのは、なぜでしょうか。まずは彼の音楽、いや純粋にヴァイオリンの音が美しくて、素晴らしいことによるものだと思います。聴いていて涙がこぼれ体が震えるほど、共感を覚えることも多いのです。さらにそれにもまして重要なのは、彼は自分自身のハンディキャップを乗り越えてきた不屈の精神を持つ人物だということです。

 成道さんは幼少時米国旅行中に、生存率5%という難病(スティーブンス・ジョンソン症候群)に侵されました。しかし、米国の医師団が献身的に介護してくれ、3ヶ月間に及ぶ入院・治療を経て奇跡的に一命を取り留めたのだそうです。しかし視力障害は残ってしまいました。それにもくじけずに、ほぼ耳からの情報のみで勉強を重ね視力のハンディキャップを克服して、今や世界的なヴァイオリニストにまでなりました。

 このような背景から、彼は国際的に精力的な演奏活動を行うとともに、積極的に国内外でチャリティコンサートも展開しているそうです。彼の存在そのものがハンディキャップのある人々の励みになっていると思いますが、それに加えて彼自身が広範囲な福祉活動を行っているのです。

 昨年川畠さんは北海道で5回のコンサートを開催されました。多分東京以外では最多だと思います。きっと何か北海道のファン、風土などに感じるところがあるのだと想像します。いつもコンサートでお話がありますが、彼は毎日練習を決して怠らないそうです。成道さんの常に技術・技能を磨く姿勢とハンディキャップに負けない不屈の闘志に学ぶところはありませんか。

(注)本記事は、筆者が2009年1月16日付け週刊札幌タイムスのコラム「がんばれ北海道」#181に寄稿したものです。

  • 音楽に 不屈の闘志 至高の技

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