最近観た映画(2011年11月#8:アンダー・コントロール)
原子力発電に関するドイツのドキュメンタリー・フィルムでした。98分と割と短めの作品です。ご存じのとおり、ドイツではすべての原子力発電所を廃炉とすることに決定されています。
本作品では、時々原発に係わる技術者達の説明ナレーションが入りますが、ほとんどは映像中心の編集でした。したがって、とても静かに展開していくので、ともすれば暗い劇場内で目を閉じそうになってしまいました。現に周りを見渡すと、眠っていそうな人達が少なからずおりました。
いまやよく知られるようになりましたが、原子力発電の最大の問題は、発電後に生成されるゴミの放射性廃棄物をどう貯蔵して管理するかということでした。ドイツでは岩塩の地層に地中深く穴を掘って貯えているようです。しかし10万年にも及ぶ管理期間について、誰も保障することができないでしょう。喧伝されたように原子力発電はクリーンなエネルギーではなく、まことにダーティなエネルギーだったのです。
特に、プルトニウムは1グラムで100万人を肺ガンに罹らせるという猛毒です。プルトニウムを再処理して燃料に変えるという夢の高速増殖炉も、ドイツではチェルノブイリ事故の後に廃炉になってしまいました。90億マルク(5,000億円位か)の施設がスクラップになりました。日本の高速増殖炉「もんじゅ」には、累積1兆円以上の費用がかかっているようですね。
- 原子力 夢のダーティ エネルギー
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