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2011年11月の11件の記事

2011年11月24日 (木)

最近観た映画(2011年11月#11:コンテイジョン)

 コンテイジョンとは英語で"contagion"と書き、伝染あるいは伝染病という意味です。この意味のとおり、本作品は、未知のウィルスが発生し、人に感染し、次々と死に至らしめるというウィルス性伝染病パニックの様子を追った映画です。

 CDC、WHO、FEMA等、実際に存在する米国政府機関や国際機関が登場し、実にリアルに描かれています。日を追って進行する伝染病パニックについて、ワクチンが完成するまでの混乱、争い、奮闘の様を、さすがハリウッド映画らしく上手に緊迫感を持って伝えています。インターネット時代における、真偽ないまぜの情報が無秩序に拡散する様も上手く取り入れています。

 2003年のSARSの大流行にヒントを得て作られた作品だそうです。前提として、コウモリ(蝙蝠)とブタ(豚)のウィルスが合体して、強毒性のウィルスが出現したことにしております。なぜかDay2(2日目)から始まるのですが、その訳は最後に分かります。最初の感染者の夫で、普通の家庭の父親を演じたマット・デイモンは、本物らしくて好演でした。

  • 病気も 運命も ただ 受け入れる

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2011年11月21日 (月)

最近観た映画(2011年11月#10:恋の罪)

 園子温監督の本作品には、ただただ圧倒されました。前作品の「冷たい熱帯魚」にも驚かされましたが、本作品もそれに負けないものでした。成人指定でもあり、ホラー・サスペンス映画でもあり、人間精神の闇を暴いています。144分の長時間の映画ですが、画面から目が離せませんでした。いまだに決着を見ない渋谷の東電OL殺人事件に着想を得ていますが、一連のストーリーを一度時空的に分解しバラバラにして組み直した抽象劇にもなっていました。

 水野美紀、富樫 真、そして神楽坂恵(園監督と婚約)、3人の美人女優が全裸で体を張った演技をしているのにも驚愕させられました。これも監督の力量から来るのでしょうか。特に、神楽坂恵が自宅豪邸でスーパーの試食ソーセージをお客に勧める練習をしているシーンでは、体が熱くなりました。豊かな胸と尻をあらわにした、全裸での熱のこもった演技でしたから…。

  • 強烈な ホラーとヌード 芸術に

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2011年11月19日 (土)

最近観た映画(2011年11月#9:ゲーテの恋 ~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」)

 18世紀のドイツはこんな生活をしていたのかと、改めて理解させてくれた作品でした。あの頃の交通手段はすべて馬だったですね。昔の短銃はあんなに扱いが難しかったのですね。ストーリーは先が容易に読めるものの、それなりにまとまっていて面白いドイツ映画でした。

 昔青春時代に胸を躍らせながら読んだ、ゲーテ著作の「若きウェルテルの悩み」はこんな内容だったのかと、意外な新鮮味がありました。そういえば、若きウェルテルが恋した女性の名はシャルロッテ(ロッテ)だったのですね。

 ゲーテの恋敵でもあった、上司のケストナー参事官を、モーリッツ・ブライブトロイが演じていました。彼は、映画「ミケランジェロの暗号」で主役でした。この悪役でもあり、道化役でもあり、意外な人情家でもある参事官役をとても上手く演じていて、秀逸でした。

  • 思い出す 青春時代の 文学熱

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2011年11月16日 (水)

最近観た映画(2011年11月#8:アンダー・コントロール)

 原子力発電に関するドイツのドキュメンタリー・フィルムでした。98分と割と短めの作品です。ご存じのとおり、ドイツではすべての原子力発電所を廃炉とすることに決定されています。

 本作品では、時々原発に係わる技術者達の説明ナレーションが入りますが、ほとんどは映像中心の編集でした。したがって、とても静かに展開していくので、ともすれば暗い劇場内で目を閉じそうになってしまいました。現に周りを見渡すと、眠っていそうな人達が少なからずおりました。

 いまやよく知られるようになりましたが、原子力発電の最大の問題は、発電後に生成されるゴミの放射性廃棄物をどう貯蔵して管理するかということでした。ドイツでは岩塩の地層に地中深く穴を掘って貯えているようです。しかし10万年にも及ぶ管理期間について、誰も保障することができないでしょう。喧伝されたように原子力発電はクリーンなエネルギーではなく、まことにダーティなエネルギーだったのです。

 特に、プルトニウムは1グラムで100万人を肺ガンに罹らせるという猛毒です。プルトニウムを再処理して燃料に変えるという夢の高速増殖炉も、ドイツではチェルノブイリ事故の後に廃炉になってしまいました。90億マルク(5,000億円位か)の施設がスクラップになりました。日本の高速増殖炉「もんじゅ」には、累積1兆円以上の費用がかかっているようですね。

  • 原子力 夢のダーティ エネルギー

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2011年11月14日 (月)

最近観た映画(2011年11月#7:マネーボール)

 米国のメジャーベースボール、アメリカンリーグの一球団、オークランドアスレティクスのゼネラルマネジャー(GM)ビリー・ビーンの実話に基づく作品だそうです。ビリー・ビーンをブラッド・ピットが好演していました。

 貧乏球団のGMが、名門イェール大学経済学部卒の統計オタクのアドバイスを受けながら、出塁率をベースにしたチーム造りに挑みます。そして、メジャーベースボール史上最高の20連勝までも達成する様子を描いています。しかし、その年チームは最後の1勝ができず、ワールドシリーズへの道を絶たれてしまいます。

 本作品では球団の裏事情が面白く描写されています。例えば、選手の採用・不採用はGMの権限ですが、監督は実際の試合で使う選手については全くGMの言う事を聴きません。さらに、シーズンが始まってからの期限ギリギリのトレードの様子、そしてトレードを選手に伝えるシーンなどが描かれています。

 シーズン終了後、ビリー・ビーンはボストンレッドソックスから1,250万ドルでGMのオファーを受けますが、アスレティクスをワールドチャンピオンすることに人生を賭けることにします。一方、ボストンレッドソックスは、同様の理論を選手獲得に使い、その後結局ワールドチャンピオンに輝き理論が正しいことを立証します。

  • 人生は 金より 夢 優先か

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2011年11月11日 (金)

最近観た映画(2011年11月#6:ステキな金縛り)

 三谷幸喜が制作した5作目の映画で、話題作です。142分と結構長い映画なのですが、最後まで観通すことができました。一言でいえば、外してはいないのですが、豪華キャストで金をかけたテレビサスペンスドラマの映画化という感じでした。また、監督が舞台も担当していることから、舞台のような映画でもあり、音楽もピアノ中心でミュージカルドラマのような雰囲気もありました。

 映画冒頭のキャスト紹介では、妙な色の妙な棒状の形の上に、アルファベットで名前が書かれていました。何かと思っていたら、棒状の形達は、最後に集まってきて、映画のタイトル「ステキな金縛り」の文字になりました。ここからして、なかなかクールな演出でした。

 前編を通じて、幽界と現世の交流を描いていいます。その中で、幽霊落武者(西田敏行)も登場する裁判法廷劇、幽界と現世との限界の話、ついにはヒロイン弁護士(深津絵里)の亡くなった父親が登場する法廷へとストーリが展開されます。両界の心の交流を深く感じさせるフィナーレでした。

  • 喜劇にも 悲劇にもある 心理劇 

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2011年11月 9日 (水)

最近観た映画(2011年11月#5:サウダーヂ)

 映画界に新星現ると評判の富田克也監督の作品です。渋谷の花街、円山町にある映画館ユーロスペースで鑑賞しました。小劇場なのにシニア料金が1,200円と少し高めでした。でも東京ではここだけでしか観られないのです。入場して周りを見回すと若い男性が多かったように思いました。時代を共有している人達でしょうか。

 甲府で交じり合う日本人、タイ人、ブラジル人達を描いています。彼らは割と底辺の生活をしている人々です。街は寂れ、商店街はシャッター通りとなっています。主人公は土方の肉体労働者です。タイから最近帰国して土方になった仲間がタイ人キャバレーに誘います。その後加わった仲間はラッパーで、ホールでブラジル人達と敵対します。その回りで、フロント企業のような影もうごめいています。何度も流れる日輪水(にちりんすい)のテレビCMの音楽、高額な美容・健康食品を売り付ける集団等も登場します。

 土方の親方は不況で廃業し、日本人ラッパーはブラジル人を刺してしまい、主人公はタイ人ホステスと一緒にタイに移住する夢を砕かれてしまいます。でも、日本はいい国だと言っているように思えました。上映時間が167分と少し長かったのですが、半分位でも同じことは表現できたのではないかと感じました。

  • 現実の 日本の姿 国際化

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2011年11月 7日 (月)

最近観た映画(2011年11月#4:サラリーマンNEO 劇場版(笑))

 NHKの深夜番組として放送されていた、テレビコントが映画化されたものです。予想どおり、ドタバタで、品がなく、低俗で、金のかかっていないコメディでした。ただマーケティングを知っている人達は、結構楽しめるのではないでしょうか。NEOは、根尾だったとは知りませんでした。

 新製品については、差異化と品質(ポジショニング)にこだわり、ネーミングやテレビCM(ブランディング)にも充分配慮し、新製品発表会(パブリシティ)ではハプニングを企画する等々、マーケティングの世界ではいろいろ使われている手法をきちんと踏襲していました。

 ジャングルで黒人に追われ、新ビールの味のベースを持ち帰り、セクシーならぬセクスィー部長に大変身する、沢村一樹の演技に喝采をおくりました。

  • 宮仕え サラリーマンにも 夢の跡
  • 苦労あり オーナー企業 独特の

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2011年11月 6日 (日)

最近観た映画(2011年11月#3:悪人)

 テレビ朝日で映画「悪人」を観ました。やや極端な人々を描いているとは思いますが、鑑賞後誰が悪人で誰が善人か分からなくなりました。善(白)の反対が悪(黒)で、またその反対が白なのでしょうか。ならば、最初の白が黒になればすべて反転する訳です。そう単純でもないような気がします。本作品は、誰の心にもある悪(黒)を描いて、善(白)を描こうとしたものだと考えます。

 それにしても、すべてを受け入れる母性を持った女性は、やはり凄いと思いました。深津絵里(ヒロイン)は、体は小さめですが、文字どおり結構体を張った演技をしていました。深津絵里は本作品によりモントリオール世界映画祭2010の最優秀女優賞を獲得しました。樹木希林もなかなかのものでした。ただし、犯人がすぐに捕まってしまうと困るからでしょうが、警察の非常線の張り方等がやや杜撰で、非現実的な感じでした。車のナンバーは33という非常に分かりやすいものだったのに発見されないのは、九州にはそんなに道が多いのでしょうか。

  • 九州の 言葉で語る 普遍論

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2011年11月 2日 (水)

最近観た映画(2011年11月#2:ミッション:8ミニッツ)

 結構話題になっている映画なので、観に参りました。しかし、列車の爆発事故までの8分間の繰返しを2回観たところで、爆睡に入ってしまいました。何となく全体のイメージは湧きますが、ラストシーンが良く分かりませんでした。もう一度挑戦しなければいけませんね。

  • 人生も 8分間の 繰返し

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2011年11月 1日 (火)

最近観た映画(2011年11月#1:ウインターズ・ボーン)

 ボーンはbornのことで「冬に生まれた」というタイトルかと思っていたら、boneのことで「冬の骨」という映画でした。確かにそのタイトルに相応しいラストシーンでファイナルを迎えます。

 すべてははっきりは語られないが、米国ミズーリ州の田舎町、カントリー・ウェスタンの音楽、ドラッグの香り、一族のしきたり・掟、保安官の語り等々が描写されます。はっきりしているのは、弟と妹を守って生きていこうとする少女の明確な意志でした。少女の勇気と優しさを描いたのは、「トゥルー・グリッド」と同じだと思いました。

  • すべからく 女の勇気 解決へ

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