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2011年12月22日 (木)

最近観た映画(2011年12月#10:無言歌)

 評価の高い映画でしたが、何もないゴビ砂漠で壕の中での場面が多く、画面は暗く動きが少なく、そしてどうしようもない事実をただ克明に描いている作品なので、観ているのが辛いと感じました。中国のドキュメンタリー映画の旗手ワン・ビン(王兵)が多くの実際の生存者達から証言を得て、制作・監督したもので、中国の暗い歴史をリアルに再現しております。不条理演劇のようだという声が上がっております。本作は香港、フランス、ベルギーの3ヶ国合作で、まだ中国作とはいかないようです。

 1960年に中華人民共和国の毛沢東国家主席は、より開かれた政治環境を奨励する「百花斉放・百家争鳴」と呼ばれる運動に乗り出しました。しかし、いろいろな意見が出され、中国共産党の支配の正当性にまで話が及ぶと、一転方針を転換し「反右派闘争」を始め、批判的な意見を述べた55万人もの人々が再教育収容所の送られました。ちょうど1958年から62年にかけての「大躍進政策」の失敗及び大飢饉の時期と重なったため、多くの死者が出たと言われております。

  • 無言歌は 無言の抗議 反省を

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