最近観た映画(2012年2月#3:ルルドの泉で)
原題は"LOULDES"で、フランスとスペインの国境になっているピレネー山脈の麓に位置するルルド村のことです。人口15,000人程の村ですが、「ルルドの泉」の奇蹟で世界的に有名だとのことです。また、カトリック教会の巡礼地としても有名で、年間約600万人以上もの人がこの地を訪れているそうです。
本作品はオーストリア・フランス・ドイツの合作で、オーストリアのジェシカ・ハウスナーが監督しました。緻密な調査に基づいた、ドキュメンタリー風な映画に仕上がっていると思います。ルルドはカトリック教会の聖地でもあったため、撮影に当たっては司教達との交渉にも時間がかかったようです。なお、2009年のヴェネチア国際映画祭で5部門を受賞しました。
映画は、治療のためまた観光のため沢山の人々がルルドを訪れる中、一人の首から下が動かない女性クリスティーヌ(シルヴィー・テステュー)に奇蹟が起こる様子を描いています。周囲の羨望や嫉妬もありますが、なぜ彼女に奇蹟が起こるのかという疑問の前になぜ彼女が重い病気を患うのかという疑問があります。司教が言っていましたが、神は自由なのです。
二点面白いと思うことがありました。一つ目は、ルルドには医務局があり、治癒の報告を受け付け、奇蹟と認定するための審議にかけるかどうかを決定していることです。二つ目は、最後に祝賀会のシーンがあり、締めに歌手が登場し司教たちも含めて皆がダンスをすることでした。しかも、最後はロックになっておりました。
- ルルド村 奇蹟の水に 神を視る
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