最近観た映画(2012年3月#3:ものすごくうるさくて、ありえないほど近い)
9・11で最愛の父(トム・ハンクス)を失った息子オスカー・シェル(新人子役トーマス・ホーン)が、母(サンドラ・ブロック)とともに喪失感・悲しみを乗り越える作品です。不幸なことに、父はたまたま打合せのためワールド・トレード・センターの106階にいたのでした。父の部屋から出てきた鍵の秘密を探るため、オスカーはニューヨーク中のブラックさんを訪ねて回ることになります。向かいのビルに住む祖母とその同居人との交流が面白く描かれています。最終的には母の偉大な愛と街のブラックさん達の温かい思いやりにより、オスカーは平穏へと導かれます。
本作品は、2005年に出版されたジョナサン・サフラン・フォアによる小説「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(Extremely Loud & Incredibly Close)」を原作としているそうです。アカデミー賞受賞者の俳優達を脇役として沢山起用しており、本作は今年の第84回アカデミー賞作品賞にノミネートされました。筆者は、結果的にアカデミー賞作品賞にノミネートされた映画を3本続けて観ることになりましたが、本作が一番普通の作品だと感じました。
2001年にニューヨークで発生した9・11テロ事件については、きっと米国の人達はそれの影響を克服するのに10年間位かけているのだろうと考えました。ちょうどその頃に本作が創られたのではないでしょうか。昨年日本で発生した、3・11東日本大震災も我々日本の人達が完全に立ち直るまでに10年程度かかるのではないかと思います。この映画のように何かを必死に追い求めることも必要なのかもしれません。
- 喪失感 癒すためには 時が要る
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