最近観た映画(2012年3月#7:ニーチェの馬)
不思議に心惹かれる映画でした。まずはモノクロ(白黒)映画で、独特の長回しでワンシーンが延々と続きます。いつも強風がビュウビュウと吹いていて、最初から何か異様な雰囲気がありました。
発狂する前にニーチェがトリノで首をかき抱いた馬がどうなったかというのが主題らしいです。その馬の荷役を収入源とする父と娘の6日間の生活を描いています。真に淡々とストーリーは進んでいきますが、言葉少ない映像は観客の目を惹き付けて厭きさせません。一体どうしてなのでしょうか。映像はだんだん終末観に満ちてきます。最後には人類が最初に手にした文明の鍵が…。
ハンガリーの鬼才といわれるタル・ベーラが最後の作品として作ったものだそうです。原題は"A torinoi lo"で、どうやら「トリノの家」という意味らしいです。第61回ベルリン国際映画祭銀熊賞(審査員グランプリ、2011年)等を受賞しております。ハンガリー・フランス・スイス・ドイツの合作でした。
- 長くても なぜか気になる ワンシーン
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