最近観た映画(2012年3月#9:キツツキと雨)
たまには日本映画を観なければと思い、本作を選びました。役所広司と小栗 旬という面白い組合せでした。しかも初共演らしいです。役所が主役の木こり・岸 克彦訳で、小栗が自信のない新人監督・田辺幸一役でした。それぞれ、役柄の雰囲気をよく醸し出していました。
本作では、沖田修一が監督と脚本を両方担当しました。したがって、沖田監督の全くのオリジナル作品とのことです。映画の中の監督は、沖田監督自身の分身のようにも思えました。タイトルの「キツツキ」とは何でしょうか。樹木を扱う木こりとカチンコを鳴らす監督を暗示しているのでしょうか。またロケは岐阜県恵那市と中津川市を中心とした地域で行われたようです。
25歳の新人監督は現場を逃げ出しそうになりますが、木こりや村の人達、助監督等のスタッフ、また俳優らに励まされ、だんだんと一人前になっていく様子を描いています。コメディ風ではありますが、人と人との交流を上手く描写しており人情物にもなっています。いろいろ学んではいても、若くして一つのチームを率いるのは大変です。筆者も大昔霞が関に一時期いた頃を思い出しました。自信があってもなくても、リーダーは泰然として方針を決めていかなければならないのです。
本作は第24回東京国際映画祭(2011年)で審査員特別賞を獲得しました。役所はやはりモテモテで、本作の前に「聯合艦隊司令長官 山本五十六」を撮影しており、本作のすぐ後に「わが母の記」(4月28日公開)の撮影に入ったそうです。小栗は「岳 -ガク-」でのなかなかの演技を観て以来でした。筆者が現在住んでいる小平市出身の小栗君、是非頑張って下さい。
- 田舎こそ 日本の良さを 実感し
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