最近観た映画(2012年4月#2:SHAME-シェイム-)
R18+の成人指定映画でした。でも、いわゆるポルノ映画とは違い、セックス・シーンを見るための作品ではありませんでした。人間の本能・本性を表現するために、そういう風なものになったという感じでした。水曜日はレディズデーでもあり、女性観客も多数いました。英国制作で、監督も英国のスティーブ・マックィーン(同姓同名の故有名米国俳優とはもちろん別人)ですが、なぜか舞台はニューヨーク市でした。ニューヨーク市は映画のロケにとても協力的ですから、撮影しやすかったものと思います。
主人公のブランドン(マイケル・ファスベンダー)はいわゆるセックス依存症・中毒という設定とのことです。彼は仕事をしている時以外は、セックスに関してできることは、ありとあらゆることをやります。ポルノサイトを観るは、売春婦を買うは、バーで知り合った女と寝るは、赤裸々に描写されています。しかし、筆者はこれが依存症かと思いました。元気で健康な普通の男ならば、これ位のことは当然するのではないでしょうか。ニューヨーク市は欲望が渦巻く、そういうところでもあります。
ブランドンの高級アパートに妹のシシー(キャリー・マリガン)が転がり込んで来てから、情況が変化します。彼は多分現在の暮らし方が最善で、誰にも邪魔されたくなかったのだと思いました。しかし、クラブでシシーが「ニューヨーク・ニューヨーク」という歌を歌うのを聴いて涙ぐみます。シシーにアパートから出て行くように強く言ってしまいますが、アパートでシシーが腕を切ると助けます。セックスも大事だか、兄弟愛・家族愛も大事だと目覚めていくのでしょうか。マイケル・ファスベンダーは、本作でヴェネチア国際映画祭男優賞(ヴォルピ杯)を受賞しております。
ところで歌「ニューヨーク・ニューヨーク」はマーチン・スコセッシ監督の映画「ニューヨーク・ニューヨーク」(1977年)の中の歌です。ヒロインのフランシーヌ(ライザ・ミネリ)が恋人ジミー(ロバート・デ・ニーロ)が創った歌として歌います。その後、フランク・シナトラがカバーして大ヒットし、ヤンキー・スタジアムでゲーム終了後に流される歌になったそうです。そうそう、日産自動車が今後納めるというワンボックス型のイエローキャブに似たタクシーが一場面で登場していました。
- セックスに 若い男は 明け暮れる
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