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2012年4月 7日 (土)

最近観た映画(2012年4月#6:スーパーチューズデー 正義を売った男)

 今日はライアン・ゴズリング主演の映画を2本観たことになりました。2本目が本作で、ジョージ・クルーニーが共同製作・共同脚本・監督・出演の4役をこなしました。彼の4本目の監督作品とのことです。共同脚本のボー・ウィリモンが、2004年の民主党大統領予備選挙に立候補したハワード・ディーンの選挙スタッフだった経験に着想を得て書いた戯曲"Farragut North"を原作としているそうです。映画の原題は、原作名ではなくジョージ・クルーニーがこだわったという"The Ides of March"になっています。"The Ides of March"とはローマ歴の言い方で「3月15日」のことらしいです。この日はジュリアス・シーザーが暗殺された日とのことです。本作ではスーパーチューズデーがこの日と設定されています。日本では原題は全くうけないと考えたのか、邦題は完全な創作になっていますね。

 米国大統領予備選挙とは、本選挙の前にほぼ1年間にわたり行われる、民主党と共和党がそれぞれの大統領候補を決めるための各州の選考過程(予備選挙と党員集会の2種類があります)をいいます。最も多くの州が一度に予備選挙・党員集会を行うのがスーパーチューズデーで、今年は11州が集中した3月6日でした。米国では、予備選挙は4年に1度行われるお祭り騒ぎで、全市民、メディア、産業界等を巻き込んで大騒ぎになります。中でも重視されているのは、メディアを通した広報戦略・戦術で、最近はインターネット特にSNSも活用されています。本作はこういう活動の汚い舞台裏を鋭くえぐったものと考えられます。ちなみに、今年の大統領選挙の投票は11月6日に実施される予定です。投票日は11月の第1月曜日の次の火曜日と決められています。11月1日ではない、最初の火曜日ということになります。

 ペンシルベニア州知事のマイク・モリス(ジョージ・クルーニー)は民主党の予備選挙に出馬し、有力候補となります。その選挙参謀のナンバー2で広報官なのが、スティーブン・マイヤーズ(ライアン・ゴズリング)です。スティーブンは若く有能なため、敵方上院議員陣営に狙われます。まんまと罠にはめられますが、その後の彼の粘りが物凄いのです。汚い手には汚い手を使うことを決心します。モリス知事の弱点を突き、二人だけの交渉に持ち込みます。モリス知事とスティーブン、二人の対立場面が見せ場だと思います。

  • 舞台裏 政治も映画も 汚いか

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