最近観た映画(2012年5月#3:裏切りのサーカス)
原作は、20世紀半ばの米ソ冷戦時代に英国諜報部のMI5及びMI6で実際に諜報活動に従事していたジョン・ル・カレが、1974年に書き上げた「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」というスパイ小説です。監督は、「僕のエリ 200歳の少女」(昨年「モールス」として米国でリメークされました)で世界的に注目されたスウェーデン人のトマス・アルフレッドソンが務めました。原題は原作と同じ"Tinker Tailor Soldier Spy"で、英・仏・独の三ヶ国合作の作品でした。
ストーリーは、サーカス(英国諜報部)に潜むソ連の二重スパイ(もぐら)を突き止めるという、実際のあった事件を基にしたものです。もぐらかもしれないのが、幹部でティンカー(鋳掛け屋)、テイラー(仕立屋)、ソルジャー(兵隊) そしてプアマン(貧乏人)とコードネームを付けられたの4人です。次官からの極秘命令によりもぐらをさがすのが、ジョージ・スマイリー(ゲイリー・オールドマン)です。オールドマンは、本作により今年の第84回アカデミー賞主演男優賞にノミネートされました。
カーチェイスや銃撃戦のアクションがなく、全編が余りに静かに、緻密に流れて行きます。諜報部ですから、元々全員がスパイです。スパイをするためには、何らかの裏取引が常に必要とされると思います。つまり全員多かれ少なかれ二重スパイの色彩を帯びている訳です。その中から本物の二重スパイ(もぐら)を探すのは至難技になります。レイトショーでしたので、食事をお酒を楽しんだ後の頭脳はとても話に付いていけませんでした。原作も読み、もう一度映画も観る必要がありそうです。
- スパイ物 静かに流れ 追い付けず
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