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2012年6月19日 (火)

最近観た映画(2012年6月#7:ベルフラワー)

 確かに問題作でした。男たちの心の奥底に秘めている、暴力、恋愛・性欲そして妄想の映像化に挑戦しており、その新鮮な映像が観客の何かを引きずり出すのだと思います。

 映画「マッドマックス2」(1981年豪)の悪の首領ヒューマンガスにあこがれる2人、ウッドロー(エヴァン・クローデル)とエイデン(タイラー・ドーソン)は、いわゆるフリーター的存在ですが、火炎放射器とマッスルカーの製造に明け暮れています。ある晩ナンパに出かけて、バーでのコオロギ食べ合戦の対戦相手としてミリー(ジェシー・ワイズマン)に出会います。ウッドローは恋に落ち、二人で車でテキサスまで食事に往きます。この辺は真に米国の田舎の風景です。テキサスから帰った後、ついに二人は愛し合います。しかし、ミリーの裏切りに遭い、少年のままの不安定な心を持つウッドローは乱れます。現実か妄想か分からない世界に陥り、現実が妄想が分からない暴走が始まります。そして一気に結末へ…。

 本作は30歳台になったばかりの若手米国監督エヴァン・クローデルが制作した最初の長編インディーズ映画であり、これ一作で全米に衝撃を与えたそうです。もうお分かりでしょうが、彼は主演もしており、さらに脚本・製作・編集も兼ねています。自分自身の失恋の経験を基に脚本を書き、全財産を使って本作を製作したとのことです。何とエヴァンの失恋の相手はミリー役のジェシーだそうで、映画でもリアルな組合せになっていました。ただし、現在エヴァンには新たな彼女がいるそうです。原題はやはり"Bellflower"で、これは彼ら・彼女らが住んでいる街の通りの名称でした。

  • 炎と恋 不安な心 夢うつつ

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