最近観た映画(2012年7月#7:ヘルタースケルター)
主役りりこを任された沢尻エリカが渾身の演技を見せてくれた作品だと思います。彼女の、虚と実あるいは理想と現実を往き来する、混乱した情況とよくマッチしていて、彼女の最近の報道でさえ本作のプロモーションではないかと感じさせられる程でした。
監督は、演出家蜷川幸雄の娘で、もはや一流の写真家である蜷川実花です。フラッシュやストロボの使い方は、写真家ならではと感じました。さらには、特に冒頭の20分間位は、まるで写真集を早送りで観ているような錯覚にとらわれました。早送り動画やスチール写真が次々と展開される画面は、普通の動画よりスピード感があって粋でした。
「どうして神様はまず私達に若さと美しさを最初に与え、そして奪うのでしょう」という台詞が重要なモチーフとして出てきますが、若さの疾走と暴走が全編を支配しておりました。しかし、「美はどこにでもある」的な常識的な台詞もあり、少しホッとさせられます。
沢尻エリカの体は、白人とハーフのためか、美しいと思いました。乳房をあらわにするシーンが何度かあるのですが、乳輪の大きさや乳首の形・色はとても好ましいものでした。思わずむしゃぶりつきたくなりました。全編にわたる、体を張った大胆な演技に喝采を贈ります。
それにしても、観客はなぜ女性がほとんどなのでしょうか。エリカ人気なのか、美と女性の本質に迫る作品だからなのでしょうか。高校生から熟女までに囲まれ、ごくわずかの男性陣は肩身の狭い思いをしました。
原作は岡崎京子の同名の漫画です。「ヘルタースケルター」とは"Helter-Skelter"のことで、「あたふたすること、狼狽、混乱」という意味だそうです。
- 若さのみ 美ではないとの 名言も
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