最近観た映画(2012年11月#6:ふがいない僕は空を見た)
R18+、つまり18歳以上指定の成人映画ですが、そういう感じは余りせず、性と生を中心に、いろいろと日常で簡単に解決しない問題に取り組んだ真面目な映画だと思いました。
冒頭からあんず(田畑智子)とむらまさ(永山絢斗)のコスプレ同士のセックスシーンで始まるので、成人映画の雰囲気が余りなかったのかもしれません。あんずこと岡本里美は専業主婦ですが、不妊問題を抱えており、それについて義母から手強い要求を受けています。むらまさこと斉藤卓巳は高校生で、母子家庭の母親寿美子(原田美枝子)は助産院を経営していて、家からセックス中のような産婦の声が響いていることに戸惑っています。
卓巳の学校の友人、福田良太(窪田正孝)は母親が家から出ており、アルバイトをしながら一人で認知症の祖母の面倒を見ています。卓巳は学校で可愛い女子同級生から告白を受けますが、里美にだんだん本当に惹かれていきます。里美の夫が盗撮した、二人のセックス写真が出回り、卓巳は不登校になってしまいます。終始助産師の寿美子がとても明るく、前向きなのが救いで、そこから生きるための一筋の光も見えてくるように思います。
第24回山本周五郎賞(2011年)を受賞した窪美澄の同名の小説を、タナダ ユキ女流監督が映画化した作品です。
- 性と生 どちらも大事 気持ちいい
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