最近観た映画(2012年11月#12:人生の特等席)
82歳のクリント・イーストウッドが久々に主演した作品でした。いまや米国文化の主要な要素になっているメジャーリーグベースボールをテーマとした映画ですが、少し日が当たらないスカウトという職業を前面に出しています。ハリウッド映画らしく、明るく、ユーモアにあふれ、苦しくても容易には投げ出さず、とにかく前向きな作品でした。ヘマをやったやつが簡単に首になって、うまくやったやつがすぐに昇進するという、いかにも米国的なエンディングで、久しぶりに米国にいるようなすっきりした気分になりました。
老いて視力に問題が生じ、聴覚だけで勝負しようとするアトランタ・ブレーブスのスカウト・ガスに扮したイーストウッドは、老人になったダメ親父のいい味を出していました。何となく捨てられたと思っていた娘ミッキー(男の名前ですよね)(エイミー・アダムズ)が弁護士の仕事を休んで、父親に同行し、彼の眼の代わりになろうとします。その陰には、ガスの親友ピート・クライン(ジョン・グッドマン)のアドバイスがありました。ガスが昔スカウトしたピッチャーだが、肩を壊しために今はボストン・レッドソックスのスカウトをしているジョニー(ジャスティン・ティンバーレイク)とミッキーとの交流もさわやかな後味を残していました。
イーストウッドと一緒に映画製作をしていたロバート・ロレンツが監督・製作をしています。今秋開催された第25回東京国際映画祭の特別招待作品で、公式エンディングとして上映されました。原題は、"Trouble with the Curve"で、直訳すると「(ピッチャーの投げる)カーブボールに対応できない(を打てない)」という感じでしょうか。原題は余りに情緒がないので、エイミーが映画中盤で使った台詞を邦題にしたものと思われます。
- 米国の スポーツビジネス 文化にも
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