カテゴリー「映画・テレビ(2015年)」の27件の記事

2015年12月30日 (水)

12月下旬(21日~31日)に観た劇場映画

12月下旬(21日~31日)は、12本の劇場映画を観ました。いい作品が多かったように思います。これで12月の鑑賞数は33本となりました。2015年1年間では、何とか300本の劇場映画作品を観ることができました。

▼独裁者と小さな孫(ジョージア・仏・英・独) ⇒イラン人監督の作品 イランでは映画製作できないので、亡命先で製作 民主主義のない国ではこういうことになるのか エンディングには驚いた 原題は"The President"
▼マイ・ファニー・レディ ⇒舞台はニューヨーク・シティであり、ウディ・アレンの作品かと錯覚 喋くりが多く、オードリー・ヘップバーン主演の「ティファニーで朝食を」へのオマージュに溢れたドタバタ喜劇 原題は"She's Funny That Way"で、昨年の東京国際映画祭ではこのままの邦題「シーズ・ファニー・ザット・ウェイ」で上映
・ベテラン(韓) ⇒普通のTV刑事番組と余り変わらないか 韓国では、国家権力と結び付いた財閥の犯罪に警察が切り込むのが難しいらしい 原題も"Veteran"
・ハッピーエンドの選び方(イスラエル・独) ⇒イスラエルの高齢化社会問題に、コメディ調で切込む ユダヤ教では許されていないが、無駄な延命治療を嫌い尊厳死(安楽死)を望む人も多いらしい 原題は"The Farewell Party"=「送別会、お別れ会」
▼ひつじ村の兄弟(アイスランド・デンマーク) ⇒アイスランド製作の作品は初めて観たような気がする 荒涼とした風景の中で、羊達と共生する人々の暮しが印象的 英国で流行した、脳を破壊される羊の病気スクレイピーがアイスランドにも発生しているのか 隣人ながら40年間も口も利かない老兄弟の関係が、この病気の発生により変化しクライマックスに向かう 原題は"Hrutar"(アイスランド語)="Rams"(英語)=「牡羊」

▼神様なんかくそくらえ(米・仏) ⇒ニューヨーク・シティのジャンキー達の生態を、手持ちカメラを多用して撮った、延々と続く映像に圧倒された 富田勲の音楽もとても印象的 2014年の第27回東京国際映画祭コンペティション部門で最高賞にあたる東京グランプリと最優秀監督賞を受賞したらしい ヒロイン・ハーリーを演じたアリエル・ホームズの自伝を映画化 原題は"Heaven Knows What"=「天国は何を知るものぞ」?
▼レインツリーの国 ⇒人気作家有川浩の同名小説を映画化 最近彼女は出版社との関係で話題になっている さすがに泣かせるポイントをいくつも備えているが、やや作為に過ぎると感じるところも… ヒロインの西内まりあ(人見利香)がとても可愛らしく好感度が高い 博多美人か… レインツリーは南国のマメ科の大木らしく、ネムノキ(合歓木)によく似た花を沢山つけるとのこと
▼完全なるチェックメイト ⇒米国の伝説的天才チェスプレイヤーのボビー・フィッシャーの半生を映画化 ユダヤ人家庭に生まれたボビーは、共産党員とユダヤ人を嫌う等、相当に変人だったらしい 米ソ冷戦の中アイスランドで、ソ連が誇る世界チャンピオンのボリス・スパスキーに挑戦する場面がクライマックス 原題は"Pawn Sacrifice"=「ポーン犠牲戦法」 これはアイスランドの第6戦でボビーが取った新戦法のことで、これまでのチェスの最優秀棋譜と言われているそうだ
▼クリード チャンプを継ぐ男 ⇒シルベスター・スタローンの「ロッキー」シリーズを継ぐ作品 ロッキーのライバルであり盟友であったチャンピオン、アポロ・クリードの息子アドニス・ジョンソンが主人公 スタローン(ロッキー・バルボア)もセコンド役で出演 新しいシリーズ化を企画か 原題も"Creed"
・あの頃エッフェル塔の下で(仏) ⇒原題"Trois souvenirs de ma jeunesse"="Three memories of my youth"=「青春の三つの思い出」が示すように、少年時代、ソ連、エステルの3章からなるオムニバス 喋くりと手紙の多い、フランス的な作品

・禁じられた歌声(仏・モーリタニア) ⇒西アフリカ、マリ共和国の古都ティンブクトゥをイスラム過激派アルカイダが占拠し、やや気紛れなイスラム原理主義による統治・圧政に苦しむ人民の姿を描く マリでは撮影できなかったため、隣国モーリタニアでロケ 日本からは遠い国の話なので小生には実感が湧きにくかったが、近い欧州では事情が異なるのだろう 原題は"Timbuktu"
▼友だちのパパが好き ⇒話は結構凝っているが、さもありそうな感じになっており、半分笑ってみることができた やや極端な話ではあるが、日本の家族や社会の一面を的確に捉えているように思う 監督はソフトバンクのTV-CFで有名な山内ケンジとのこと

(注)★はお薦め、▼は特定のマニア向け作品 製作国の表示がないものは米国か日本の作品

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2015年12月20日 (日)

12月中旬(11日~20日)に観た劇場映画

12月中旬(11日~20日)は、10本の劇場映画を観ました。話題作が多かったのですが…。

・アンジェリカの微笑み(蘭・西・仏・伯) ⇒今は亡きポルトガルのオリベイラ監督が、101歳の時に製作した作品 上映前のトークイベントに登場した立川志らくによれば、本作は美術館を訪れるような作品で品があるそうだ 小生はかなりの間流れ続けているショパンのピアノ曲も好かったと思う 原題はポルトガル語で"O Estranho Caso de Angelica"、グーグルで翻訳すると「アンジェリカの奇妙なケース」だが、英語では"The Strange Case of Angelica"なので真意は「アンジェリカにまつわる不思議な出来事」位か
・orenge オレンジ ⇒若者を泣かせるツボはずっと押えていたが… 原作の漫画がそうなのだろうから仕方がないかもしれないが、10年後本人からの手紙の内容がなぜ少しずつ小出しになるのか 死亡原因が分かっているならば、それを直接防ぐ方法は沢山あったはず さらに、最初の恋のライバル・先輩女生徒は途中からどこへ消えたのか、終盤に友人の男が抱いている赤ちゃんは誰の子か、またタイトルの「orenge オレンジ」とは…
★杉原千畝 スギハラチウネ ⇒「日本のシンドラー」と言われる杉原千畝のことはかなり以前から知っていたが、改めて彼の信念の半生を学び大感動 彼はリトアニアのカウナスでユダヤ人難民に2,139枚の日本通過ビザを発行し、この「命のビザ」により少なくとも6,000人が救われたそうだ 現在彼らの子孫は4万人に達しているとのこと 杉原が英・露・独・仏等の数ヶ国語を操る一級のインテリジェンス・オフィサーであったことは知らなかった その証拠として当時のソ連からは「ペルソナ・ノン・グラータ(persona non grata):好ましからざる人物」と指定されソ連入国が許されなかった 1941年にドイツが独ソ不可侵条約を破棄しソ連侵攻を図ることも正確に調査・把握し、東京に打電していたらしい 国の外交官は、やはり国対国の関係において、外国でも充分に尊重され保護されていたことを再確認 ポーランドの名優たちも参加し、ポーランドでのオール・ロケで撮影とのこと
▼ローマに消えた男(伊) ⇒政党のリーダーを務め、選挙戦を戦うのは相当な心労があるのだろう イタリア流のユーモアでそのあたりを描き、予想外の展開で新たな生き方に想いを馳せる 原題は"Viva la liberta"で、「自由に生きる」という意か 「イタリア映画祭2014」での邦題は「自由に乾杯」
・劇場霊 ⇒音楽が恐ろしげだったが、正直に言って余り怖くはなかった 舞台をネタにしたホラー作品では、「死霊高校」の方が上か

▼海難 1890(日・土) ⇒1890年9月に和歌山県樫野崎沖で座礁・遭難した、オスマン帝国の軍艦エルトゥールル号の乗組員達を日本人が命がけで救出・看護したことは、トルコでは学校で学ぶそうだ 1985年3月にイラン・イラク戦争から逃れる在イラン日本人達を、テヘラン空港で増便されたトルコ航空機の席を譲り搭乗させた在イランのトルコ人達は、この記憶と恩を思い出したのだろうか 日・土のつながりは強い 日本でも学校でこれらを教えた方がいいのでは… 11月15・16日にトルコのアンタルヤで開催の20カ国・地域首脳会議(G20)に先駆け、現地時間の11月13日(金曜)夜にトルコ共和国・ユルドゥズ宮殿にて、プレミア上映会を開催 この上映会では、安倍首相とトルコのエルドアン大統領の二人も本作を鑑賞
・リトルプリンス 星の王子さまと私(仏) ⇒日本語吹替版で鑑賞したが、アニメだとやはり実感が湧かない 原題も"The Little Prince"
▼母と暮せば ⇒山田洋次監督はやはり喜劇製作の方が合っているのでは… 小生には、本作の主演は黒木華(佐多町子)のように感じた やはりこれから生きていく人の方が圧倒的に存在感が強い レイトショーとはいえ観客8人は寂しかった 忘年会シーズンであり、先行する「007 スペクター」と後続する「スター・ウォーズ フォースの覚醒」に挟み撃ちか
・A Film About Coffee ア・フィルム・アバウト・コーヒー ⇒コーヒー好きの小生には心地よい時間だった
▼スター・ウォーズ フォースの覚醒 ⇒100億単位の制作費をかけたらしいので、前宣伝がオーバーなのは仕方がないか 親子が不幸にも善悪の両サイドに分裂し争うのが、スター・ウォーズの底流にある思考のように思う 小生には、全く違う世界の話なので、実感が湧かない ただ、新しいドロイド"BB-8"は可愛らしかった これが三部作の開始なのだろうか 原題は"Star Wars: The Force Awakens"

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2015年12月10日 (木)

12月上旬(1日~10日)に観た劇場映画

12月上旬(1日~10日)は、11本の劇場映画を観ました。今月は3回に分けてレポートすることにしました。

▼裁かれるは善人のみ(露) ⇒ロシアのフィルム・ノワールのような作品 ロシアでは権力に逆らうと何も思いどおりにならず、まるで専制君主時代のような世の中なのか 原題は"Leviathan"で「全体主義的国家」を意味するらしい
★黄金のアディーレ 名画の帰還(米・英) ⇒戦後はまだまだ終わっていないということを再認識させる、とても優れた作品 ナチスに奪われた名画の奪還のための法廷闘争と、ナチスによるユダヤ人迫害からの米国への脱出を、時間を前後させて描く 結局、ナチスに染まったオーストリアが自国民であるウィーン在住の裕福なユダヤ人家族を迫害・略奪したことに対する贖罪が名画の帰還か ヘレン・ミレンがオーストリアから米国に逃れた難民米国人マリア・アルトマンを熱演し、クリムトが描いた叔母のアディーレの肖像画「黄金のアディーレ」を取り戻そうとする 鑑賞後の感想としては、日本の中国や韓国への贖罪もまだ終わっていないのではないか… 原題は"Woman in Gold"で直訳すると「黄金の女性」だが、これはヒロインのマリアのことも意味しているのか
・エール!(仏) ⇒本人以外は聴覚障害者である家族で育った高校生ヒロインのポーラが歌手を目指す 原題は"La famille Belier"で「牡羊座の家族」とは何か
・ハンガー・ゲーム FINAL:レボリューション ⇒確か本シリーズ4作目だったかと思うが、それらの中では一番分かりいいと感じた しかしその分、訳が分からないが作品を魅力的にしている要素は減ったか とにかくジェニファー・ローレンスのファンにはたまらない作品らしい 原題は"The Hunger Games: Mockingjay - Part 2" 映画では、"Mockingjay"は革命のシンボルであり「マネシカケス」と訳されている すぐには翻訳の意味が分からないが、「モノマネする、又はからかう(mocking)」「カケス(jay)」ということらしい
・放浪の画家ピロスマニ(グルジア:ジョージア) ⇒1969年当時ソ連の一部だったグルジア(ジョージア)の作品 グルジアを代表する画家ニコ・ピロスマニの半生を描く 「FOUJITA」でもそうだったが、芸術家は直感的で論理的ではないので、映画は論理的には分かりにくいが、単純に映像を楽しむものか また、小生にはグルジアの人々の顔を見分けるのがやや難しかった デジタルリマスター版なので映像はやや不自然に鮮やか 原題も"Pirosmani"

・さようなら ⇒本物のアンドロイドが映画出演した初めての作品か テーマは分かりやすそうで分かりにくかった どこでロケしたのか(那須高原あたりか)分からないが、枯草に覆われた荒涼とした風景の中に一軒家がある映像は終末的で美しかった
▼グリーン・インフェルノ(米・チリ) ⇒カニバリズムを追及した残酷作品だが、マニアの間ではかなり話題になっているようだ 映像的には園子温監督の「冷たい熱帯魚」を思い出した 前半は非政府活動の欺瞞を真面目に描いているが、後半はカニバリズムの映像一色になり、この落差も見物か そろそろ消化不良で食傷気味になりそうなところでエンディングになるが、最後の証言も何と欺瞞に満ちていることか…
▼007 スペクター ⇒冒頭のメキシコシティーの死の祭から始まって、次々と目が離せない展開に それにしても劇場は満員で、やはりさすが「007」か 前作からもう3年目、第24作目の「007」シリーズ いつから「007」シリーズはハリウッドの作品になったのだったか だが2時間半は長すぎないか ダニエル・クレイグとレア・セドゥーが小生の好みの役者に代わってくれたら… 原題は"Spectre"で、意味は「 幽霊, 亡霊 (ghost); こわいもの, 恐ろしいもの」らしい 映画ではSPE(特殊執行機関=Special Executive)、C(敵スパイへの防諜工作=Counter-Intelligence)、T(テロ=Terrorism)、R(復 讐=Revenge)、E(強奪=Extortion)の頭文字を合成した架空の国際犯罪組織として描かれているとのこと
・起終点駅 ターミナル ⇒北海道の釧路在住の直木賞作家桜木紫乃の小説を映画化 彼女の小説は嫌いではない しかし、本作では、主人公鷲田完治(佐藤浩市)の学生時代の恋人冴子(尾野真千子)が、なぜ完治の司法試験合格直前に去ったのか、また北海道で再会し幸せの絶頂だった時になぜ… これらが気になって後を引いた
▼愛を語れば変態ですか ⇒「浮気」を「愛」と言い換えただけでこんなに会話が弾むなんて まるで舞台の不条理劇のよう 話が進むにつれてだんだん馬鹿馬鹿しさが強烈になって、面白かった

▼コードネーム U.N.C.L.E. ⇒昔テレビの深夜放送でドキドキしながら観た「0011ナポレオン・ソロ」を思い出しながら劇場へ 昔のテレビ番組より垢抜けていてスマートだった 意外にも劇場では女性の観客が多かった 1960年代の米ソ冷戦時代の話なので、旧型の車が走り回り、携帯電話もなく、登場人物も米ソと第3極だけと、分かりやすかった 娯楽映画としては成功と思うが、イスタンブールを舞台とした続編を本当に創るつもりか 原題は"The Man from U.N.C.L.E." U.N.C.L.E.は、ナポレオン・ソロが属する組織"The United Network Command for Law and Enforcement"の略らしい

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2015年11月30日 (月)

11月後半(16日~30日)に観た劇場映画

11月後半(16日~30日)は、14本の劇場映画を観ました。最近は映画ブームで、とにかく封切作品数が多く、選んで観るのが大変です。

・ヴィジット ⇒それなりに恐ろしそうだったが、気合が続かず… 手持ちカメラの映像は「死霊高校」を思い出した 原題も"The Visit"
・白い沈黙(加) ⇒日本では珍しいカナダのサスペンス・ミステリー作品 オンタリオ州の、雪が積もった白い世界での映像が続く 原題は"The Captive"で、「捕われし者(少女)」か
▼アクトレス ~女たちの舞台~(仏・スイス・独) ⇒若い時にいい演出家に出会い大女優になるが、時とともに野性味が消え配役が変わっていく中で、有能なアシスタントとともに芸を究めようとする姿を描く いかにもそんな感じなんだろうなと思わせるところが凄い 原題はロケが行われた、マローヤのヘビ現象も観られる、スイス東南部の静かな村名"Sils Maria"(シルス・マリア)
・ムーン・ウォーカーズ(仏・ベルギー) ⇒アポロ11号の月面着陸はフェイク(虚構)という都市伝説をフランス流にコメディにするとこんな感じか 原題も"Moonwalkers"
▼午後3時の女たち ⇒子供のいる中年夫婦が倦怠期を迎えるとどうなるかがよく描けている 日本も米国も余り変わりがないか 「雨降って地固まる」でハッピーエンド 原題はずばり"Afternoon Delight"(「昼下がりの楽しみ・情事」か)

・メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮 ⇒いわゆるメイズ(迷路)の中ではないのに、若者達がとにかく走り回るのには若干違和感 やはり続編は前編を上回らないか 原題は、"Maze Runner: The Scorch Trials"、翻訳すると「メイズ・ランナー:灼熱のテスト」か
★Re:LIFE リライフ ⇒ヒュー・グラントが、一度はアカデミー脚本賞を受賞するほどだったが、すぐに売れなくなった脚本家を好演 生活のために米国ニューヨーク州のビンガムトン大学で脚本を教える教授に就任し、いろいろな騒動を引き起こすコメディ 小生が通ったコーネル大のあったイサカから近い都会がビンガムトンなので懐かしく★を付けた 原題は"The Rewrite"(「リライト・書直し」)
・マルガリータで乾杯を(印) ⇒インド映画らしからぬ作品 とてもシリアスな内容だが、主人公の女優の明るい演技が救い
★エベレスト3D(米・英) ⇒こんな映像をどうやって撮ったのかと思うシーンが連続 小生の眼が疲れる3D作品だったので少々出遅れたが、小生も持っている3Dメガネによるマイルドな(極端に映像が飛び出さない)映像だったので助かった
・FOUJITA(日・仏) ⇒映像は美しいが、断片的なシーンの連続で余り解説的ではない 藤田嗣治は2人の仏人女性と結婚・離婚した後、日本で君代という女性と再婚し再渡仏して亡くなるまで添い遂げた やはり日本女性がいいのか 初の日仏合作映画らしい

・シネマの天使 ⇒広島県福山市で122年続いた唯一の映画館シネフク大黒座が閉館するに当たって、従業員や観客、街の人々の感傷を描く 閉館し解体される本物映画館を使った半分ドキュメンタリーのような作品 銀座シネパトスの閉館(2013年3月)に当たって製作された映画「インターミッション」を思い出した また最近亡くなった阿藤快が映写技師として出演
▼ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲(ラプソディ)(ハンガリー・独・スウェーデン) ⇒珍しいハンガリーからの映画 さらに珍しく、冒頭からブタペストの街を250匹の犬たちが走り回る実写シーン よくこんなにも多数の犬たちに迫真の演技をさせたものだ 冒頭の自転車の少女を犬が追って走るシーンに向かって、改めてストーリーが進む 原題はハンガリー語でホワイト・ゴッドの意の"Feher Isten"
▼俺物語!! ⇒原作が少女漫画だが、その馬鹿馬鹿しさは際立っている 気は優しくて力持ちだが、気の利かない猛者の恋のすれ違いを描く ただただ観ていて楽しい
・ミケランジェロ・プロジェクト ⇒こんな実話が過酷な戦争の裏で進んでいたなんて 一応戦争映画なのだが、やや迫力不足 原題は美術品奪還チームの名称の"The Monuments Men"

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2015年11月15日 (日)

11月前半(1日~15日)に観た劇場映画

11月前半(1日~15日)は、15本の劇場映画を観ました。チリの映画は初めて観ました。

・図書館戦争 THE LAST MISSION ⇒原作小説がそうなのだろうが、論理の展開がよく分からず、付いて行けなかった 言論の自由を巡る戦いの場がなぜ図書館なのか、戦いが言論を使ったものではなくなぜ銃器を使った戦いになるのか、普段は平和ななのになぜ突然内戦になるのか、等々… 映像も物足りなさを感じた
▼ジョン・ウィック ⇒キアヌ・リーブズが完全復活か 話は単純で、一匹狼と組織の間で殺し合いのアクションが延々と続くだけだが、その迫力はただただ物凄い これだけで最後まで持って行くところがハリウッド作品らしい 大画面・高音質のIMAXで観たから余計にそう感じたのかもしれない
★マイ・インターン ⇒世代を超えたアピールをする、とても上手な作品だった 冒頭の連続した場面は現代のネット企業で働く若者達世代の姿 その後すぐに、仕事引退後は今日行くところ(キョウイク)や今日の用事(キョウヨウ)が大事と、団塊及びそれに続く世代のためのコメント ナンシー・マイヤーズ女流監督の着眼は素晴らしい ロバート・デ・ニーロは最近は気のいいおじさんの役を演じているが、本作が一番ハマっていた アン・ハサウェイはビジネス・スーツで歩き回ると美人だった 原題は単に"The Intern"
★アメリカン・ドリーマー 成功の代償 ⇒J・C・チャンダー監督の傑作 1981年のニューヨークで正義に基づいた事業で成功しようとする移民夫妻の苦闘を描く 1981年のニューヨークはまだまだ暴力的な街だったのだろう 1970年代末にはグランド・セントラル・ステーション横でマフィアのボスが軽機関銃で撃たれたという事件も起こったと聞いた その中でイタリア系か中南米系かの移民が非暴力のビジネスを追及 ユダヤ系の裕福な人達も登場 原題は"A Most Violent Year"、翻訳すると「あるとても荒れた年」か
・トランスポーター イグニッション(仏) ⇒主役交代したシリーズ4作目 アクションは見物だがヒネリが足りない 仏作品なのに言語は英語、たまに仏語 原題は"The Transporter Refueled"、無理して翻訳すると「トランスポーターが給油(再活性化)される」か

・PAN~ネバーランド、夢のはじまり ⇒ピーターパンの誕生秘話らしいが、明るく進行するファンタジーはやや苦手 原題は単に"Pan"
▼アデライン、100年目の恋 ⇒欧米に存在する不老不死のヴァンパイア伝説から派生したファンタジー作品か 29歳のまま107歳まで生きた主人公アデライン・ボウマン(ブレイク・ライブリー)の苦悩を描く 最後の救いがあるのが幸い 原題は"The Age of Adaline"で、「アデラインの年齢」と「アデラインの時代・年代」のかけことばか
・サヨナラの代わりに ⇒悲しい思い出が付いて回るALS患者の話を勇気が湧くものにした作品だが、疲れ過ぎと飲み過ぎで沈没
★真珠のボタン(仏・チリ・西) ⇒ドキュメンタリー作家でもある、チリのパトリシオ・グスマン監督のドキュメンタリー作品 パタゴニアの先住民が入植者に迫害され虐殺される悲しい話から始めて、ピノチェト独裁政権下(1973年~1990年)で多数の人々が政治犯として弾圧され、パタゴニアの海に沈められた悲劇の史実につなげる 原題も邦題と同じ意味の"El boton de nacar"
・光のノスタルジア(仏・独・チリ) ⇒「真珠のボタン」につながるドキュメンタリー作品 大宇宙や大自然の美しい映像を使い、人類の誕生から悲しい歴史を俯瞰 原題は"Nostalgia de la Luz"(光のノスタルジア)

▼劇場版 MOZU ⇒ストーリーはともかく、日本映画でもこんなアクション作品を創れるのかと驚いた フィリピンで撮影したという映像は迫力充分
・ヒトラー暗殺、13分の誤算(独) ⇒40件以上あったというヒトラー暗殺計画の中で、最も埋もれていたもの スイス国境近くの街に暮す家具職人が単独で計画したという
・グラスホッパー ⇒ベストセラー小説の映画化だが、映画にしてはやや話が込み入り過ぎか 最後に麻生久美子(すみれ)がカラクリを明かしてくれるが…
▼バクマン。 ⇒漫画家そのものを描いた漫画も珍しいが、それを実写化した映画作品も珍しい 佐藤健と神木隆之介が2人の高校生漫画家を熱演 思った以上に面白く感動的な作品だった
・恋人たち ⇒橋口監督がオーディションで発掘した新人俳優3人にそれぞれのストーリーを紡ぎ、3つの話が同時並行的に進む いつも我々の周りで起きているような諸事が笑いとペーソスを込めて描かれている 140分は少々長いかも

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2015年10月31日 (土)

10月後半(16日~31日)に観た劇場映画

10月後半(16日~31日)は、17本の劇場映画を観ました。少し頑張り過ぎたかもしれないので、不覚にもよく観切れていない作品もありました。

・合葬 ⇒画面が暗かったので、ついzzz...
・ダイバージェントNEO ⇒現実、夢、そして夢のシュミレーション、第一部を超える凄まじいVFXに圧倒された さらに全体のプロットそのものが塀に囲まれた実験といういうのだから この辺りのプロットは「メイズ・ランナー」や「進撃の巨人」に似ている 米国人女性小説家の原作は三部作で、それぞれ"Divergent"(異端者:前作)、"Insurgent"(反乱者:本作)、"Allegiant"(忠誠者?:次作)
▼GONIN サーガ ⇒最後には全員死んでしまうような、凄まじい銃撃バイオレンス・アクション 何も考えずに観るにはいいかも AVもバイオレンス・アクションも得意な石井隆監督の作品 「サーガ(Saga)」とは元々はノルウェー語らしく、「武勇談、冒険談」のこと 劇中で3度位流れたちあきなおみの唄「紅い花」も懐かしかった
・ボリショイ・バビロン 華麗なるバレイの舞台裏 ⇒英国BBCのカメラがロシアのボリショイ・バレエ団の舞台裏に迫る
▼草原の実験(露) ⇒台詞が全くなく無声映画のようだが、広々とした草原・大地の風景は美しい ストーリーは容易に想像できるが、徐々に破滅に向かっていく予感が… 原題は "Ispytanie"(露語:Испытание)で、翻訳するとずばり「テスト」

▼木屋町DARUMA ⇒本当にあった話なのだろうか 京都の繁華街を仕切るヤクザの究極の生き様を観せてくれる 想像を超えた過激さだった 遠藤憲一が熱演
・シーヴァス 王子になりたかった少年と負け犬だった闘犬シーヴァスの物語(土・独) ⇒トルコの草原の広さを感じさせる作品 新鋭トルコ監督の長編1作目で少年と闘犬の交流を描く 原題も"Sivas"
▼日本と原発 4年後 ⇒脱原発訴訟のリーダーとして活躍する弁護士の河合弘之氏が、自費で製作し、また自ら監督もした原発問題の集大成ともいえる映像作品 日本の原発の問題がよく理解できる 河合弁護士本人が上映終了後挨拶をし、本作をまとめた新書「原発訴訟が社会を変える」(集英社)にサインしてくれた この書籍は一読をお奨めする
▼ギャラクシー街道 ⇒本作の評価は割れているようだが、三谷幸喜監督らしい笑いに溢れたファンタジーSFコメディ 脇役だが、大谷しのぶと遠藤憲一が熱演し、映画全体を盛り上げていた
▼ロバート・アルトマン ハリウッドに最も嫌われ、そして愛された男 ⇒才能溢れるが、体制の下では生きていけない、大監督ロバート・アルトマンについてよく描いているドキュメンタリー 反骨精神と芸術性は米国でより欧州で先に認められた 天才はこういう人生を歩まなけれいけないようだ

・探検隊の栄光 ⇒テレビ番組のような映画だった テレビ関係者と広告代理店が少しはしゃぎ過ぎか…
▼罪の余白 ⇒今春公開された映画「ソロモンの偽証」を思い出しながら観ていた 現実には木場咲(余りいい命名ではないと思う)のような女学生はいないと思うし、処々の場面には違和感もあった ただし、学園イジメ・サスペンス物としては充分楽しめた
▼ピッチ・パーフェクト2 ⇒シリーズ2作目 ストーリーは予想どおりだが、彼女ら、彼らのアカペラ・ハーモニーの歌声は素晴らしい
・ヴェルサイユの宮廷庭師(英) ⇒英国BBCフィルムが仏国ブルボン王朝の太陽王ルイ14世時代(17世紀)を描く作品 当時の花形職業の庭師に女性がいたという想像を膨らませた ただ終始英語で仏国の話が進行するのには若干違和感 原題は"A Little Chaos"で、主人公の女性庭師ザビーヌ・ド・バラ(ケイト・ウィンスレット)が庭に必要と主張する「ほんの少しの無秩序」とのこと 3人目の子供を妊娠中だったケイト・ウィンスレットはやや太目かな…
▼ヒロイン失格 ⇒6週間もトップ10にランキングされているので、やはり観ておかなければと思った 漫画原作を実写化した、相当に型破りな高校・学園ロマンス・コメディ テレビ・ドラマのようでもあり、小気味好いテンポで話が進むので飽きさせなかった 観客はやはり若い女性が多かった

★心が叫びたがっているんだ。 ⇒本作も6週間トップ10にランキングされていたので、普段アニメは余り観ない小生も足を運んだ 結論はそれだけのことはあったということ 詳細は別にして、本筋は秩父の高校生達がオリジナルなミュージカル「青春の向う脛」を作り上げ、地域ふれあい交流会で上演すること ご丁寧にこの(架空の)ミュージカルのプログラムが劇場入口で配付されていた 両親にまつわる不幸な出来事、クラブ活動の挫折、幼い恋心の葛藤等々いろいろ見所はあるが、やはり音楽の力は物凄い 主題歌・乃木坂46の「今、話したい誰かがいる」も良かった 観客はなぜか若い男性が多かった
・パパが遺した物語(米・伊) ⇒少女時代のヒロイン・ケイティ(カイリー・ロジャーズ)は素直な感じで、可愛らしかった 米・加500人の中から選ばれただけはある 大人になったケイティ(アマンダ・セイフライド)の恋人が余り小生好みではなかったのが残念 原題は"Fathers and Daughters"、なぜ父も娘も複数なのだろう 劇中歌・主題歌の「Close to You」を唄おうかな

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2015年10月15日 (木)

10月前半(1日~15日)に観た劇場映画

10月前半(1日~15日)は、14本の劇場映画を観ました。一言言いたい作品が多かったため、コメントが概して長くなりました。

・チャンス商会~初恋を探して~ ⇒内定式懇親会で飲んだ後、さらにスナックで時間潰ししたので、気持ちよくzzz...
▼お!バカんす家族 ⇒本当にバカバカしくて、お気軽に観られるコメディ作品 逆説的だが米国の好さも垣間観える
▼カリフォルニア・ダウン ⇒全編、最初から最後までVFXの凄い映像の連続 マグニチュード9.5クラスの大地震が起きると本当にこうなるのだろうか 恐ろしい気持ちになった 原題は地震を起こす断層の名前である"San Andreas"(サン・アンドレアス)
▼岸辺の旅(日・仏) ⇒3年前に失踪した夫(浅野忠信)が死者となって妻(深津絵里)のもとに戻る 夫が妻を、失踪中に訪れた場所と出逢った人々を訪ねる旅に出るファンタジー・ホラー・ロード・ムービー この原著作の発想を映像化するのは難しかったと思う 神奈川県山北町でのロケのよう
・過ぐる日のやまねこ ⇒女性監督の作品 半分死んでいる人の話が多いのは、上記作品「岸辺の旅」に似ているかも 長野県上田市でのロケのよう

▼螺旋銀河 ⇒これも女性監督の作品 東京で自己中心的に過ごす女性達を描く 社会人の最初は自己中でいいと思う 自分のやりたいことをするのが一番で、相手の立場に立つのは二番かな そのうち相手を立てるようになるさ
・恋人まで1% ⇒邦題のイメージとは全く異なり、ニューヨークに暮す若者達の奔放な生活を描くコメディ そのライフスタイルは私がいた頃の彼の地と余り変わっていないな 恋を知り大人に変わっていくところが救い 原題は"That Awkward Moment"、和訳すると「その気まずい瞬間」
・ホコリと幻想 ⇒北海道旭川市が舞台 東京帰りの勘違い自己中男が巻き起こす混乱を描く 誇張はされているが、こういうこともありそうと思わせる
▼ドローン・オブ・ウォー ⇒米国は中東、西アジア、東アフリカで無人戦闘機「ドローン」を使って敵方司令官、要人等を殺害しているのは知っていた それが米国のラスベガス郊外にある空軍基地のコンテナ指令室から遠隔操作されていることは知らなかった 誰をどこで殺害するかの指示を出しているのはCIA 人工衛星経由なのでドローンからの映像が2秒程遅れていることや、ミサイル発射指示を出してから爆発までは10秒程かかることが必須知識 操作員は当然ながら実物戦闘機に搭乗して戦う空軍パイロットよりも地位やスキルは低い 遠隔操作のドローンで攻撃するのがテロに対する米国の対抗手段なのか それは往々にして家族や非戦闘員を巻込み、結果テロ並の行為ではないのか したがって、主人公達もPTSD(心的外傷後ストレス障害)で苦しむことになる 原題は"Good Kill"で、映像を観た感じでは「一丁上がり」や「必要な殺害完了」という意味のフレーズかと思うが、これには「テロではない」という意も込めているのだろうか
・カプチーノはお熱いうちに(伊) ⇒格差婚、ゲイ、癌等、現代社会共通のテーマを扱っているが、とにかく喋くりの多いイタリア的能天気なコメディ 原題は"Allacciate le cinture"で、翻訳すると「シートベルトを締めます」らしいが、これは何だろう

★ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声 ⇒良さそうな映画だとは知っていたが、かなり遅れて鑑賞 社会の片隅に捨て置かれたような少年が、校長先生や合唱団の先生等から音楽を中心とした指導を受け、それらを通して成長していく姿に感激・感涙 ただ、米国の学校でもイジメが多々あり、大きな問題になっていることも示された 合唱団の公演、練習、そしてオーディションの際の歌声が作品のもう一つの焦点で、これには米国ニュージャージー州プリンストンにあるアメリカ少年合唱スクール(ABS)の全面協力を得た模様 撮影自体は小生も3年半住んだことがあるコネティカット州で行われたらしい 原題は"Boychoir"(ボーイクワィア:少年合唱団)でそのものずばりだが、日本では余りなじみのない英単語なのでそのまま使われなかったようだ
▼顔のないヒトラーたち(独) ⇒60座席余りの小劇場だが満員であり、本件に関する日本人の関心が高いことが分かった ドイツでどのようにしてアウシュビッツ裁判が始まったのかがよく分かった ドイツではドイツ国民でもあったユダヤ民族も迫害・収容・殺害された訳なので、敗戦後も被害ユダヤ人がドイツ国内に生活していた したがって、ドイツ国民に対するドイツ国家・軍・軍人の犯罪として、本件は厳しい追及を受け、裁かれたものと思う 検事総長も名前からするとユダヤ系かもしれないと 日本で韓国人や中国人に対する犯罪の追及が進まないのはここが違うのではないかと思った 原題は"Im Labyrinth des Schweigens"で、翻訳すると「沈黙の迷路で」
▼海賊じいちゃんの贈りもの(英) ⇒英国流ブラックユーモアの効いたコメディ作品 あらゆる課題を背負い込んだ一族が、スコットランドでの祖父の誕生日祝いで集まり、メディアにも追いかけられる騒動を起こす 家庭のdysfunction(機能不全)がテーマでもある 原題は"What We Did on Our Holiday"で邦題とは相当異なる
・ファンタスティック・フォー ⇒アベンジャーズとファンタスティック・フォーの区別が付かない 楽しんて観ればいいのか

(注)★はお薦め、▼は特定のマニア向け作品 製作国の表示がないものは米国か日本の作品

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2015年9月30日 (水)

9月後半(16日~30日)に観た劇場映画

9月後半(15日~30日)は、14本の劇場映画を観ました。9月後半は、作品も小生もやや中だるみ気味でした。ただし、最後に★がありました。

・天空の蜂 ⇒行動の裏にある社会的主張や背景が充分に描かれていないので、なぜこのようなことをするのかがやや不明確 VFXの大型ヘリと多分実物のヘリの空中アクションは見物
・内村サマーズ THE MOVIE エンジェル ⇒松本人志の作品を思い出しながらzzz...
▼ザ・ヴァンパイア 残酷な牙を持つ少女 ⇒米国の作品だが、白黒で、イランを思わせる風景、(多分)ペルシャ語の会話等々斬新 欧米ではヴァンパイア(吸血鬼)の話が定番のように繰り返されるが、こんなバージョンもあるのかという感じ 原題は"A Girl Walks Home Alone at Night"
・ピエロがお前を嘲笑う(独) ⇒最後がいまひとつ分からなかった 原題は"Who Am I - No System Is Safe" WhoAmIは主人公のハンドルネーム 属したハッカー集団の名はCLAY = Clown Laughs At Youで、邦題はこれから採用したものと
▼3泊4日、5時の鐘 ⇒少々誇張されているが、人と人との係わり合い、心理的な変化等についての描き方に感じ入った そこで小津安二郎監督が何本もの脚本を執筆したという茅ヶ崎館と茅ヶ崎海岸での、文字どおり3泊4日間の出来事を、ハプニングを交えながら、淡々と描いている 初日だったので、茅ヶ崎で映画作成に係わった地元の人達が多く鑑賞に来ていたようだ

・ハッピーボイス・キラー ⇒好きな女性を傷つけるのはいかがなものかと思うが… B級ホラー映画としては楽しめる 原題は"The Voices"で、主人公には犬や猫の声が聞こえる
・映画 みんな!エスパーだよ! ⇒園子温監督、染谷将太主演のゴールデン・コンビによる作品 漫画がオリジナルで、かなりエッチで荒唐無稽なストーリーは笑える
・ぼくらの家路(独) ⇒母子家庭で暮らす2人の少年兄弟が自立を目指す夏を描く ドイツでも家庭崩壊が課題になっているのか 原題は兄の名前でもある"Jack"
・天使が消えた街(英・伊・独) ⇒2007年にイタリアのペルージャで起きた、英国人女子留学生の惨殺事件のことは知らなかった 欧米では有名な本事件を基にしたサスペンス作品 原題は"The Face of an Angel"で、原作になったノン・フィクション"ANGEL FACE: Sex, Murder and the Inside Story of Amanda Knox"から採用か
▼アントマン ⇒極小になって格闘アクションを行うという新しいアイデアを評価 VFXを駆使しないと映像にならないよね

・Dearダニー 君へのうた ⇒実話に基づく話らしい 米国のフォーク歌手ダニー・コリンズを肌で知っていればもっと楽しめたかも… アル・パチーノの演技は良かった 原題は素直に"Danny Collins"
・進撃の巨人 ATTACK on TITAN エンド・オブ・ザ・ワールド ⇒よく分からないなストーリーに中途半端なアクションでお疲れモード
・私たちのハァハァ ⇒パーティ後の鑑賞で、北九州の少女たちの若さと躍動感に驚きながらzzz...
★かけがえのない人 ⇒米国の恋愛ベストセラー作家ニコラス・スパークスの原作を映画化 現在と20年前を往復するが、分かりやすい ストーリーが結構凝っていて哭かせる 悲恋であるが、最後は生まれ変わり的に 20年間の前と後でかなり顔が違う俳優を起用しているのは残念 原題は"The Best of Me"

(注)★はお薦め、▼は特定のマニア向け作品 製作国の表示がないものは米国か日本の作品

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2015年9月15日 (火)

9月前半(1日~15日)に観た劇場映画

9月前半(1日~15日)は、12本の劇場映画を観ました。気候が良くなって、週末は映画鑑賞とゴルフが競合するようになりました。

・懲罰大陸★USA ⇒発想は面白いが、言葉が多すぎて付いて行けなかった 今米国で話題になっているドナルド・トランプが大統領になったらどうなるかを、つい考えた 残念ながら劇場内がサウナ風呂のようだった
・S-最後の警官-奪還 RECOVERY OF OUR FUTURE ⇒映像としてはよくできていると思ったが、何か物足りなかった 大森南朋が意外と主役級で、いい演技をしていた
▼しあわせへのまわり道 ⇒懐かしいニューヨークの映像に見とれた 夫婦の倦怠期には、何か新しい展開が必要か(「わたしに会うまでの1600キロ」と同じ) ニューヨークの移民(合法・不法・違法)の実情も分かる
・アンフェア the end ⇒篠原涼子の黒い雰囲気や投げやりな台詞は相変わらず格好よかったが、検察や警察がすべて悪という設定はどうも…
▼インサイド・ヘッド ⇒遅ればせながら鑑賞 アニメでなければ★をあげたかもしれない 人間の頭の中の感情をよく研究している 本作ではヨロコビ(joy)、カナシミ(sadness)、イカリ(anger)、ムカムカ(disgust)とビビリ(fear)が登場 本作と似ている「脳内ポイズンベリー」では、ポジティブ、ネガティブ、衝動、記録そして理性が登場していた 原題は"Inside Out"

▼ヴィンセントが教えてくれたこと ⇒破綻老人のヴィンセントを演じているビル・マーレイがとても上手かった 愛すべきキャラだから、結局愛すべき人も集まって来るのか…
・ラスト5イヤーズ ⇒二番館の2本立ての1本目として鑑賞 これは劇場舞台でのミュージカルとして観た方がいいと思う
▼ピッチ・パーフェクト ⇒2本立ての2本目として鑑賞 続編「ピッチ・パーフェクト2」が製作完・公開間近であり面白そうなので、前編をその前にと急いだ 学園青春ドラマに音楽を組込んだストーリーが好ましい ヒロインはたまたま「ラスト5イヤーズ」と同じアナ・ケンドリック
▼猫侍 南の島へ行く ⇒本作の下馬評は余り芳しくなかったが、馬鹿馬鹿しくも面白かった 上映館は少ないが結構集客 歌手の松崎しげるも出演しており、エンドロールで歌われる、猫侍版「愛のメモリー」も良かった
▼赤い玉、 ⇒映画の本筋、主役の映像教授時田(奥田瑛二)が書いているシナリオ、それに沿った彼の妄想、そして学生達が撮影する映画が絡み合って複雑だが、なかなかの展開 18歳以上指定なので、それなりに濡れ場も 関根惠子が出演しているが、製作にも参加している

・黒の刺客(台・中・香・仏) ⇒白黒で始まって、途中でカラーになる映像は美しい ただ、今年のカンヌ映画祭・監督賞受賞の本作はやはり難しい
▼キングズマン(英) ⇒007のオマージュと言われているが、そんなことには関係なく痛快だった 英国流ブラック・ユーモアにあふれ、新しい趣向のアクションを取り入れ見応えがある アカデミー主演男優賞受賞のコリン・ファースと後半そっくりになって登場するタロン・エガートンが熱演 原題は少し長く"Kingsman: The Secret Service"

(注)★はお薦め、▼は特定のマニア向け作品 製作国の表示がないものは米国か日本の作品

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2015年8月31日 (月)

8月後半(2)(24日~31日)に観た劇場映画

8月後半(2)(24日~31日)は、9本の劇場映画を観ました。夏の疲れと闘いながらの鑑賞でした。

・ナイトクローラー ⇒少し期待外れか…
・あの日のように抱きしめて(独) ⇒zzz…
▼夏をゆく人々(伊・スイス・独) ⇒イタリア・トスカーナで養蜂を生業とする一家の、平凡だが記憶に残る、うたかたなひと夏の出来事を追う 自由奔放な夫はドイツ系で、その長女はよき協力者 ある日ドイツの少年が一家に加わり、新たな冒険が 原題は"Le meraviglie"="The wonders"
▼共犯(台) ⇒「ソロモンの偽証」を彷彿とさせる作品 イジメ、スマホ、SNS等世界共通な、学校生活の課題が登場 夜の暗い部屋でスマホの光だけで行動するシーンが印象的 エンディングも凝っている 原題は「共犯 Partners in Crime」
▼ミニオンズ ⇒ランキング上位なので、アニメだがトライ 冒頭は結構ドラマティックで、地球の歴史や人類の歴史も考えさせられた ブラック・ユーモアにもあふれ、結構笑えるところが多く、大人向け娯楽作品か 原題も"Minions"=「お気に入り、手先・手下」

・死霊高校 ⇒夜の暗い学校の中で、手持ちカメラとスマホの灯りのみで動き回る映像そのものが恐怖を呼ぶ 手持ちカメラ映像の突然の動きと音響で驚かせる 原題は"The Gallows"=「絞首台」
▼ロマンス ⇒タナダユキ監督の、オリジナル脚本から手掛けた最新作 小田急ロマンスカーの社内販売員と怪しい映画プロデューサーとの、非日常な一日トリップを描く 小田原城から箱根の名所の映像が続く
▼わたしに会うまでの1600キロ ⇒米国女性がパシフィック・クレスト・トレイル(PCT)を94日間にわたり1600キロ(1000マイル)歩いた実話に基づく作品 PCTは米国西海岸の山地を南北に縦断する自然歩道 過酷な道程を描く映像に交差しながら、主人公の子供時代からの、これまた壮絶な人生が語られる 米国でも新しい人生を歩み出すためには、やはりまずは歩くことが重要か 原題は"Wild"
・TED2 テッド2 ⇒前作に比べて下品さがマイルドに(慣れたのかもしれない) その分面白みが半減か

(注)★はお薦め、▼は特定のマニア向け作品 製作国の表示がないものは米国か日本の作品

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