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2016年3月20日 (日)

3月中旬(11日~20日)に観た劇場映画

3月中旬(11日~20日)は、11本の劇場映画を観ました。最近は特に多様性に富んだ作品が多いように思います。劇場に足を運ぶ観客は相変わらず多いようです。

▼ディーパンの闘い(仏) ⇒移民大国・フランスに暮す難民・移民の実情を描く スリランカの内戦からフランスに逃れたタミルの虎・元兵士ディーパンが主役 昨年フランスで起きたテロも思い出した 名匠ジャック・オーディアールが本作で2015年の第68回カンヌ国際映画祭・最高賞のパルムドールを受賞 原題は単に"Dheepan"
・AUTOMATA オートマタ(西・ブルガリア) ⇒ロボットが社会の下働きの主体となっている近未来を描いた作品 禿頭のアントニオ・バンデラスが主演し、人間とロボットの間で感情の交流のようなものも
▼ヘイトフル・エイト ⇒クエンティン・タランティーノ監督らしい作品 長編第8作で一種の密室物 タランティーノ監督らしい一筋縄ではいかないストーリーと殺し合いが見物 70mmフィルムによる映像も隅々まで美しい VFXはどうやって70mmフィルムに焼き付けるのだろうかとか、今回は監督自身は出演していないのかとかいう疑問がわいた 原題も"The Hateful Eight"
・ロブスター(アイルランド・英・ギリシャ・仏・蘭・米) ⇒意表を突くタイトル、テーマ、ストーリーは見事だが、映画にはそれらが完全に消化されていないように思えた
・セーラー服と機関銃 卒業 ⇒1981年の前作から35年もたったのか 映画自体は面白いが、女子高生がヤクザの組長とか、機関銃をぶっ放すとか、少し時代に合わなくなってはいないか ロケ地は主に群馬県高崎市だったようだ

・家族はつらいよ ⇒「男はつらいよ」に続くシリーズ喜劇を意識した命名か 山田洋次監督のそつがないお笑いには安定感があった
・ディバイナー 戦禍に光を求めて(豪・米・土) ⇒第一次世界大戦時のトルコ・ガリポリの戦いについては何も知らなかった 本作はこの時の話で、ダーダネルス海峡に面するガリポリ半島とそこに上陸しようとした連合軍の戦闘シーンから始まる この連合軍に参加したオーストリア軍の3青年兵士が帰還しなかったことがテーマ ラッセル・クロウが初監督するとともに主演 原題は"The Water Diviner"=「水占い師」
・マジカル・ガール(西) ⇒日本のアニメ、日本の唄等日本テイスト・愛に溢れた作品 欧州ではこんなに日本アニメが浸透しているのか 通常の日常生活から犯罪に巻き込まれていく人々を描くが、話の展開が独特で先を読めない 小劇場だか満員 原題も"Magical Girl"
▼Maiko ふたたびの白鳥(ノルウェー) ⇒ノルウェー国立バレエ団の日本人プリマドンナを追ったノルウェー製ドキュメンタリー ノルウェーでプリマとして活躍している日本人女性がいたのか 長男を産んだ後復帰した舞台での白鳥・黒鳥の踊りが圧巻 バレエ「白鳥の湖」の舞台を観たくなった 原題は"Maiko: Dancing Child"
★リリーのすべて(英) ⇒1920年代のトランスジェンダーという難しいテーマを、よくここまで美しく深く掘り下げて映画表現できたなと感じた アカデミー賞受賞のトム・フーパー監督とエディ・レッドメインが組んだだけのことはある デンマーク(ロケはベルギー?)、パリ、ドレスデンの美しい風景も見物 主人公アイナ―・ヴェイナー(性転換手術をして、リリー・エルベ)を献身的に支える妻ゲルダを演じたアリシア・ヴィキャンデルが今年のアカデミー賞助演女優賞を受賞 原題は"The Danish Girl"=「デンマーク・ガール」

▼エスコバル 楽園の掟(仏・西・ベルギー・パナマ) ⇒コロンビアの麻薬王パブロ=エミリオ・エスコバル=ガビリアの深い闇に巻き込まれたカナダ人兄弟の運命を描く エスコバルは麻薬カルテルのボスでありながら、国会議員となり慈善事業に取り組んだ実在の人物 原題は"Escobar: Paradise Lost"=「エスコバル:楽園喪失」か

(注)★はお薦め、▼は特定のマニア向け作品 製作国の表示がないものは米国か日本の作品

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