8月中旬(11日~20日)に観た劇場映画
8月中旬(11日~20日)は、13本の劇場映画を観ました。過去の優秀作品のリバイバル上映や初上映等にもトライできました。また、B級作品にも出会いました。
・ローサは密告された(比) ⇒フィリピン・マニラのスラム街で子供3人を育てながら必死に暮らす肝っ玉母さんを描く 麻薬密売の容疑で勾留された母のために保釈金をかき集める子供達が健気 同時に金次第のフィリピン警察の腐敗も暗示 原題は"Ma' Rosa"で、多分「ローザお母さん」
▼天使の入江(仏) ⇒仏ヌーベルバーグの映画監督ジャック・ドゥミが1963年に製作 日本では今年初公開 ヒロインの金髪美女ジャッキー(ジャンヌ・モロー)が魅惑的だが、少々メイクアップが強いか 作品中の台詞にもあるが、彼女はだんだんマリリン・モンローのようにも見えてくる 日本ではこれから経験するかもしれないカジノ中毒を先取りしたような作品だが、フランスのように無闇に他人に迷惑をかけず、大きな社会問題化にならずに収束できるだろうか 原題も邦題どおり"La baie des anges"(仏)="The Bay of Angels"で、南仏ニースの海岸のこと(砂利の海岸なのは驚いた)
・スパイダーマン ホームカミング ⇒思春期の学園ものとしてみればそれなりに面白いか ラストのVFX駆使の闘いは凄く、マーベル・コミックのアベンジャーズの世界に合流 続編は確約 原題も"Spider-Man: Homecoming"=「スパイダーマン 高校始業」か
・トランスフォーマー 最後の騎士王 ⇒誰が味方で、誰が敵かが分かりにくいのが難 また尺が長過ぎる ただクライマックスのVFXはまさに凄い ポスプロが大変だろうな 原題も邦題どおり"Transformers: The Last Knight"
・ブランカとギター弾き(伊) ⇒ベネチア・ビエンナーレとベネチア国際映画祭からの資金で日本人監督がフィリピンで製作した作品 したがって、イタリア作品として分類 マニラのスラム街の日常を切り取っている 原題は単にヒロインの少女の名の"Blanka"
★ビニー 信じる男 ⇒「セッション」で好演したマイルズ・テラーが頸椎骨折を克服するプロボクサーを熱演 これも実話とは、にわかに信じられなかった トレーニングやボクシング・ファイトのシーンはかなり現実味がある 原題は"Bleed for This"、和訳すると「このために出血」あるいは「いくら出血しようと」的な感じか
★ロスト・イン・パリ(仏・ベルギー) ⇒チャールズ・チャップリンの喜劇映画にも通ずるような面白さ全開 それもそのはず、ベルギーの道化師夫妻が製作・脚本・監督・主演すべてを兼ねた セーヌ川の中島・白鳥の島に架かるグルネル橋の南西横にも「自由の女神」像があり、本作では重要なロケ地 ここからは川沿い北東方向にエッフェル塔も望める 「自由の女神」像のオリジナルはリュクサンブール公園にあり、フランスは米国に独立記念としてこれをモデルにした巨大立像を贈った その像は現在ニューヨーク市マンハッタン島の南方海上に設置されているが、アメリカ人が返礼にフランス革命100周年記念として寄贈したのが白鳥の島南西端にある立像らしい 原題は"Paris pieds nus"(仏)="Barefoot Paris"=「裸足のパリ」か
・東京喰種 トーキョーグール ⇒人気コミックの実写映画化らしいが、喰種(グール)が人肉とコーヒーしか摂取できないというレトリックが腑に落ちない ヒロインの清水富美加がこの作品の撮影が大変だったと引退したようだが、確かに腕立伏せやワイヤアクション等々を観るとそう思った 話が完結したのかしなかったのか分からないのがまたいいのかも
▼デス・レース2000年 ⇒B級映画作品の帝王ロジャー・コーマンが1975年に製作 日本公開が1977年だったため、今年40周年記念で再上映 40年前の映画としては先進的で面白い 「ロッキー」(1976)で有名になる前のシルベスター・スタローンもレーサーの一員として出演 原題も"Death Race 2000"
・海底47m(英) ⇒メキシコ海岸でシャーク・ケージ・ダイビングに挑戦した姉妹がワイヤ切断のトラブルのために海底47mに落下するパニック作品 トラブル多発等腑に落ちないところも多いが、やや気弱な姉が自立する姿もうかがえる 窒素酔いについては余り知らなかった 原題は"47 Meters Down"=「47メートル下」
・バウンド ⇒「マトリックス」3部作で知られるウォシャウスキー兄弟(今は両人とも性転換して、姉妹)が初監督・脚本を担当した作品 1996年製作で日本公開は1997年 狂暴なマフィアの連中を相手に、女2人が大金を横取りして新生活を始める話 舞台演劇のような構成 原題も"Bound"だが、あえて和訳すると「飛躍、高飛び」的な感じか
・闇金ドッグス6 ⇒初めて観たが、もう6作目 7作目も来月公開 それなりに面白いが、世の中に闇金はどこまで浸透しているのだろうか
★少女ファニーと運命の旅(仏・ベルギー) ⇒毎年夏になるとナチスドイツのユダヤ人迫害に関する映画作品が上映される 本作は1943年時点で13歳だった、実在の少女ファニーによる最近の自伝を基に製作されたもの フランスの傀儡政権はドイツの指示に従って在仏ユダヤ人を迫害したが、ユダヤ人をかくまい、保護したフランス人も多くいた事実には勇気付けられる 終盤は子供達の生きる勇気に感涙させられる 原題は"Le voyage de Fanny"(仏)="Fanny's Journey"=「ファニーの旅」
(注)★はお薦め、▼は特定のマニア向け作品 製作国の表示がないものは米国か日本の作品
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