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2018年3月25日 (日)

3月18日~24日の週に観た劇場映画

3月18日(日曜)~24日(土曜)の週は、9本の劇場映画を観ました。すでに忘れかかっていますが、お彼岸の中日(21日)に大雪が降りましたね。

・素敵なダイナマイトスキャンダル ⇒末井昭の同名自伝エッセイ集の映画化 母親がダイナマイトで自殺するところから始まった、ハチャメチャな人生を面白可笑しく描く 柄本佑が主人公末井昭を体当たりで熱演 上映館の近くの新宿歌舞伎町に相応しい作品
320 ★リメンバーミー(同時上映:アナと雪の女王 家族の思い出)(ポスター添付) ⇒メキシコの祝日「死者の日」から発想して、死者の世界、親子の絆、音楽ビジネスの裏切り・厳しさなどを描く ラテン感満載で、ラテン風音楽とともに骸骨姿の死者達が沢山登場 ディズニー/ピクサー作品らしく映像はカラフルで、動きも滑らかで、とことん美しい セットも使ったのではないかと思うところも オチは悲しくても楽しい 今年の米国アカデミー賞の長編アニメーション賞と主題歌賞を獲得 製造に参加した人数が膨大なのでエンド・クレジットが異常に長い 原題は"Coco"=「ココ」で主人公ミゲルの祖母の名前で、祖母は物語のキーパーソン 同時前座上映は「アナと雪の女王」(2013)のミニ続編で、原題は"Olaf's Frozen Adventure"=「オラフの氷の冒険」か
▼アイスと雨音 ⇒70分間ワンカットの作品 ワンカット映画作品のパイオニアは「ヴィクトリア」(2015・独)で、衝撃の全編133分のワンカット撮影 第87回アカデミー賞(2015)作品賞獲得の「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」(2015・米)では、ワンショット撮影(リハーサルを充分に行い撮り直しをしない)を緻密につなぎ合わせて全編ほぼワンカット化 ワンカット撮影は舞台演劇と同じで、始まったら最後まで止まらない したがって、稽古とリハーサルが重要で、撮影開始後は撮影監督(カメラマン)が現場監督で本来の監督は何もできない 「アイスと雨音」では、松居大悟監督が2週間ほど稽古を付け、塩谷大樹撮影監督が約70分間のワンカットで撮影 撮影は2日間4回行われ、最後の回のテイクが採用されたようだ ロケは東京・下北沢の本多劇場の会場・スタジオと周辺商店街で行われたが、街頭や劇場内での撮影は結構大変だったようだ 松居監督は本当に公演しようとしていた演劇が中止になり、2週間分の劇場使用料も払込済みだったので、口惜しくてこれを利用して何とかワンカット映画作品にならないかと、塩谷カメラマンに泣いて頼んだとか…
▼坂道のアポロン ⇒小玉ユキの同名コミックを映画化 1966年の佐世保を舞台に、転校生と地元の男女高校生との、音楽を通じた魂の交流を描く 本人たちが実際に演奏しているように見える、ピアノとドラムのジャズ・セッションが見物 ラストの10年後の再会が感動的 ロケ地は長崎県佐世保市・長崎市と大分県豊後高田市の各地
▼ザ・キング(韓) ⇒韓国検察の実情が少し分かったような気がした 韓国検察には派閥があり、のし上がるためには強大な権力が集中する時の大統領に徹底的におもねるとともに急所を握る 大統領には選挙戦の段階からいろいろな支援を行い、当選したら大統領の虎の威を借りて派閥の力を強める 収集した極秘情報は秘匿・熟成させ、派閥にとって最も効果のあるタイミングで使用 最近のイ・ミョンバク元大統領の逮捕を知って、本当にそうではないかと思った 司法試験に合格した、モッポ(木浦)出身の若手検察官がソウルに上り、派閥の荒波に巻き込まれながら、幼馴染みや裏社会との関係に悩む 派閥からのけ者にされ落ちぶれた主人公が乾坤一擲の勝負に出る 原題も"The King"=「帝王」か

・トゥームレイダー ファースト・ミッション ⇒日本のヒミコの墓を巡るサスペンス・アクション作品 「リリーのすべて」(2015)で米国アカデミー賞助演女優賞を獲得したアリシア・ヴィキャンデルが主演 日本の絶海の孤島が舞台 VFXの塊のようなアクション・シーンが連続 次作もありそうな感じで終わっている 原題は"Tomb Raider"=「墓暴き」か
・修道士は沈黙する(伊・仏) ⇒ドイツ・バルト海沿岸の街ハイリゲンダムで行われるG8財務相会議での思わぬ事件を描くミステリー作品 IMFの専務理事とイタリア人修道士が主役で、数式と沈黙で世界経済を救うような話 英語、仏語、伊語がチャンポンのように思えた 日本の財務相役が弱々しい感じなのが気になった 原題は"Le confessioni"(伊)="Confessions"=「告解」
・ボス・ベイビー ⇒ドリームワークスとユニバーサルが組んだ最初のアニメーションらしい キャラクターとストーリーは面白い プレ・シアターで食したカツ牛とアルコールに負けて記憶が薄れた 原題も"The Boss Baby" なお、ドリームワークス製作の短編アニメ「ビルビー」(原題"bilby")が同時前座上映 台詞なしだが結構面白かった
▼曇天に笑う ⇒唐々煙(からからけむり)の同名原作コミックの映画化 出身地の滋賀県を舞台に、明治維新直後の時代を背景にしたファンタジー・アクション作品 ファンタジー時代劇としては結構面白かった キャストたちにとってアクションと殺陣の訓練は結構大変だったと想定される ロケ地は滋賀県大津市・米原市と栃木県宇都宮市大谷資料館(大谷石の採石場跡)などらしい セットは京都市太秦の松竹撮影所も使われたと想定される

(注)★はお薦め、▼は特定のマニア向け作品 製作国の表示がないものは米国か日本の作品

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