3月4日~10日の週に観た劇場映画
3月4日(日曜)~10日(土曜)の週は、6本の劇場映画を観ました。同時期に大阪・奈良・京都へ出掛けましたので、鑑賞本数が限られました。
★★★しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス(加・アイルランド) ⇒こんなに痛い作品に出逢ったのは初めてかもしれない カナダのモード・ルイス(Maud Lewis 1903-1970)という画家のことは全く知らなかったが、最初から最後まで涙腺が緩みぱなっしだった それにしてもこのモード・ルイスを演じたサリー・ホーキンス(英)の実力は凄い 「博士と彼女のセオリー」(2014)でスティーブン・ホーキング博士(3月14日死去)を演じたエディ・レッドメインと双璧だと思う 実際に台詞で登場するのだが、「古い、気の抜けた、ソーダ(炭酸水)のような二人(a pair of old soda)」のモードとエヴェレット(イーサン・ホーク)が、カナダのノヴァ・スコーシア州ディグビー郡マーシャル・タウンにある4m四方の、電気も水道もガスもない小さな小屋で暮らしながらも、愛を育み素朴で明るい絵をあらゆるものに描いていく この小屋は現在州都ハリファックスにあるノヴァ・スコーシア美術館の屋内中央に移設され常設展示されている 元々の場所には記念モニュメントとして元の家と同サイズの家が建てられ、モード・ルイス記念公園となっているそうだ この物語を企画したアイルランドのアシュリング・ウォルシュ監督(女性)は素晴らしいと思う 登場人物はイングランドの弾圧から逃げて来たアイルランド系移民がほとんどだと想定され、皆とても我慢強い人々 脚本段階ですでにキャストやその家族たちを皆涙に暮れさせたようだ とても悲惨な情況を描いているのだが、不思議と生きることの素晴らしさ、そして単調で退屈な日々でも生き続けていくことの大切さを教えてくれる 撮影は昔の様子を偲ばせるとしたニュー・ファンドランド島セント・ジョンズ郊外に小屋のセットを建てて行われたとのこと 原題は"Maudie"で、彼女の愛称「モーディ」か 余談だが、ノヴァ・スコーシアは筆者の好きな歌手アン・マレーの出身地であり、「赤毛のアン」で知られているプリンス・エドワード島もすぐ近く (ポスター写真添付)
▼シェイプ・オブ・ウォーター ⇒ご存じ今年の第90回米国アカデミー賞作品賞受賞の作品 メキシコ出身のギレルモ・デル・トロ監督が原案・脚本・製作を兼ねている 本作脚本は主演女優のサリー・ホーキンスにあて書きされたというからサリーの凄さが伺える ミュート(耳は聴こえるが口が利けない)のヒロイン・イライザと水棲人間とのコミュニケーションと愛を描く 原題も"The Shape of Water"だが直訳すると「水の形」
・ブラックパンサー ⇒ディズニーの新ヒーロー、黒人のブラックパンサーが大活躍 全編アフリカン(黒人)音楽・文化・美術で溢れており、とても新鮮 いずれにしてもエンド・クレジットが長大で、VFX・SFXなどのポスプロがとても重要な役割を果たしている ポスプロでは米国アトランタと韓国の会社が使われているようだ アベンジャーズ・シリーズも含めて、次々と続編がありそう 原題も"Black Panther"だが、直訳すると「クロヒョウ(黒豹)」
・ヒューマン・ハンター(加) ⇒ニコラス・ケイジ主演のB級作品か 彼はとにかく休みなく沢山の作品に出演し続けている 近未来の米国の話で、設定は面白いと思うのだが、リアリティーのレベルが低そう 原題は"The Humanity Bureau"で、字幕では確か「人間局」と訳されていたが、正しくは「人道局」だろう
・聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(英・アイルランド) ⇒不条理劇作品らしく、小生の苦手としているもので、やはりよく分からなかった 米国ハワイ生まれでオーストラリア育ちのニコール・キッドマンも最近はよく映画に出演している 原題も"The Killing of a Sacred Deer"で邦題どおり
・かぞくへ ⇒単館レイト上映のインディーズ作品 養護施設で育った主人公が、結婚を急ぐ恋人と同じ境遇の親友との間で悩み、揺れるストーリー 実際に出演している主人公の実話に基づく話らしいが、女性側の急展開に少し戸惑う ロケは東京の立川市東中神駅周辺、世田谷区東松原駅周辺、青木ボクシングジム(高田馬場)などで行われたようだ
(注)★はお薦め、▼は特定のマニア向け作品 製作国の表示がないものは米国か日本の作品
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