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2018年5月27日 (日)

5月20日~5月26日の週に観た劇場映画

5月20日(日曜)~5月26日(土曜)の週は、8本の劇場映画を観ました。やや物足りない作品が多かったような気がします。

・名もなき野良犬の輪舞(ロンド)(韓) ⇒犯罪組織、そのトップとそれを狙う者、刑務所内の囚人たち、そのボス、警察の潜入スパイ、無慈悲な警察の女上司等々、冷酷・無慈悲で誰も信じられない者たちが入り乱れる 原題は"The Merciless"=「無慈悲な奴ら」
・のみ(蚤)とり侍 ⇒阿部寛が江戸時代の越後長岡藩の財政担当藩士に扮する 藩家老の不正を暴こうとしたが、謀略により藩主の命で「猫の蚤(のみ)とり」にされてしまう それは当時の男娼のようなもの 「後妻業の女」(2016)の鶴橋康夫監督が小松重男(1931-2017)の同名短編小説(1987)などを脚色して映画化 「後妻業の女」に主演した大竹しのぶと豊川悦司も出演 ロケはほぼ全編東映京都撮影所(東映太秦映画村)で行われたが、処刑場のシーンでは滋賀県近江八幡市の八幡堀が使われたようだ
・四月の永い夢 ⇒中学校の音楽教師を辞して蕎麦屋でアルバイトする主人公に、自死した昔の恋人からの手紙が届くことでいろいろな思い出・感情が湧き上がる ロケはほぼ全編東京都国立市で行われたようだが、冒頭の桜花と菜の花のシーンは埼玉県北本市の荒川沿いの城ヶ谷堤(じょうがやつつみ)が使われたとのこと
・ピーターラビット ⇒英国のビアトリクス・ポター(1866-1943)作の絵本「ピーター・ラビット」シリーズを実写映画化 舞台はウサギたちが住む英国湖水地方とロンドン(ハロッズ百貨店) 実写とCGのウサギたちが完全に合成 リアルなウサギたちが放つ講釈は、いちいち英国らしいブラック・ユーモアに富む 原題も"Peter Rabbit"
・恋は雨上がりのように ⇒神奈川県横浜市出身の女性漫画家・眉月じゅん(1983年4月生れの35歳)の同名原作コミックを実写映画化 17歳の俊足女子高生(小松奈菜)と45歳の冴えないファミレス店長(大泉洋)との淡い恋を描く 中年男性への秘かなエールかもしれない ロケ地は原作者の出身地神奈川県を中心とした首都圏各地 具体的には、一番よく登場するファミレス・ガーデンは千葉県我孫子市の閉鎖したレストラン・ステラ(大掛かりにセット化)、主人公が通った高校は外観が神奈川県立氷取沢高校(横浜市)で内観が埼玉県立大宮工業高校、夏祭りは東京都大田区の新田神社、終盤の浜辺のシーンは神奈川県鎌倉市の由比ガ浜などらしい

・ランペイジ 巨獣大乱闘 ⇒主演のドウェイン・ジョンソンが売りの作品 宇宙での遺伝子操作実験の失敗により地球上の動物たちが巨大化 しかし、いくら巨大化したとしても、あんなにいとも簡単にビルや車やヘリなどを破壊できるのだろうか 1986年開始のアーケードゲーム"RAMPAGE"が企画の基 原題も"Rampage"=「大暴れ」
・枝葉のこと ⇒新鋭監督の二ノ宮隆太郎が監督・脚本・主演を兼ねた ほぼ実話で構成されており、監督の実父も登場 エンドクレジットも元国語教師であった実父が作成 スタンド・インはほとんど使わず、6日間で撮影しほぼカットせずに編集 音もAVの声以外はほぼ同時録音 筆者が感じたのはとにかく煙草を吸うシーンが多いこと 主演は20回以上吸っているのではないか ロケ地は監督が幼年時実際に住んでいた神奈川県横浜市旭区二俣川らしい
320_12 ▼サムライと愚か者 オリンパス事件の全貌(独・仏・英・日・デンマーク・スウェーデン) ⇒2011年7月雑誌「月刊FACTA」8月号の記事で初めて報道されたオリンパス事件についてのドキュメンタリー 1990年代のバブル崩壊時に大損失を抱えた財テクを不明瞭・不適切な会計処理(飛ばし)によって、長年の間オリンパスが損失隠しをした事件 2011年4月に菊川剛社長の後を継いだ英国人のマイケル・ウッドフォード社長がそれに気付き、米国会計事務所の調査結果を基に同年10月に菊川会長と森久志副社長の退任を迫るが、逆に解任されるという衝撃的な結末に 月刊FACTAの続報、英フィナンシャル・タイムズの報道、英米の捜査機関による追求などがあり、2011年11月にオリンパスは第三者委員会を設置し、その調査の結果損失先送りが明らかになり、菊川は取締役も辞任 技術系OBらによるウッドフォード社長復帰運動などもあったが、ウッドフォードは2012年6月に英国でオリンパスと和解し、約12億円を手にする 終映後本作のエグゼクティブ・プロデューサーの1人である奥山和由がトークショーに登場 本作企画は、オリンパスが広告主であったため日本では余り支持されず、欧州のファンドの資金に頼ったこと、したがって、2015年に完成した本作はまず英BBCを手始めに欧米で公開され、日本公開は今年になったことなどが語られた

(注)★はお薦め、▼は特定のマニア向け作品 製作国の表示がないものは米国か日本の作品

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