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2018年6月 3日 (日)

5月27日~6月2日の週に観た劇場映画

5月27日(日曜)~6月2日(土曜)の週は、10本の劇場映画を観ました。米・英のクライム・サスペンス作品はさすがだと思いました。

・モリのいる場所 ⇒画家・熊谷守一(1880~1977)という長寿の画家についてはほとんど知らなかったが、相当にユニークな人だったようだ 1974年(昭和49年)94歳の画家・モリとその妻秀子(74歳)が東京都豊島区の自宅と庭に籠っていた様子を描く 山崎努と樹木希林が共演 ロケ地は神奈川県葉山町らしい
320_13 ★ファントム・スレッド ⇒1950年代ロンドンの華やかなオートクチュールの世界を描いているのに、目が離せないサスペンスの雰囲気があり観客の心を惑わす 著名デザイナー・仕立屋が息抜きの旅で新しいミューズに出会い、仕事に集中するためのルーティンと新しいミューズとの愛との間で揺れ動く姿を、丁寧な映像で映し出す オートクチュールの屋台骨は、実は多数のベテラン縫子・針子たちが支えており、そこから生み出される数々のコスチューム・デザインやファッションは見物 欧州の3大映画祭で受賞経験のあるポール・トーマス・アンダーソン監督が脚本も担当し、アカデミー賞主演男優賞を3度も受賞しているダニエル・デイ=ルイスが主演 デイ=ルイスは本作をもって引退するという 原題も"Phantom Thread"で、和訳すると「幻の糸」か 欧州のある王女のためのウエディング・ドレスには"never cursed"=「決して呪われないように」という文字が縫い隠されており、これがファントム・スレッドか
・海を駆ける(日・仏・インドネシア) ⇒インドネシア・バンダアチェの海岸に全裸で漂着したラウ(ディーン・フジオカ) 一種のサイキックの彼が引き起こす超自然現象をテーマに、第二次世界大戦の日本軍、その後のインドネシア独立戦争、スマトラ島沖地震(2004年)などの記憶とイメージが混ざり合うファンタジー 深田晃司監督がオリジナル脚本でバンダアチェでオール・ロケ フジオカはアジアからキャリアを始めたので適役か
▼ゼニガタ ⇒どこかで観た風景だなと思ったら、筆者が最近訪れた静岡県沼津市だった 本作は沼津でロケされた闇金ドラマで、闇金は大阪の専売特許だと思っていたが… 警察もヤクザも巻き込んだ人情話は渋め 韓国から俳優活動を始めた大谷亮平が結構人情味溢れる主役を務め、渋川清彦が演じるヤクザの親玉も迫力があった
▼ガチ星 ⇒プロ野球選手になりながら自分を律することができない主人公が40代になって再びプロの競輪選手を目指す中年スポコン作品 2016年のテレビドラマ「ガチ★星」の再編集劇場版 福岡県北九州市小倉が競輪発祥の地だとは知らなかったが、そこの競輪学校で過酷な訓練に挑む ドラマだから仕方がないが、主人公が自分の立場を理解するのがそして目覚めるのが遅すぎるものの、最後には突っ走る姿には救いがある

・GODZILLA 決戦機動増殖都市 ⇒「ゴジラ」シリーズ初のアニメ作品として製作された劇場3部作「GODZILLA」の第2章 地球にはゴジラとの決戦を生き延びた人類がいることを発見するが… またもや緊張の糸が切れた 当然第3章もありそうだ
320_14 ★ビューティフル・デイ(英) ⇒映像の切れ味、音楽や効果音の凄さは規格外 ニューヨーク・シティとその郊外が舞台で、行方不明少女をかなり手荒な手段で発見・救出 主人公に関し、戦争と少年時の被虐待のトラウマ映像がフラッシュ・バック 監禁場所からの救出場面は監視カメラの映像 時々登場するカウント・ダウンの映像はどういう意味だろう 相当数になる死体の処理はどうするのだろうという疑問は残るが、米・英がタッグを組んだフィルム・ノワールの構想力・表現力は凄い 米国ニューヨーク・シティ出身のジョナサン・エイムズの同名原作小説の映画化 筋肉増量で少し太ったように見える主役のホアキン・フェニックスの存在感は抜群で、本作で第70回カンヌ国際映画祭(2017)男優賞を獲得 監督のリン・ラムジー女史は脚本も担当しておりやはり第70回カンヌ国際映画祭脚本賞を受賞 音楽は「ファントム・スレッド」も担当している英国ロックバンドのギタリストであるジョニー・グリーンウッド ひとつ意味不明なのが邦題 ラスト・シーンで少女が発する言葉から採用したのだろうが… 原題は"You Were Never Really Here"=「君たちは決してここにはいなかった」 意訳すると「君らの居場所はなかった」か
・ママレード・ボーイ ⇒1990年代に少女雑誌に連載された吉住渉(女性・東京都出身)の同名コミックを映画化 したがって、携帯電話のなかった時代の話だが、本作では堂々と携帯が登場 4P的な感じだが、2組の夫婦の組合せが入れ替わり、それぞれの高3の1人娘と1人息子も一緒にシェアハウスで同居することになるところからすべての話が始まる 引越しシーンの0123はプロダクト・プレースメントか ただNITTSUの箱も混じっているのはお愛嬌か ストーリーをよく追うと、2人の高校生はなぜ同学年かという疑問は残る 監督は「ナミヤ雑貨店の奇蹟」(2017)など多数の作品がある廣木隆一 ロケ地は、学校シーンが宮城県名取市の尚絅学院大学など、シェアハウス・シーンが茨城県つくば市に造ったセット、京都の大学は京都工芸繊維大学、2人の旅行先は福岡県北九州市の門司・若松などで、全国にまたがっているのは驚異 シェアハウスと高校は神奈川県横浜市の相鉄線沿線と設定されており、いずみ野駅などが登場 京都のアパートの最寄り駅としては京福電鉄(嵐電)の宇多野駅が登場 ところでママレードは英語では"marmalade"と綴ると思うが、発音を聴くと「マーマレード」にしか聴こえない
▼ゲティ家の身代金 ⇒本作品も実話に基づく ジョン・ピアースンの同名原作を映画化 監督は「エイリアン」(1979)や「ブレードランナー」(1982)で著名なリドリー・スコット 1974年当時世界一の富豪だったジャン・ポール・ゲティ(クリストファー・プラマー)の孫がイタリアのローマで誘拐され17百万ドルの身代金を要求された事件を描く 背景として、ゲティ家のビジネス、親子関係なども紹介 誘拐された孫の母親アビゲイル(ゲイル)・ハリス(ミッシェル・ウイリアムズ)の活躍が見物 ゲティ家からの誘拐解決代理人・交渉人としてフレッチャー・チェイス(マーク・ウォールバーグ)が派遣されるが、ゲイルの言動に感動してゲイル側に ゲティの子供たちはほとんど不幸な人生を送っており、金持ちは必ずしも幸福にならないことを示唆 本作製作中に大トラブルが発生 ゲティ役として特殊メイクで出演して撮り終えていたケヴィン・スペイシーがセクハラ事件で2017年11月に降板 急遽プラマーにゲティ役を依頼し、公開までわずか1ヶ月という期間で撮影・編集し、予定どおりの公開に間に合うように完成させた監督以下スタッフの力量には感心 原題は"All the Money in the World"=「世界のすべてのお金」か
・犬ヶ島 ⇒まずは本作がすべてストップ・モーションで撮影されたことに感動 「グランド・ブタペスト・ホテル」(2014)で一躍有名になったウェス・アンダーソン監督が原案・脚本・製作も兼ねる 舞台は20年後の日本の某大都市であり、音楽は全編和太鼓による演奏など、日本趣味に富む 声の出演陣には以外な大物や大物俳優たちが 本作は今年の第68回ベルリン国際映画祭の最優秀監督賞(銀熊賞)を受賞 原題は"Isle of Dogs"で邦題どおりか

(注)★はお薦め、▼は特定のマニア向け作品 製作国の表示がないものは米国か日本の作品

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