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2018年9月16日 (日)

9月9日~9月15日の週に観た劇場映画

9月9日(日曜)~9月15日(土曜)の週は、7本の劇場映画を観ました。漫画・コミックを原作とする作品が多く、またそれらが結構よく練られた物語でした。

・寝ても覚めても(日・仏) ⇒芥川賞作家・柴崎友香(1973~)の同名原作小説(2010)の映画化 ドッペルゲンガー的要素を取り入れた作品 2010年の原作小説だが、映画には2011年の東日本大震災後のボランティア活動が登場するのでここは後からの脚色か 今夏日本で公開されたフランソワ・オゾン監督(1967~・仏)の「2重螺旋の恋人」(2017・仏)に内容が似ていなくもない ロケ地は東京都新宿区、神奈川県横浜市、埼玉県三郷市などの首都圏各地、そして宮城県名取市ゆりあげ(閖上)地区(美田園駅登場)、さらに大阪府の天野川(あまのがわ)流域(交野市、枚方市あたり)
・累 かさね ⇒漫画家・松浦だるま(1984~)の同名原作コミック(2013~2018)の実写映画化 魔法の口紅を塗りキスすると顔が入れ替わる二人の女優を土屋太鳳(1995~)と芳根京子(1997~)が演じる 設定は突飛だが、戯曲「サロメ」のオーディション、読合せ、舞台稽古、本番舞台での土屋の演技は中々のもの サロメは1891年にオスカー・ワイルド(1854~1900・アイルランド)が新約聖書を基に仏語で書いた戯曲で、1893年にパリで出版 ロケ地は東京都区内、静岡県御殿場市のセット、同県富士市の文化会館ロゼシアター、山梨県甲府市の芝居小屋・桜座、千葉県館山市などらしく、最後の舞台は埼玉県川越市のウェスタ川越で満席のエキストラ観客を迎えて撮影したようだ
・ヒトラーと戦った22日間(露・独・リトアニア・ポーランド) ⇒ホロコーストに関するロシア製の映画作品 ポーランドのアウシュビッツと並ぶ、ナチスの絶滅収容所ソビボル(ウクライナ国境近くの地名)で計画・実行されたユダヤ人の収容所全員脱出劇を原作ドキュメンタリーを基に描く 主役のユダヤ系ロシア軍人(脱出リーダー)をロシアの人気俳優コンスタンチン・ハベンスキー(1972~)が演じ、彼が同時に監督と脚本も兼任 収容所では靴職人、縫製職人、宝石・貴金属加工職人など専門の技術をもった人間は生かされて、収容所の作業に就いていたことが分かった 結局400人のユダヤ人が脱出したが、100人は途中死亡し、150人は地域住民に殺されたそうだ 原題は"Sobibor"=「ソビボル」
・泣き虫しょったんの奇跡 ⇒関東と関西にある日本将棋連盟のプロ棋士養成機関「新進棋士奨励会」に所属しながら、満26歳の年までに四段に昇段できず退団したが、アマチュア棋士として実力を発揮し特例として2005年35歳の時にプロ編入を認められた瀬川晶司現五段(1970~)の同名自叙伝(2006、2010)を、「火花」(2017)の豊田利晃監督が脚本兼任で映画化 瀬川本人役を松田龍平(1083~)が演じるなど、豪華俳優陣が集結 ロケは東京都区内、横浜市などで行われた模様 渋谷区千駄ヶ谷の将棋会館も登場
320_62 ▼マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー ⇒ABBAの珠玉の名曲たちで彩られたミュージカル「マンマ・ミーア!」(1999@英国ロンドン・ウエスト・エンド、2001@米国ニューヨーク市ブロードウエィ)を映画化した同名映画(2008)の10年振りの続編 オリジナルのストーリーを尊重しながらも、若き日のドナと出逢った3人の若者との懐旧談を交えて、時間と空間に大きな幅を持たせている アマンダ・セイフライド(1985~)、メリル・ストリープ(1949~)、ピアーズ・ブロスナン(1953~・アイルランド)、コリン・ファース(1960~・英)、ステラン・ステラスガルド(1951~・スウェーデン)、ドミニク・クーパー(1978~・英)らの俳優は前作から継続して再結集 皆で楽しく歌い踊るが、祖母役で今回初登場した歌手でもあるシェールの歌声に圧倒された 原題も"Mamma Mia! Here We Go Again" "Mamma Mia!"(伊)はABBAの名曲の一つであり、意味は"My Mother!"と「あらまあ!」をかけていると思われる "Here We Go Again"は「さあ、また」的な感じか

・3D彼女 リアルガール ⇒漫画家・那波マオ(人物不詳)の同名原作コミック(2011~2016)の実写映画化 3Dリア充美女子と2Dビデオ・ゲーム・オタクの交流と恋愛を描く非主流的作品 結構コミカルで面白い 20歳になっているような中条あやみ(1997~)と佐野勇斗(1998~)が高校生役をやるのは仕方がないが、今夏公開の「青夏 きみに恋した30日」(2018)に続き佐野の少々変わった、面白みのある役柄・演技はいい また西野カナ(1989~)の主題歌も好評 ロケ地は栃木県佐野清澄高校を主体に、埼玉県、神奈川県、茨城県などの首都圏各地
320_63 ★愛しのアイリーン ⇒神奈川県出身の人気漫画家・新井英樹(1963~)の同名原作コミックの実写映画化 監督・脚本は「ヒメアノール」(2016)や「犬猿」(2018)で好評を博した吉田恵輔 日本、特に農山村の少子高齢化、姥捨・後継者問題、そして嫁不足から始まる外国人妻・フィリピン人妻の募集、それに係わる外国人妻斡旋業者やフィリピン・パブ・ホステス斡旋のヤクザの問題などに正面から取り組んだ社会派作品となっている そう言えば東北地方でのフィリピン人妻のその後については今年朝日新聞がコラム連載をしていたと思う とはいえ作品そのものは喜劇的で、笑いを誘う場面がいろいろ各所にある 明らかに東日本の農山村で関西地方の方言「オ○コ」を何10回も叫ぶのはどうかと思うが、ストレートでいい 主役・宍戸岩男役は、「俳優 亀岡拓次」(2016)で映画初主演した、北海道出身の安田顕(1973~)で憑依しているよう 母親ツル役の木野花(1948~)とアイリーン役のフィリピン人俳優ナッツ・シトイも熱演 伊勢谷友介(1976~)も自分勝手で奇妙なロジックを操り、フィリピン・パブに執拗にスカウトしようとするヤクザを好演 ロケ地は新潟県長岡市で夏と冬の2度撮影したようだ 山の中の岩男の実家は長岡市栃尾町にある家をセット化 もちろんフィリピンでも嫁探しのロケ撮影

(注)★はお薦め、▼は特定のマニア向け作品 製作国の表示がないものは米国か日本の作品

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