9月30日~10月6日の週に観た劇場映画
9月30日(日曜)~10月6日(土曜)の週は、7本の劇場映画を観ました。10月は東京国際映画祭があるせいか、新作映画作品の公開が加速してきたように感じられる。
▼散り椿 ⇒久々に本格的時代劇を観たような気がする 筆者の好きな麻生久美子(1978~)が出演していたし、岡田准一(1980~)、西島秀俊(1971~)、黒木華(1990~)、池松壮亮(1990~)など主要キャストも豪華 直木賞作家・葉室麟(1951~)の同名原作小説を、元々は撮影監督だった木村大作(1939~)監督(兼撮影)が映画化 木村監督にとっては3作目で、初の時代劇 殺陣も機敏で良かったが、富山県を中心とした日本の美しい自然の映像は最高 撮影はオール・ロケーションで行われたようで、ロケ地は富山市、高岡市、氷見市、小矢部市、上市町など富山県各地、そして滋賀県彦根市の彦根城と長野県長野市松代町など エンドクレジットなどで手書きの名前が登場するが、それらはすべてキャスト・スタッフの自署だろうか
・バッド・ジーニアス 危険な天才たち(タイ) ⇒タイ発のモダンでスピーディで斬新な、学園カンニング物語 中国の実話を基にしているようだが、スマホ時代の新しいカンニング・テクニックとそれをビジネスに仕立てるところが面白い 東アジアと東南アジアで大ヒットしたようだ 主要な高校生4人を演じたのはすべて20歳以上のタイ人俳優だが、中華系・外国系に観える 原題は単に"Bad
Genius"=「悪(ワル)の天才」
・スカイスクレイパー ⇒元WWE(プロレス)チャンピオンのザ・ロックだった俳優ドウェイン・ジョンソン(1972~)が左脚義足という特殊な設定ながら大ジャンプなどのアクションに挑む 米国ミネソタ州アッシュ・レイクで話は始まるが、すぐに舞台は10年後の香港へ 高さ1km以上で240階建てという奇想天外なビルで発生する火災テロと闘う 屋上のパネルの世界でのアクションはブルース・リー(1940~1973)の鏡の部屋でのアクションを彷彿とさせる 話は面白いが余りに奇天烈(きてれつ) ポスプロ・VFXは大変だったろう 原題も"Skyscraper"=「超高層ビル」
・運命は踊る(イスラエル・独・仏・スイス) ⇒ユダヤ人には全員兵役義務があり、国内あるいはパレスチナ自治区でテロ攻撃も発生する、未だ戦時下体制のようなイスラエル そこで繰り広げられる兵士の死亡通知に関する政府・軍の形式的な対応、戦争とはいえないようなのどかな軍隊での勤務、二転三転する運命などが描かれる 原題は"Foxtrot"=「フォックストロット」 フォックストロットとは19世紀末に米国で誕生した社交ダンス 意味は邦題どおりと思うが、「禍福は糾(あざな)える縄の如し」ということか
・クワイエット・プレイス ⇒目は見えないが、耳は超高感度な、不思議なエイリアン(宇宙人、異星人)が登場 終盤に実物が現れるが、やはり奇怪で超醜い姿形(すがたかたち) ポスプロ・VFX、特にデザイナーが大変だったろうと思う このエイリアンの群れに気付かれないように、米国ニューヨーク州リトル・フォールズ付近で生き残った家族は極力音を立てずに暮らす 彼らは靴を履かずに砂の上を裸足で歩き、手話で会話する ジョン・クラシンスキー(1979~)が監督・脚本・製作総指揮・主演のマルチな活躍で、実生活でも彼の妻であるエミリー・ブラント(1983~)が妻役 したがって低予算の作品だが、米国では大ヒットしたらしい 原題は"A Quiet Place"=「ある静謐な場所」か
▼愛と法(日・英・仏) ⇒大阪にはやはり想像を超える世界があるようだ ゲイ夫夫の弁護士2人、南和行(1976~)と吉田昌史(1978~)のドキュメンタリー 両者とも大阪出身で京大に進学するほど優秀 大阪の地下鉄南森町駅至近のビルに「なんもり法律事務所」を開業 彼らの広い心・大きな愛から、LGBTQ、孤児、無戸籍者など少数派からの相談を多く受けている 彼らは里親になることを決心し、里親研修を受け認定されたそうなので、今頃は子供を育てているかもしれない 行定勲監督(1968~)の「世界の中心で、愛をさけぶ」(2004)で映画の仕事に初めて参加した戸田ひかるが本作の監督
・黙ってピアノを弾いてくれ(独・仏・英) ⇒カナダ・モントリオール出身のマルチで奇想天外な音楽家チリー・ゴンザレス(本名:ジェイソン・チャールズ・ベック、1972~)のことは全く知らなかった 内気なピアニストがカナダからドイツに渡り、ラップ・パフォーマンスからウィーン放送交響楽団との破天荒な共演までを追ったドキュメンタリー 原題は"Shut
Up and Play the Piano"で邦題どおりか
(注)★はお薦め、▼は特定のマニア向け作品 製作国の表示がないものは米国か日本の作品
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