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2018年12月23日 (日)

12月16日~12月22日の週に観た劇場映画

12月16日(日曜)~12月22日(土曜)の週は、7本の劇場映画を観ました。年末シーズンは公開作品がやや小粒になるような気がします。

熱狂宣言 ⇒高知県出身で、ダイヤモンド・ダイニングの創業者・松村厚久(1967~) 若年性パーキンソン病を患いながらも、現在は東証1部上場で年商約500億円の(株)DDホールディングズ(3073)の代表取締役社長・グループCEOを務める ノンフィクション作家・小松成美(1962~)が彼について書いた小説「熱狂宣言」(2015)を読んだ、パルムドール受賞作品「うなぎ」(1997)などを製作した名プロヂューサー・奥山和由(愛媛県生れ・東京都出身・1954~)が感銘 本当のことかどうか確かめるために本作を企画し製作・監督 自然体の松村を撮るために松村配下の素人の社員に撮影カメラマンを託したそうだ 東京・六本木と高知でのみ上映
320_91小河ドラマ 龍馬がくる ⇒坂本龍馬役を演じようとしていた武田鉄矢(本人役・福岡県・1949~)の前に、本物の龍馬が幕末からタイムスリップして現れる 龍馬本人から真実・本当の話を聴いてそれを演出に使おうとするが、本人が語る話はいずれも伝えられている歴史とは異なるドジなものばかり さらに現代に舞い来た龍馬は合コンやTikTokなどの現代文化・流行にすぐ慣れ参加 「大河」ではなく「小河」ドラマであり、龍馬が「ゆく」ではなく「くる」と銘打ったドタバタ・ファンタジー・時代劇コメディ 劇場版公開は東京・渋谷のみで、なぜかほとんど女性観客ばかり 2枚目の写真は終映後のトークショーにて 右から監督(兼脚本)の細川徹(埼玉県・1971~)、坂本龍馬役の三宅弘城(神奈川県・1968~)そしてマネジャー田沼役の稲葉友(ゆう・神奈川県・1993~) 皆武田鉄矢が出演を了承するとは思わなかったそうだ 武田は多趣味で休憩中にはフライフィッシング、ゴルフ、合気道などの話をしていたとのこと またサービス精神旺盛で、本人が常時所持している専用ハンガーでのカンフー・アクションも観せてくれたらしい 28日(金曜)には武田鉄矢御大本人が終映後のトークショーに登場するそうだ
Dsc_0580_2マイ・サンシャイン(仏・ベルギー) ⇒1992年4月末~5月に米国カリフォルニア州ロサンゼルス市サウス・セントラル地区で発生した黒人による大規模な暴動までのおよそ1年間の様子を、親のいない黒人の子供たちを預かりながら生活する黒人女性と隣人の白人男性を軸に描く 1991年3月3日に起きた多数の白人警官らが黒人のロドニー・キング(1965~2012)を激しく暴行したロドニー・キング事件と同年同月16日に発生した韓国系女性商店主が万引き犯と見なした黒人女子高生ラターシャ・ハーリンズ(1975~1991)を背後から射殺したラターシャ・ハーリンズ事件が暴動の伏線になっている ロサンゼルスの裁判所で女性店主が微罪に終わり、また1992年4月29日に暴行した4人の警官が無罪になったことから暴動が始まる 主に韓国系の商店が略奪された トルコ生れでフランスに移住した、「裸足の季節」(仏・土・独・2015)のデニス・ガムゼ・エルギュヴェン(女性・1978~)が監督(兼脚本) アカデミー賞主演女優賞受賞のハル・ベリー(1966~)と「007」ジェームズ・ボンド役のダニエル・クレイグ(英・1968~)という大物が出演しているが、筆者にはやや展開が平板 米国作品ではないため政治的な主張を込めるのは難しいとは思うが…
暁に祈れ(英・仏) ⇒原題は"A Prayer Before Dawn"=「夜明け前の祈り」で邦題は少し意訳 英国人のビリー・ムーアによる同名原作小説の映画化 タイに渡り麻薬と盗難携帯電話の売買に係わり逮捕 タイの地獄のような刑務所に3年間収容された実体験を描く タイの実際の受刑者たちをキャストに使ったらしく、映像は眼を背けたくなるほど暗く、汚く、残酷
ニセコイ ⇒高知県出身の漫画家古味直志(1986~)による人気同名連載コミック(2011~2016)の実写映画化 中島健人(東京都・1994~)と中条あやみ(大阪府・1997~)が共演 少々トウの立った高校生たちだが熱演 東宝スタジオで撮影された、文化祭での「ロミオとジュリエット」の公演(劇中劇)は結構見物 また空港滑走路でのラストシーンは教会のイルミネーションや打上花火が加わって豪華 撮影は今年2018年4月から6月にかけて行われ、東京都世田谷区の東宝スタジオでの撮影に加え、群馬県前橋市、神奈川県川崎市、茨城県水戸市、東京都多摩市・江戸川区、千葉県浦安市、静岡県河津町・牧之原市などでロケ撮影された模様 ラストシーンの空港は静岡空港と推察される

おとなの恋は、まわり道 ⇒原題は"Destination Wedding"=「旅先・リゾートでの結婚式」 原題どおり旅先・リゾートでの結婚式に出席するために、小型飛行機の座席から隣同士になった男女の毒舌掛合いを描く 男女をキアヌ・リーブス(レバノン生れ・1964~)とウィノナ・ライダー(1971~)が演じ、延々と2人芝居が続く 愛を交わす最中にもお互いに毒づくのには驚いた 旅先の飛行場は米国カリフォルニア州中部のサン・ルイ・オビスポ空港で、主にサン・ルイ・オビスポとパソ・ロブレスで撮影された模様
マッドライダー(伊・西) ⇒オーストラリア作品の「マッドマックス」(1979)・「マッドマックス2」(1981)の成功に触発されて、イタリアとスペインの合作で製作された1983年の類似作品 開映前に映画評論家・二階堂卓也(1947~)のトークショーがあり、本作は1984年に日本公開されたが、地方だけであり東京ではなかなか観られなかったらしい B級作品だがアクションや小道具の使用など、よく考えてある 水と油の違いはあるが、本作と「マッドマックス 怒りのデスロード」のプロットは似ている

(注)★はお薦め、▼は特定のマニア向け作品 製作国の表示がないものは米国か日本の作品

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