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2019年2月10日 (日)

2月3日~2月9日の週に観た劇場映画

2月3日(日曜)~2月9日(土曜)の週は、10本の劇場映画を観ました。今回も鑑賞本数が多く、また連休で行事も多かったため、記事作成に苦労しました。

雪の華 ⇒鹿児島県出身の歌手・中島美嘉(1983~)の同名大ヒット曲(2003年)をモチーフにした映画化 余命を設定された病の人の話になっているので、容易に感涙 ただ見かけは元気そうなので常に違和感はある 音楽は葉加瀬太郎(大阪府・1968~)が担当しており、彼がヴァイオリンで奏でるゆっくりした「雪の華」もいい ロケ地の半分はフィンランドで、2018年の冬と夏に長期ロケを行い、ヘルシンキ大聖堂などヘルシンキ市内とオーロラの聖地フィンランド北部のレヴィで撮影した模様 国内のロケ地は江東区萬年橋や渋谷区代官山駅など東京都内各地と横浜市八景島シーパラダイスなど 企画の小笠原明男(北海道出身・1956~2018)が昨年5月に亡くなったため、彼に捧げる作品になっている
飛べない鳥と優しいキツネ(韓) ⇒原題は"Student A"=「学生A、女子中学生A」 韓国の原題と同名のWeb小説の映画化 孤独だが、ゲーム大好きな女子中学生の恋と友情を描く
ひかりの歌 ⇒1.33:1(4:3)のスタンダード・サイズの画面だった 東京都出身の杉田協士(きょうし)監督(1977~)がコンテストで選んだ4首の「光」をテーマにした短歌を原作にして企画・製作した作品 突然故郷北海道札幌の映像が流れ、小樽始発で滝川往きの電車が登場したのには驚いた
320_20190210t084216292ドキュメンタリー映画 岡本太郎の沖縄 ⇒1970年に大阪で開催された万国博覧会の会場に造られた「太陽の塔」で有名な前衛芸術家・岡本太郎(1911~1996)が1959年と1966年の2回沖縄を訪問し、惚れ込んでいる その2回の沖縄訪問時の写真と記録映像を、現代の沖縄映像・インタビューと組み合わせて、葛山喜久(かつらやま よしひさ)監督が製作したドキュメンタリー作品 沖縄本島北から南まで、そして石垣島・竹富島まで足を延ばしているが、芭蕉布の里・喜如嘉(きじょか)と久高島(くだかじま)に時間を割いている 特に、久高島は神話と信仰の島であり、風葬とイザイホーを紹介 1966年はイザイホーが12年に1回行われる午(うま)の年に当たる 残念ながら、イザイホーは1990年に終了してしまう
赤い雪 Red Snow ⇒雪国での未解決少年失踪事件が少年の兄の曖昧な記憶とともに蒸し返され、次世代の混沌とした関係に 叫びが多く、映像が暗いなというのが筆者の感想 女流若手監督甲斐さやかの初長編作品(兼脚本) ロケ撮影は2017年冬に山形県新庄市、大蔵村肘折温泉などで行われた模様

フロントランナー ⇒1988年の米国大統領選挙で、民主党の予備選挙で先頭を走っていたコロラド州選出のゲイリー・ハート上院議員(1936~)が不倫報道一発で沈む様子(事実)を描く ヒュー・ジャックマン(豪・1968~)がハート上院議員を演じるが、予備選挙戦から撤退した時の最後の演説は説得力があると感じた 選挙キャンペーン陣営の中での会話「上院議員の半数は不倫をしている」は衝撃的 原題も"The Front Runner"で邦題どおり
ヴィクトリア女王 最後の秘密(英・米) ⇒実話に基づいた映画作品「あなたを抱きしめる日まで」(英・2013)で涙と感動を呼んだスティーヴン・フリアーズ監督(英・1941~)と女優ジュディ・ディンチ(英・1934~)が再びタッグを組んだ作品 ヴィクトリア英国女王(1819~1901)が夫と従僕を亡くして元気を失っていた1887年に、在位50周年記念式典の記念金貨の贈呈役としてインドから渡ってきた若者アブドゥルとの交流を描く 原題は"Victoria and Abdul"=「ヴィクトリアとアブドゥル」
ミスター・ガラス ⇒「シックス・センス」(1999)で一流監督入りしたインド系米国人映画監督M・ナイト・シャマラン(1970~)が「アンブレイカブル」(2000)の続編として製作した作品(監督・製作・脚本の3役兼務) 3作品いずれにも出演しているドイツ系米国人俳優ブルース・ウィルス(1955~)とシャマラン監督は家族ぐるみの付合いらしい 作品のベースにあるのはスーパーヒーロー(超能力者、サイキック)の話であり、本作でも3人が登場する 原題は"Glass"=「ガラス」で、「ガラスのように脆いスーパーヒーロー」を指すのだろう
320_20190210t082829250BACK STREET GIRLS ゴクドルズ ⇒明らかにB級作品だと思われるが、東映の十八番であるヤクザ映画と近年のブームであるアイドル映画が見事に合体 アイドルに変身した3人の若者ヤクザたちが、その魂を温存したまま矛盾に満ちたアイドル活動 警察に協力して街中で「暴力団追放」のキャンペーン活動を行うなど喜劇的でもある それでも、しっかりと喧嘩・格闘のアクション・シーンは豊富 岩城滉一(東京都・1951~)が3人の親分役で、昨年亡くなった大杉漣(徳島県・1951~2018)が敵方親分役でそれぞれ登場 ロケ地は千葉県や東京都各地か また、渋谷区恵比寿にある(株)フィナンシャル・エージェンシーが、本作ロケに社長室、スカイラウンジ、エントランスなどを使用した旨ホームページで紹介
ちいさな独裁者(独・仏・ポーランド) ⇒本作が実話に基づくものだと知って驚愕 第二次世界大戦(1939~1945)でドイツの敗色が濃厚となっていた1945年4月の出来事で、ドイツ軍の脱走兵が逃走中に置き去られたドイツ軍大尉の制服を発見することから話は展開 すっかり大尉に成りすました彼は、部下を従え他の将校を納得させ、暴虐の限りを尽くす ハリウッド作品「RED レッド」(2010)や「ダイバージェント」シリーズ3作の後半2作「NEO」(2015)と「FINAL」(2016)の監督を務めた、ドイツ人のロベルト・シュヴェンゲ(1968~)が監督(兼脚本) 見せかけ、つまり制服だけで周囲を支配できるというポピュリズムの原点を風刺し、ナショナリズムや極右政党の活動が目に付く現代社会に警鐘か 原題は"Der Hauptmann"="The captain"=「大尉」

(注)★はお薦め、▼は特定のマニア向け作品 製作国の表示がないものは米国か日本の作品

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