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2019年6月23日 (日)

6月16日~6月22日の週に観た劇場映画

6月16日(日曜)~6月22日(土曜)の週は、9本の劇場映画を観ました。なかなかの力作がありました。

320-20190705t162421532▼ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた ⇒米国ニューヨーク市ブルックリン区レッドフックでレコード店を経営する父とロサンゼルスの医大への進学を目指す娘の物語 レッドフックはマンハッタン区、ブルックリン区、スタテン・アイランドそしてニュージャージー州ジャージー・シティに囲まれたアッパー湾に面している 妻の事故死により父子家庭となった、元バンドマンの父は娘に音楽の才能を見出してとても喜ぶ 終盤に2人がレコード店で行うライブは素晴らしく驚く 2人とも俳優であり歌手でもあるので当然か 結末は甘い夢の話ではないことが救い 原題は"Hearts Beat Loud"で、直訳すると「複数の心臓が音量大きく鼓動する」か
ハウス・ジャック・ビルト(デンマーク・仏・独・スウェーデン) ⇒数々の怪作・奇作・アダルト作品などの問題作を連発している、デンマークの映画監督ラース・フォン・トリアー(1956~)が製作(兼脚本) 過激な描写を使って連続殺人鬼(シリアル・キラー)の12年間にわたる5件のインシデント(事件)を描く 舞台は1970年代の米国ワシントン州らしく、映像も古びて観えるように工夫しているようだ エピローグでカタバシスし地獄で裁かれるのが救いか… 原題は"The House That Jack Built"=「ジャックが建てた家」
メン・イン・ブラック インターナショナル ⇒ソニー製作の、コミックをベースとするSFコメディ作品4作目 ニューヨークに本拠を置く機密組織MIB(メン・イン・ブラック)に女性エージェントが加わり、ロンドンに舞台を移し活躍 筆者にはX-MENシリーズと区別が付かないが、観ていて面白ければいいか… 沙漠のシーンはモロッコのマラケシュ付近でロケか 原題も"Men in Black International"
The Crossing ザ・クロッシング Part II(中) ⇒国共内戦と台湾へ向かう客船「太平輪」の沈没を扱った、ジョン・ウー監督(中国広州市生まれ香港出身・1946~)の作品の第2部 本作では、いよいよ上海を出航した「太平輪」が1949年1月27日夜に台湾籍の貨物船と衝突し、45分後に沈没した事故(史実)を描く 灯火管制していたにもかかわらず、乗組員は春節のお祝酒で泥酔して見張りを怠ったことが原因としている 北大西洋で発生したタイタニック号沈没事故(1912年4月14・15日)に比されるが、中国人の男たちは浮輪や板切れを奪い合ったり、子供から救命具を剥そうとしたりと、とても醜く、紳士的とは思えない 確かに死亡者数は約1,000人と同等 翌朝(28日)オーストラリアの軍艦が34人を救助したという 1948年の台湾ではもう赤狩りが行われていたことは知らなかった 和服でおかっぱ頭で登場する長澤まさみ(静岡県磐田市出身・1987~)はとても本人とは思えなかった 前半と比べて後半はやや冗長か 原題は「太平輪 彼岸 The Crossing 2」=「太平輪 向こう岸 (いろいろな)交差その2」か
旅のおわり世界のはじまり(日・ウズベキスタン) ⇒「散歩する侵略者」(2017)や「ダゲレオタイプの女」(仏・ベルギー・日・2016)の黒沢清監督(神戸市出身・1955~)が前田敦子(千葉県出身・1991~)を主役に起用して製作(兼脚本) 女性レポーターと3人の撮影クルーがウズベキスタンで苦闘する姿を描くとともに、電話で日本の恋人としか話ができない主人公の孤独を匂わせる 2018年7・8月にウズベキスタンで約1ヶ月のロケ撮影を敢行したらしく、特にタシケントのナヴォイ劇場や市場が印象的

悪い女はよく稼ぐ ⇒B級作品のようだが、進行のテンポも良く、「コンフィデンスマンJP」(2019)にも負けない詐欺コメディ作品 テレビ刑事ドラマ「太陽にほえろ!」のスタッフ・キャストが大集合して製作したらしい 東京都築地・人形町、横浜、神奈川県箱根(ホテル)、栃木県(ゴルフ場)、米国グアム・アトランタ、パリなどでロケ撮影 借りられる会場などを当て込んで脚本を書く柏原寛司(ひろし・東京都中央区日本橋出身・1949~)はさすが 終映後主演の長谷直美(東京都大田区出身・1956~)らが登場するトークショーがあったためか、84席の劇場はほぼ満員
泣くな赤鬼 ⇒小説家・重松清(岡山県津山市出身・1963~)の短編小説集「せんせい。」収録の同名原作短編小説を映画化 高校の野球部の鬼監督と野球部員の11年(2007年~2018年)を隔てた心の交流を描く ロケ撮影はすべて群馬県内で、高崎市、前橋市そして安中市
320-20190705t162450665クリムト エゴン・シーレとウィーンの黄金時代(伊) ⇒1897年にオーストリア・ウィーンで画家グスタフ・クリムト(墺・1862~1918)を中心に結成された新進芸術家グループ・ウィーン分離派(オーストリア造形芸術家協会)の活動史について解説したドキュメンタリー これはワルツ・音楽の都であったウィーンで19世紀末に起こった、エロスと精神について新たな美を追求する活動であり、フランスの印象派の活動には遅れていたが、絵画だけではなく建築、美術工芸、デザインなども含めた大きな運動であったようだ クリムトの弟子で、彼を崇める画家エゴン・シーレ(墺・1890~1918)も独自の創作活動を並行して展開 同時期にウィーンで活躍した精神医学者のジークムント・フロイト(墺・1856~1939)や作曲家・指揮者のグスタフ・マーラー(墺・1860~1911)などとも相互に影響し合っていたらしく、エロスと精神が当時の活動のテーマであったことは不思議ではない 筆者はウィーンでしばらく滞在したいと考えていたので、本作は観光のいい勉強になった 原題は"Klimt & Schiele - Eros and Psyche"=「クリムトとシーレ エロスと精神」
320-20190705t162507048誰もがそれを知っている(西・仏・伊) ⇒とてもよく練られ、美しく構成された家族サスペンス作品 「ゴーン・ガール」(2014)を彷彿とさせる緊張感で全編を引っ張る 願わくば結婚式後のパーティの描写がもう少し短くてもよかったのではないか… 金がありそうなところにはなくて、貧しそうに見えてもコツコツと働いているところに金がある、というのは世界共通か 「セールスマン」(イラン・仏・2016)のアスガー・ファルハディ監督(イラン・1974~)が製作(兼脚本) ウディ・アレン監督(1935~)の「それでも恋するバルセロナ」(米・西・2008)で共演し、2010年に結婚したペネロペ・クルス(西・1974~)とハビエル・バルデム(西・1969~)が共演 原題は"Todos lo saben"(西)="Everybody knows"=「誰もが、皆が知っている」か しかし、観客は誰も知らない

(注)★はお薦め、▼は特定のマニア向け作品 製作国の表示がないものは米国か日本の作品

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