7月24日~7月27日に観た劇場映画
7月24日(水曜)~7月27日(土曜)の週は、6本の劇場映画を観ました。7月14日の週は札幌に参っておりましたので、今回も変則的な期間で報告します。
・アマンダと僕(仏) ⇒美しいパリの街で暮らしていた主人公の青年男子、その姉と小さな娘、そして恋人が主な登場人物 背景には離婚がごく普通で母子家庭、父子家庭が普通に存在 パリ同時多発テロ(2015年11月)で最愛の姉を失くし、幼い少女と二人になって戸惑う主人公 主人公が親にになる決意を固め、ロンドンの母親に会い、田舎に帰った恋人にも会い、静かに立ち直る 第31回東京国際映画祭(2018年)で最高賞の東京グランプリと最優秀脚本賞をダブル受賞 原題は単に"Amanda"(仏)=「アマンダ」
▼ハッピー・デス・デイ2U ⇒米国のどこにあるかは分からないが、ベイフィールド大学のキャンパスで学生たちに起きる死のタイム・ループを描くホラー・ファンタジー・ドタバタ学園作品 量子力学に基づいた実験装置が原因だということが分かり、何度も死を繰り返しながら解決策を探る 装置を製作した理系の3人の学生が東洋系男子、インド系男子、ユダヤ系女子という構図は米国の実情を表わしていそう 前作があったようだが、次作第3部も製作されそうだ エンド・クレジットには電通とフジテレビが製作に協力しているらしい 原題も"Happy Death Day 2U"だが、直訳すると「祝・君の死亡日」か
▼劇場版パタリロ! ⇒新潟市出身の漫画家・魔夜峰央(まやみねお・本名:山田峰央・1953~)の同名原作漫画の映画化 魔夜は今年2月公開の「翔んで埼玉」(2019)で映画界でも一気に人気を博した 「パタリロ!」は1978年に連載が始まり、現在もまだ継続している超人気ナンセンス・ギャグ漫画 1982年にはテレビ・アニメ化され、2016年には2.5次元ミュージカル化 このミュージカルのキャスト・スタッフをそのまま引き継いで本作を映画化した模様 基本的にはドタバタ・ミュージカル・コメディだが、原作者も登場するし、歌舞伎、宝塚、スターウォーズ、007など、何でもありの作品 男色も扱っており、男同士のキスが長い 豊洲(東京都江東区)に遠征して最終回を鑑賞したが、これから2番館での上映があると思いきや…
・チャイルド・プレイ ⇒最先端AIテクノロジー企業が製造・提供する「バディ人形」 その欠陥品が巻き起こすブラック・ユーモアから、ついには殺人マシーンと化す恐怖を上手く描く 欠陥品を生み出す中国の製造工場の実情、米国の販売店における返品の取扱いなども皮肉っているが、中でも怖いのはAI機能の暴走だろう 人形の名前「バディ Buddi」は"buddy"=「相棒、仲間」のもじりであり、「ボディ "body"」とは無関係 1988年以降7作品が製作されたシリーズの復活製作だとは知らなかった 原題は"Child's Play"で、「ままごと」という意味らしい
・さらば愛しきアウトロー ⇒「明日に向かって撃て!」(1969)で一躍スター俳優になったロバート・レッドフォード(米国カリフォルニア州サンタモニカ出身・1936~)の引退主演作品とのこと 米国実在のアウトロー・フォレスト・タッカー(フロリダ州出身・1920~2004)を演じた 1980年代の米国で超紳士的な振舞いで銃をチラッと見せるだけで、銀行から現金を強奪したという人物 当時の米国ではそんなやり方でも銀行強盗が成立したのかと驚く またタッカーは16回も脱獄したことでも有名らしい 米国のジャーナリスト・デビット・グラン(コネチカット州出身・1967~)がタッカーについて書いて、雑誌「ザ・ニューヨーカー」(2003年1月27日号)に掲載された記事が原作 原作と本作原題は同じで、"The Old Man and the Gun"=「老人と銃」
▼アイアン・スカイ 第三帝国の逆襲(フィンランド・独・ベルギー) ⇒「アイアン・スカイ」(フィンランド・独・墺・2012)を製作したティモ・ヴオレンソラ監督(フィンランド・1979~)が、ファンからの熱望に応えてクラウド・ファンディングにより続編として製作したものらしい 月の裏側と地球の内側で、ナチスの亡霊たちと闘うドタバタ宇宙ブラック・コメディ スマホが頻繁に登場し、月でも宇宙でも使えるのが不思議 またスティーブン(・ジョブス)教なるもじりも登場 原題は"Iron Sky: The Coming Race"で、直訳すると「鉄の空:次のレース」か
(注)★はお薦め、▼は特定のマニア向け作品 製作国の表示がないものは米国か日本の作品
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