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2019年9月の5件の記事

2019年9月29日 (日)

9月22日~9月28日の週に観た劇場映画

9月22日(日曜)~9月28日(土曜)の週は、6本の劇場映画を観ました。ラグビー・ワールド・カップをテレビ観戦するのにも忙しかったです。

18537ffaf230dcc0見えない目撃者 ⇒2011年の韓国作品「ブラインド」(日本公開:2014)の日本版リメイク 先に中国版リメイク作品「見えない目撃者」(中・韓・2015)があり、筆者はこの作品を観たような気がする イントロや事件冒頭のシーン、そして犯人の登場の仕方などはかなり変えられている気がするが、視力を失った有能な元女性警察官が悪と戦う構図は共通 若いスケボー少年がだんだんと目覚めていく様子も心地よい 犯人の意外性、街中でのチェイス、そして盲目の人には有利な暗闇での対決など、韓国原作ならではの緊張感がある サスペンス作品初主演の吉岡里帆(京都市出身・1993~)が盲目の女性を熱演 ロケ撮影は今年(2019年)冬に、東京都立川市、埼玉県草加市、横浜市、茨城県小美玉市、栃木県など首都圏一帯で行われた模様
人間失格 太宰治と3人の女たち ⇒写真家でもある蜷川実花(東京都東久留米市出身・1974~)監督の4作目の作品のようだ 構想に7年以上をかけたらしいが、結構事実に沿っているのではないか… 太宰治(本名:津島修治・青森県金木村:現五所川原市出身・1909~1948)と3人の女性が本名で登場 3人の女性とは妻の津島美知子(旧姓:石原・島根県浜田市出身・1912~1997)と、没落華族で歌人・作家の太田静子(滋賀県愛荘町出身・1913~1982)そして美容師の山崎富榮(東京都文京区出身・1919~1948) 作中で演じたのは、それぞれ宮沢りえ(東京都練馬区出身・1973~)、沢尻エリカ(東京都出身・1986~)そして二階堂ふみ(沖縄県那覇市出身・1994~)という豪華女優陣 一方、太宰は蜷川指名の小栗旬(東京都小平市出身・1982~) 1946年~1948年の出来事を描いており、太宰が太田の日記から「斜陽」(1947)を書いたことや、東京・三鷹の玉川上水での山崎との心中(1948)など、よく知られた逸話も使われている 1947年に生まれた、次女・里子と太田の娘・治子も赤ん坊として登場 ご存じのとおり、里子は後の小説家の津島佑子(東京都三鷹市出身・1947~2016)であり、治子はやはり作家の太田治子(神奈川県小田原市出身・1947~)である 撮影は昨年(2018年)11月~12月に、松竹撮影所(京都市)を中心に、東京都中央区銀座・千代田区有楽町、神奈川県小田原市・葉山町、埼玉県日高市、富山市、京都市などでもロケが行われた模様
アイネクライネナハトムジーク ⇒伊坂幸太郎(千葉県松戸市出身・仙台市在住・1971~)の短編集「アイネクライネナハトムジーク」(2014)を映画化 伊坂がファンだという斉藤和義(栃木県壬生町出身・1966~)が音楽を担当し、作品中で繰り返し歌われる主題歌「小さな夜」を製作 群像劇に定評があるとして伊坂が白羽の矢を立てた、「愛がなんだ」(2019)の今泉力哉(福島県郡山市出身・1981~)が監督 主演の2人、三浦春馬(茨城県土浦市出身・1990~)と多部未華子(東京都出身・1989~)、の10年間にわたる恋愛を中心とした群像劇なので、残念ながら焦点が少しボケ気味 オール仙台ロケで撮影され、ロケ地は仙台駅前ぺディストリアンデッキをはじめとして、仙台市青葉区・泉区・太白区などの各地 「アイネクライネナハトムジーク」はドイツ語で、"Eine Kleine Nachtmusik"(独)="A Little Night Music"=「夜の音楽小品」か
アド・アストラ ⇒ブラッド・ピット(米国オクラホマ州出身・1963~)が製作・主演 遠い宇宙へ行くためには、まず地球から月に向かい、次に火星に渡り、そして太陽系の果てを目指すというのが普通の手順になるのだろうか 72日間も無重力状態で宇宙旅行しているのに運動しなくていいのかとか、終わり方がやや中途半端だとか感じた ただ無重力シーンがかなり多く、撮影は結構過酷だったのでは… 原題は"Ad Astra"(ラテン)="To the Stars"=「星々へ」か
タロウのバカ ⇒「日日是好日」(2018)や「さよなら渓谷」(2013)の大森立嗣(たつし・東京都出身・1970~)監督の11本目の長編作品 大森監督の初監督作品「ゲルマニウムの夜」(2005)以前から温めていた構想を今回映画化(兼脚本・編集)したものとのこと 意味も分からずに生きていることへの大いなる挑戦のように観える ただ生きるということは、こんなにも暴力的になるのだろうか… 100%ロケ撮影で製作されたようで、昨年(2018年)9月に東京都足立区、埼玉県三郷市、千葉県木更津市などで撮影された模様

9d47045e796e1ea8ゴーストマスク 傷(韓) ⇒なぜか男性観客が多かった 日本の「口裂け女」都市伝説と韓国の「美容整形」神話から構想されたホラー作品らしい 特にラストの半時間は壮絶で強烈 キャスト・スタッフの大部分は日本人だが、韓国で撮影された韓国製作品 ロケ地は、ソウル市内の明洞・南大門・漢江・江南・金浦空港などと扶餘(プヨ)郡の模様 原題は"Ghost Mask: Scar"で邦題どおり

(注)★はお薦め、▼は特定のマニア向け作品 製作国の表示がないものは米国か日本の作品

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2019年9月22日 (日)

9月15日~9月21日の週に観た劇場映画

9月15日(日曜)~9月21日(土曜)の週は、7本の劇場映画を観ました。話題作が多く、別の意味でも問題になった作品がありました。

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド ⇒米国のクエンティン・タランティーノ監督(テネシー州ノックスヴィル出身・1963~)の9本目の長編作品(兼脚本) 9本には「キル・ビル」2部作(2003・2004)が含まれているので実質10本かもしれない 少し話はそれるが、これら9本の中で筆者が一番好きなのは「ジャンゴ 繋がれざる者」(2012)かな タランティーノ監督は自作にカメオ出演することで有名だが本作には登場しない 本作は1969年ハリウッド黄金時代の光と闇を描いており、前半は時代の流れで売れなくなった西部劇スターとその専属スタントマンの苦悩の話 それぞれレオナルド・デカプリオ(カリフォルニア州ロサンゼルス出身・1974~)とブラッド・ピット(オクラホマ州出身・1963~)の2大スターが初共演で演じる 2人のモデルはバート・レイノルズ(ミシガン州出身・1936~2018)とハル・ニーダム(テネシー州メンフィス出身・1931~2013)だといわれる 後半は「チャーリー・セズ マンソンの女たち」(2018)でも描かれた、チャールズ・マンソン(オハイオ州シンシナティ出身・1934~2017)が率いたカルト集団「マンソン・ファミリー」との接触を描く 1969年初めに主人公たちの隣に引っ越してきたロマン・ポランスキー監督(パリ出身ポーランド人・1933~)とその妻でハリウッド女優のシャロン・テート(テキサス州ダラス出身・1943~1969)との出会いも描く ただし、全米にショックを与えた、1969年夏にマンソン・ファミリーがテートをお腹の中の胎児とともに殺害する事件は登場しない 当時のハリウッドあたりの街並み、自動車、ファッション、国道101号等々の再現は見事で、相当の予算を費やしたと思う 本作は少々長いので全編緊張が続かないかもしれない 最後の1時間位のアクションで充分だとも思う 原題は"Once Upon a Time... in Hollywood"で、直訳すると「昔々…ハリウッドで」か
09d42e0f7ad5c951荒野の誓い ⇒本格的な西部劇作品だった インディアン戦争終結期の1892年の米国ニュー・メキシコ州にある騎兵隊本部から話は始まる 歴戦の英雄(大尉)が死期を迎えたシャイアン族の酋長を故郷モンタナ州の熊の渓谷まで送り届けるという、やや不快なミッションを与えられる 背景には先住民との融和をさらに図るという、ワシントンDCにある合衆国政府の意向があった 馬でニュー・メキシコ州からコロラド州(フォート・ウィンスロー)とワイオミング州を経てモンタナ州へ向かうという、道なき道を進む、一種のロード・ムービーともいえよう 途中でコマンチ族により家族を皆殺しにされた開拓一家の夫人を拾う その後、苦しく、悲しい様々な闘い、争いを乗り越える 先住民の服装・文化そして言語を研究し正確に再現しているようだ また、スタンド・カラーのシャツと襟付きのチョッキを着て、ジャケットの一番上のボタンを留めるという、当時の男性のスーツ姿も拝める 本作は、脚本家ドナルド・スチュアート(ミシガン州デトロイト出身・1930~1999)の原案を「クレイジー・ハート」(2009)のスコット・クーパー監督(ヴァージニア州出身・1970~)が映画化(兼脚本) 「アメリカン・ハッスル」(2013)や「バイス」(2018)のクリスチャン・ベール(英国ウェールズ出身・1974~)と「ゴーン・ガール」(2014)のロザムンド・パイク(ロンドン出身・1979~)が共演 シャイアン族の酋長役には「ダンス・ウィズ・ウルヴズ」(1990)にも出演していた、純血チェロキー族のウェス・ステューディ(オクラホマ州出身・1947~) 原題は"Hostiles"で直訳すると「敵対者ら、仇ら」か
記憶にございません! ⇒舞台にTVドラマに大活躍の三谷幸喜(東京都世田谷区出身・1961~)の8本目の映画作品(監督兼脚本) 三谷作品らしく主演の中井貴一(世田谷区出身・1961~)をはじめとして男女の実力派俳優陣が勢揃い 本作も面白く、娯楽としては申し分ないとは思うが、全体を貫く一本の骨太の筋がないように感じる ゆえに、薄っぺらい、上っ面の笑いになっていないかが気になる 撮影は昨年(2018年)猛暑の夏に行われたようで、首相公邸はフジ・テレビ(港区)のスタジオに、首相官邸は東宝スタジオ(世田谷区)に大きめのセットを造った模様 ロケ地も多く、東京都新宿区、中央区、台東区などに加え、ホテルに港区の虎ノ門ヒルズ・アンダーズ東京、病院に埼玉県羽生市の総合病院、ゴルフ場に茨城県かすみがうら市の千代田CCなどを使用したらしい
9cdd359a0d99a234僕のワンダフル・ジャーニー ⇒3度生まれ変わる犬のナレーションが良く、泣かされてしまった 犬の輪廻転生があるかどうかは分からないが、犬好きの方には絶対お薦め 米国ミシガン州の田舎とニューヨーク市が舞台 米国の作家W・ブルース・キャメロン(ミシガン州出身・1960~)の小説"A Dog's Journey"=「犬の旅路」(2012・邦訳:「僕のワンダフル・ジャーニー」2019)が原作 彼の前作小説"A Dog's Purpose"=「犬の目的」(2010・邦訳:「野良犬トビーの愛すべき転生」2012)は「僕のワンダフル・ライフ」(2017)として映画化されており、本作はその続編ともなっている 次作小説"A Dog's Promise"=「犬の約束」(2019)も出版予定とのことで、続々編の映画作品も期待される 本作の原題も"A Dog's Journey"だが、邦題は前作同様かなりの意訳
アス ⇒「ゲット・アウト」(2017)(監督兼脚本)で第90回アカデミー賞脚本賞(2018)を獲得し、一躍世界的に有名になったジョーダン・ピール監督(米国ニューヨーク市出身・1979~)のオリジナル作品(兼脚本) 米国カリフォルニア州サンタ・クルーズのリゾート海岸と遊園地が舞台 バカンスを楽しみに来た、裕福な黒人4人家族が襲われる恐怖の一夜を描く 1986年頃の携帯電話がない時代の設定 満たされないクローンたちが、ドッペルゲンガー的に登場し人を襲う 当時から分断されつつあった米国社会を暗喩しているようだ 原題も"Us"=「私たち」

プライベート・ウォー(英・米) ⇒英国サンディ・タイムズの女性ジャーナリスト・マリー・コルヴィン(米国ニューヨーク市出身・1956~2012)が、片目の失明などのPTSDに苦しみながらも、紛争地域の最前線を取材を続けた実話に基づく作品 彼女に関する米国の作家マリー・ブレンナー(テキサス州サン・アントニオ出身・1949~)の同名原作の映画化 コルヴィンは、2012年2月にシリアのホムスでシリア政府軍の無差別空爆の取材中に死亡 紛争地帯の撮影はヨルダンの沙漠地帯を使った模様 原題も"A Private War"
211008a07bf9112e台風家族 ⇒市井昌秀(富山県射水市出身・1976~)監督のオリジナル脚本による製作 夫人で女優の今野早苗(栃木県出身・1978~)とのユニット「市井点線」で同名小説(2019)も出版 銀行強盗、遺産相続(争族)、葬儀屋事業の継承、ユーチューバー、認知症、振り込め詐欺、時効の問題等々、現代社会にお馴染みの話題が勢揃い これらをコミカルに描く ペットボトルから作った風車が数回登場するのが印象的 主人公の鈴木家の長男を演じるのはは草彅剛(愛媛県生まれ・埼玉県春日部市出身・1974~)で、次男は新井浩文(青森県弘前市出身・韓国籍・1979~) 現在公判中の新井の事件により、今年6月の公開が延期され9月からの限定公開となっている 新井の演じる起業家風の実業家が一番まともに観えるのが不思議 終盤の台風が到来するシーンですべてが明らかに… ロケ撮影は昨年(2018年)6月末~7月末の猛暑の中、栃木県佐野市・栃木市を中心に、東京都足立区・世田谷区・渋谷区、茨城県高萩市などで行われた模様 栃木県では空調のない家屋で撮影したため、暑さで大変だったようだ

(注)★はお薦め、▼は特定のマニア向け作品 製作国の表示がないものは米国か日本の作品

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2019年9月15日 (日)

9月8日~9月14日の週に観た劇場映画

9月8日(日曜)~9月14日(土曜)の週は、8本の劇場映画を観ました。想像を絶する作品、意表を突く作品、観応えのある作品が多くありました。

トリプル・スレット(タイ・中・米) ⇒原題も"Triple Threat"だが、直訳すると「3拍子揃った人、3分野に優れた人」らしいが、本作では「3人の驚異の男」くらいだろう 3人を演じるのは、トニー・ジャー(タイ・スリン県・1976~)、イコ・ウワイス(インドネシア・ジャカルタ出身・1983~)そしてタイガー・チェン(中国四川省成都市出身・1975~) 3人はそれぞれムエタイ、シラットそしてカンフーの達人 ストーリーはともかく、3人と英・米俳優陣との過激な連続アクション・シーンは見物
777f223e19c1f1e5フリー・ソロ ⇒原題も"Free Solo"で、「フリー・ソロ」とは地面から垂直に切り立った高さ数百mの岩壁を、非常時の命綱となるロープや安全装置を一切使用することなく、自らの手と足だけを頼りに登攀する、最も危険な究極のクライミング・スタイル 米国カリフォルニア州サクラメント出身の世界的フリー・クライマー、アレックス・オノルド(1985~)がおよそ1年間の準備期間を経て、2017年6月にヨセミテ国立公園(カリフォルニア州)にそびえ立つ、高さ約975mの花崗岩でできた断崖絶壁エル・キャピタンをフリー・ソロで登攀するまでを追ったのが本作 詳細な現地調査、現地でのトレーニング、恋人との時間と感情を排する難しさ、100%準備完了で安全だと思えること等々も観せる フリー・クライミングで一緒に登攀し、美しく、危険で、素晴らしい映像を撮影した撮影監督ジミー・チン(ミネソタ州出身・1973)の手腕も見事 本作は今年の第91回アカデミー賞(2019)の長編ドキュメンタリー賞を受賞
チャーリー・セズ マンソンの女たち ⇒米国ではチャールズ・マンソン(オハイオ州シンシナティ出身・1934~2017)が率いたカルト集団「マンソン・ファミリー」が犯した連続殺人事件はとても有名 カリフォルニア州に実在したこの集団のメンバーは女性が多く、マンソンは聖書の黙示録を独自に解釈して彼女らを洗脳していたようだ 黙示録は一種の終末思想であり、日本のオウム真理教の情況ともよく似ている 1969年夏にマンソンの指示によりファミリーのメンバーは自ら手を下して、ハリウッド女優のシャロン・テート(テキサス州ダラス出身・1943~1969)をお腹の中の胎児とともに殺害したのは全米にショックを与えた 多分マンソンが獄死したのを契機に、終身刑で獄中生存中の女性メンバーに焦点を当てた本作を製作したのではないか マンソン・ファミリーの事件は、クエンティン・タランティーノ監督(テネシー州ノックスヴィル出身・1963~)が製作した「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」(2019)の主要テーマでもある 原題は"Charlie Says"=「チャーリー曰く」か
afdde8aa2a172ec7メランコリック ⇒予算300万円の自主制作B級作品だが、物語の展開は意表を突いており、なかなか見応えがあった "One Goose"という、皆川暢二(ようじ・神奈川県出身・1987~)、田中征爾(福岡県出身・1987~)そして磯崎義知(鹿児島県出身・1988~)の3人からなるユニットが製作 皆川が製作と主演、田中が監督・脚本・編集、そして磯崎が出演とアクション演出をそれぞれ分担 第31回東京国際映画祭(2018)日本映画スプラッシュ部門で田中が監督賞を受賞 「ジムノペティ」風の音楽で静かに始まったが、東大出のフリーターの主人公が銭湯のアルバイトを始めたところから物語は一気に展開 高校の同窓会、そしてそこから始まる恋など観客に馴染みのありそうな話題も登場 銭湯の風呂場で人間を短時間に解体できるのか、銭湯のボイラーで解体した人体を短時間で焼けるのか、人体焼却時の臭いの問題、等々ウソ臭い点は気になる また、途中から妙な連帯感が生まれ、最後は超ハッピーなシーンになるが、最後までフィルム・ノワールでいった方が良かったのでは… ロケ撮影は、2017年冬の10日間の夜間に、千葉県浦安市猫実にある銭湯「松の湯」、東京都大田区糀谷の居酒屋「ごち糀谷」などで、超特急で行われた模様
カーマイン・ストリート・ギター ⇒米国ニューヨーク市カーマイン・ストリート42番地にある「カーマイン・ストリート・ギターズ」というギター工房の1週間を追ったドキュメンタリー 工房はマンハッタン南部のグリニッジ・ヴィレッジにあり、近隣の地区の建築廃材を再活用したギター造りに特徴 約200年前に伐採された木材が発見されており、特にバウリー地区で使われていたパイン(松)を使ったバウリー・パインのエレキ・ギターが有名 携帯もネットも使用しない職人・店主が運営する非日常の世界に、頻繁に有名ギタリストが訪れる 原題も"Carmine Street Guitars"

81da6f8f030efa5b6シークレット・スーパースター(印) ⇒インドではまだこのような家父長制、男尊女卑、女児の間引きなどの旧弊が残っているのだろうか それとも物語の持って行き方のためだろうか 偏屈で暴力的な夫の行為は今ではドメスティック・ヴァイオレンス(DV)だ しかし、現代的にユー・チューブで歌手としての才能を見い出された娘は、母と共に現状から抜け出し成功に向かう 最後はとても感動的だった 製作・出演を兼ねるインドの俳優アーミル・カーン(ムンバイ出身・1965~)の歌と踊りは最近の流行か… 原題も"Secret Superstar"で、直訳すると「秘密の超スター」か
天気の子 ⇒そろそろかと思って観た 原作・脚本・監督を兼ねる新海誠(本名:新津誠・長野県小海町出身・1973~)の絵はとても美しいと思うがが、話としてはやや平凡ではないか… だからか緊張が続かなかった 雨の日が連続して、東京の半分が水に浸っても、生活ができているというのが想像しにくい エンド・クレジットを凝視すると、数百人以上のクリエーターが係わっているようだ
かぐや様は告らせたい 天才たちの恋愛頭脳戦 ⇒くだらないと思ったが面白かった 確かに惚れた方、先に告白した方、恋焦がれた方が弱いというのは真理かもしれない 新潟県佐渡市(佐渡島)出身の赤坂アカ(男性・1988~)の同名原作連載漫画(2015~)の実写映画化 今年(2019年)TVアニメ化もされた 舞台は一流高校の生徒会室が中心、家は貧しいが頭脳明晰で優秀な男子生徒会長と富豪家の出身の女子副会長の恋のバトル King & Princeの平野紫耀(しょう・名古屋市出身・1997~)と橋本環奈(福岡県出身・1999~)が共演 監督は「チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話」(2017)の河合勇人(愛知県刈谷市出身・1969~)で、脚本は「翔んで埼玉」(2019)の徳永友一(1976~)が担当 「房総半島(内房)の花火大会は午後9時までやっている」という件(くだり)があるが、調べてみると午後8時50分までとか午後8時30分までとかの花火大会が確かにあった ロケ撮影は今年(2019年)3~4月にお台場(東京都港区)、江の島(神奈川県藤沢市)、明星大(東京都日野市)、東京農工大(東京都府中市)、横浜市などで行われた模様

(注)★はお薦め、▼は特定のマニア向け作品 製作国の表示がないものは米国か日本の作品

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2019年9月 8日 (日)

9月1日~9月7日の週に観た劇場映画

9月1日(日曜)~9月7日(土曜)の週は、5本の劇場映画を観ました。「引っ越し大名!」は少し書き過ぎました。

8fc769a341727892引っ越し大名! ⇒大阪府豊中市出身の土橋章宏(1969~)の原作小説「引っ越し大名三千里」(2016)の映画化(兼脚本) 土橋の小説が映画化されるのは「超高速!参勤交代」(2014、脚本2011・小説2013)、「超高速!参勤交代リターンズ」(兼脚本・2016、原作は2015)そして「サムライマラソン」(2019、原作は2014「幕末まらそん侍」)に続いて4作目 1682年(天和2年)に播磨姫路藩の藩主松平直矩(なおのり・1642~1695)が国替えで豊後日田藩に引っ越した史実に基づく 越後高田藩の御家騒動(越後騒動・1679~1681)に関する調整の不手際を幕府より指摘され、領地も15万石から半分以下の7万石に減らされた(ここの経緯は本作では少し変えられている) 松平家は越前大野藩→出羽山形藩(1644)→播磨姫路藩(1648)→越後村上藩(1649)→播磨姫路藩(1667)→豊後日田藩(1682)→出羽山形藩(1686・10万石)→陸奥白河藩(1692・15万石)と引っ越しており、直矩は「引越し大名」ともあだ名された この逸話は女流小説家・杉本苑子(東京都新宿区出身・1925~2017)により「引越し大名の笑い」(1991)としても小説化されていた 本作では姫路城で国替えが決まってから10日後に日田永山城に到着するまでを主に描く 書物好きのひきこもり書庫番(星野源・埼玉県蕨市出身・1981~)が「引っ越し奉行」に任じられ、重臣の意地悪・裏切り、捨断離、家臣一同による自前の引っ越し作業、商人からの借金、家臣のリストラなどに苦心する様を面白可笑しく観せる 特にリストラは現代に通ずるところも多く、家臣の一部は苦渋の決断で百姓になる この場面では小澤征悦(ゆきよし・米国サンフランシスコ出身・1974~)と不祥事発覚前のピエール瀧(静岡市出身・1967~)が出演 小澤は先日代議士の小泉進次郎(神奈川県横須賀市出身・1981~)と結婚した滝川クリステル(仏国パリ出身・1977~)と結婚間近で交際していたのは有名 監督は「のぼうの城」(2012)の犬童一心(東京都出身・1960~)で、幼馴染みの御刀番を高橋一生(東京都出身・1980~)が、苦労のまま亡くなった前任引っ越し奉行の娘役を高畑充希(東大阪市出身・1991~)がそれぞれ演じる 高畑は結構キリリとしており、少し綺麗になったような気がする ロケ撮影は昨年(2018年)5~6月に行われ、松竹京都撮影所に加えて、姫路城(兵庫県姫路市)、彦根城(滋賀県彦根市)、伊賀上野城(三重県伊賀市)、篠山城(兵庫県丹波篠山市)、丸岡城(福井県坂井市)、兵庫県南あわじ市(淡路島)、京都府京丹後市、滋賀県高島市などが使われた模様
火口のふたり ⇒親子2代の直木賞作家である白石一文(福岡市出身・1958~)が東日本大震災(2011)後に書いた同名小説(2012)が原作 若松プロダクション出身の脚本家・新井晴彦(東京都出身・1947~)が監督(兼脚本) 大震災後の終末感・虚無感が漂う中で創作された原作は、逆に男女2人の狭い関係の中で表現されている 出演者は柄本佑(たすく・東京都出身・1986~)と瀧内公美(富山県出身・1989~)の2人だけで、2人の絡みのシーンが多い ロケ撮影は昨年(2018年)夏に秋田県秋田市・横手市・羽後町・三種(みたね)町などで行われた模様 セット撮影は東京都練馬区にある東映東京撮影所が使われたようだ
ライオン・キング ⇒ディズニーが自作アニメを次々と実写映画化しているが、本作もその流れに沿ったものか… ただし、主人公がアフリカの動物たちなので、超実写風フルCGアニメ 実写さながらの動物たちが、人間的な立ち振る舞いで、表情も豊かで、さらに喋るので、だんだん気持ちが悪くなった 超実写ということで、関係者たちがヴァーチャル・リアリティー(VR)のゴーグルをかけて演出したというが、一体どうやったのか不思議 制作現場を見学したいという、外部からの希望者も多かったようだ エンド・クレジットを観た感じでは、VFX関係のアーティスト、技術者、クリエーターなどが1,500~2,000人はいたようだ 手塚治虫(大阪府豊中市生まれ・兵庫県宝塚市出身・1928~1989)の「ジャングル大帝」(漫画:1950~1954、TVアニメ:1965~1966等)に酷似しているという話は依然としてある 原題は"The Lion King"
ブラインド・スポッティング ⇒冒頭米国カリフォルニア州オークランドの街並の映像に、ジュゼッペ・ヴェルディ(伊・1813~1901)のオペラ「椿姫」の「乾杯の歌」で始まるのが何か特別に印象的 白人みたいな黒人と黒人みたいな白人の幼馴染みのバディ(相棒)が登場 ともにオークランドで育ち、友人同士でもあるダヴィード・ディグス(1982~)とラファエル・カザル(1985~)が共同で脚本を書き共演しているそうだ 公民権運動の先進地であるオークランドにも新しい波が来ていることが分かる まだ米国では黒人は色眼鏡で見られているし、白人警官からはすぐに暴行や撃たれたりしそうだ 原題も"Blindspotting" "blind spot"は「盲点、知らない分野、死角」という意味なので、原題を意訳すると「見えないところに光を当てる」か
ゴーストランドの惨劇(仏・加) ⇒筆者は余り知らなかったが、スリラー映画作品の脚本家で最近は監督もしている、フランス人のパスカル・ロジェ(1971~)が制作(監督兼脚本) 慣れている筆者でもドキッとする場面が数か所あった なぜあの家に戻るのか、なぜ誰かと一緒に行かないのか、なぜあの家をすぐに出ないのか、など疑問は尽きないが… 原題は"Incident in a Ghostland"=「ゴーストランドでの事件」か

(注)★はお薦め、▼は特定のマニア向け作品 製作国の表示がないものは米国か日本の作品

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2019年9月 1日 (日)

8月25日~8月31日の週に観た劇場映画

8月25日(日曜)~8月31日(土曜)の週は、6本の劇場映画を観ました。話題作、問題作が多かったように思います。

6a0aca6ed9780a1dドッグマン(伊・仏) ⇒1980年代終わりにイタリアで実際にあった事件を土台にして、創作された作品らしい ローマ出身のマッテオ・ガローネ監督(1968~)が映画化(兼製作・原案・脚本) 小柄で、人が良く、いかにも弱そうな、「ドッグマン」という名の犬のトリミング・サロンを経営する主人公をマルチェロ・フォンテ(伊・1978~)が演じる ガローネ監督も脚本は創るが、撮影現場で俳優たちと議論しながら、アイデアも出して映像制作する方法をとるようだ 身体が大きく、いかにも暴力的で、コカインもやる友人が主人公に弱い者イジメをするという、世界に普遍的にある情況が出発点 離婚はしているが、娘とも頻繁に会い、フットサルを一緒にやるなど商店街との関係もいい主人公が、悪友日本語よりついには追い込まれる 2人の関係をいかにもリアルにありそうなものとして描く ロケ地はイタリア・ナポリの40km位郊外にあるコッポラ村らしい 原題も"Dogman"
993df58cf5368acfロケットマン(英・米) ⇒ご存じ英国出身のシンガー・ソングライターでロック・ミュージシャンであるエルトン・ジョン(1947~)の自伝的音楽作品 本人も製作陣に加わっている 英国ウェールズ出身の俳優タロン・エガートン(1989~)がエルトンを演じ、すべての作中歌を吹き替え(口パク)なしで歌っており、エルトンもその歌唱力を認めたらしい ロック・バンド・クィーンのヴォーカル・フレディ・マーキュリー(ザンジバル出身・1946~1991)の自伝的作品「ボヘミアン・ラプソディ」(2018)で解雇された監督の後を継いだデクスター・フレッチャー(ロンドン出身・1966~)が本作も監督 「ロケットマン」(1972)はエルトンのヒット曲だが、彼を世界的に有名にした「君の歌は僕の歌(Your Song)」(1970)を作曲した時の作詞家との出会い、ゲイのマネージャーの辣腕、レコーディング・エンジニアのドイツ女性との結婚・破綻、酒・クスリに溺れることなどが赤裸々に描かれる 冒頭で独特のコスチュームで身を包んだエルトンが告白セラピーに登場し自身の過去を語り始める フレディと同様、同性愛・ゲイの世界でもあり、音楽の天才には何か普通人とは違うものがあるのだろう ただ、男同士がディープ・キスをし、身体をまさぐり合うのを観せられるのにはかなり抵抗が… 原題も"Rocketman"
劇場版おっさんずラブ LOVE or DEAD ⇒劇場に入って真っ先に感じたことは、なぜ女性の観客ばかりなのだろうかということ 主役の田中圭(東京都出身・1984~)が女性に大人気なのだろうか 同性愛・ゲイの話だが、明るくコミカルでプラトニック・ラブ的雰囲気になっているのが好かれるのだろうか 大人の男の三角関係が、本作ではさらに発展し五角関係に展開 このところゲイ・同性愛にまつわる作品が多いのは偶然だろうか ロケ撮影は、今年(2019年)3月末から4月末までのわずか1ヶ月間で、東京都・神奈川県などの首都圏、群馬県高崎市の工場跡、そして香港とこの順で回った模様
ダンスウィズミー ⇒筆者から見ると「ウォーター・ボーイズ」(2001)、「ロボジー」(2012)、「サバイバルファミリー」(2017)など不思議でマニアックな作品を創る矢口史晴(やぐちしのぶ・神奈川県伊勢原市出身・1967~)監督が製作(兼原作・脚本) 大道芸人の催眠術師の技にかかり、音楽が流れると踊り出すというヒロインを三吉彩花(埼玉県さいたま市出身・1996~)が演じる ミュージカル仕立てだが、後半は東北・北海道と回るロード・ムービー的にもなる ロケ撮影は2018年7月下旬~10月上旬に、東京都、千葉県、埼玉県、栃木県などの首都圏から、新潟市、北海道函館市・北杜市・七飯町などで行われた模様 筆者が今年8月に訪れた函館北斗駅や大沼国定公園付近のJR函館本殿と国道5号線が並走する場所も使われている
イソップの思うつぼ ⇒昨年「カメラを止めるな」(2017)で大注目を浴びた上田慎一郎監督(滋賀県出身・1984~)が、その時のスタッフでもあった浅沼直也監督(長野県出身・1985~)と中泉裕矢監督(茨城県出身・1979~)と共同で製作(脚本も共同) 亀、兎、戌の3家族とその少女たちが絡む犯罪事件 話がややこしいので、前作よりやや切れ味が鈍いように感じる 撮影は昨年(2018年)11月にわずか9日間で行われた模様 ロケ地は埼玉県川口市、群馬県中之条町・四万温泉などか また川口市にあるSKIPシティ彩の国ビジュアル・プラザでも撮影・編集が行われたようだ

永遠に僕のもの(アルゼンチン・西) ⇒アルゼンチンでは知らない人のいない、カルロス・ロベルト・ブッチ(ブエノス・アイレス出身・1952~)による事件を基に映画化 全く常軌を逸した犯罪映画作品であるが、当時の防犯対策の限界も分かる カルロスは1971~72年に11件の殺人事件と数10件の強盗・窃盗事件を起こし、逮捕され終身刑を受け未だに服役中 逮捕時に人々はその少年の美貌に驚き、「青年版マリリン・モンロー」「死の天使」「黒い天使」などと呼んだ アルゼンチンのルイス・オルテガ(ブエノス・アイレス出身・1980~)が監督(兼脚本) スペインの奇才ペドロ・アルモドバル(ラマンチャ出身・1949~)が製作陣に入っている 本作ではカルロスはカルリートスという名前で登場し、アルゼンチンの若手俳優ロレンソ・フェロ(ブエノス・アイレス出身・1999~)が演じている 原題は"El Angel"(西)="The Angel"=「天使」

(注)★はお薦め、▼は特定のマニア向け作品 製作国の表示がないものは米国か日本の作品

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