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2019年11月24日 (日)

11月10日~11月23日の2週間に観た劇場映画

11月10日(日曜)~11月23日(土曜)の2週間は、7本の劇場映画を観ました。関西へ紅葉狩りに参りましたので鑑賞数が少なく、2週間分をまとめてレポートします。

ターミネーター ニュー・フェイト ⇒「ターミネーター」シリーズの6作目だが、1・2作目(1984・1991)を監督(兼脚本)したジェームズ・キャメロン(カナダ・オンタリオ州出身・1954~)が製作に復帰 監督は「デッドプール」(2016)のティム・ミラー(米国メリーランド州出身・1964~) その後「タイタニック」(1997)そして「アバター」(2009)ど超大ヒットを飛ばした監督が製作に戻ったので期待が大きかったが、1991年の続編としたため新規性・先進性が弱かったようだ 今回は水中のスタントも多く、VFXのスタッフもエンド・クレジットに千数百人 リンダ・ハミルトン(メリーランド州出身・1956~)とアーノルド・シュワルツェネッガー(オーストリア出身・1947~)が帰ってきたが、次はあるのか 原題は"Terminator: Dark Fate"=「ターミネーター:ダーク・フェイト(暗い・暗黒の運命)」
3d51d1ff1b46e7f0最初の晩餐 ⇒父親の死を迎え集まった家族、その複雑な内情がフラッシュバックを多用しながら次第に明かされる 通夜ぶるまいの料理のトラブルから始まって、子連れ同士の再婚、継母の料理の違い、登山・岩登り・雪山登山、継母の入院とその時の父の料理、不倫と自殺、長男の自立等々、結構大きなイベントが次々と連続 杉山麻衣(愛知県出身)プロデューサーの企画を常盤司朗(福岡県出身)監督(兼脚本)らが7年間をかけて映画化したそうだ 染谷将太(東京都江戸川区出身・1992~)、戸田恵梨香(神戸市出身・1988~)、窪塚洋介(神奈川県横須賀市出身・1979~)、斉藤由貴(横浜市出身・1966~)、永瀬正敏(宮崎県都城市出身・1966~)など豪華俳優陣が揃っている ロケ地はほぼ長野県上田市で、一部青木村 撮影は昨年(2018年)冬(2~3月)と夏(6~7月)の2期間に分けて行われた模様
永遠の門 ゴッホの見た未来(英・仏・米) ⇒画家から映画監督に転身したジュリアン・シュナーベル(ニューヨーク市出身・1951~)が製作 画家の監督だけあって、フィンセント・ファン・ゴッホ(オランダ出身・1853~1890)が光や色をどう捉え、いかにキャンバス上に展開していったかという、ファン・ゴッホの製作姿勢・技術・技法などを分かりやすく解説 主演はウィレム・デフォー(米国ウィスコンシン州出身・1955~)で、本作により第75回ベネチア国際映画祭(2018)の最優秀男優賞を受賞 撮影はファン・ゴッホが実際に生活し絵画制作に励んだ、南フランスのアルルで主に行われたようだ 現代風のピアノ音楽もよくマッチしていた 台詞が仏語と英語のミックスなのが面白い 原題は"At Eternity's Gate"=「永遠の門で」
D90dd5369647a7b0国家が破産する日(韓) ⇒1997年に韓国が通貨危機によりIMF(国際通貨基金)管理下に置かれた史実に基づいたフィクションではあるが、とてもリアリティに満ちている 他山の石として我々日本人にも教訓に満ちている 1996年に韓国は先進国クラブのOECDに加盟し、韓国国民が自国の発展に酔いしれていた時に、1997年アジア通貨危機の端を発した通貨危機に襲われる 韓国政府の無策により企業倒産が相次ぎ、ついにはIMFの管理下に置かれる IMFの指示は、不良債権一杯の金融機関を閉鎖し、金利を2倍にし、そして外資参入を自由化すること その結果街には300万人もの失業者が溢れる これらの事情を中央銀行幹部、財政局幹部、敏腕・辣腕投資家、そして中小企業経営者の目線から描く どこかの国も、自ら発動したことではあるが、通って来た道によく似ている 現在の韓国でも下手をすると再度このような経済情況になるのかもしれないという危機意識があるようだ 英語原題は単に"Default"=「デフォルト、破産、破綻、不履行」か
i 新聞記者ドキュメント ⇒「FAKE」(2016)などのドキュメンタリー映画作品を製作した森達也(広島県呉市出身・1956~)監督が本作を製作 映画「新聞記者」(2019)の同名原作小説(2017)の著者で、現役の中日新聞社会部記者の望月衣塑子(東京都出身・1975~)の取材現場と苦悩を追った 沖縄・辺野古への赤土埋立、森友学園・加計学園、前川喜平(奈良県御所市出身・1955~)元文科省事務次官、TBS記者によるジャーナリスト伊藤詩織(神奈川県出身・1989~)氏準強姦事件、そして首相官邸で行われる菅義偉(よしひで・秋田県湯沢市出身・神奈川県選出衆議院議員・1948~)内閣官房長官の記者会見での丁々発止のやり取りなどの問題が次々と提示される 権力を監視し闘う記者の勇気と姿勢を観てか、終映後に劇場観客から拍手が

187a5fd8c7a7fc35盲目のメロディ インド式殺人狂騒曲(印) ⇒盲目のピアノ調律師から着想された、ボリウッド(ムンバイ)製の犯罪サスペンス・ブラック・コメディ作品 インド映画に特有のダンス・シーンはないが、かなり凝った作り 主人公アーカーシュは、ピアノ演奏芸術の質向上のために盲目の状態(目隠し)を維持しながら、ピアノ演奏の鍛練・実演をするインド男子青年 アーユシュマーン・クラーナー(インド北部チャンディガール市出身・1984~)が主人公を演じるが、ギターの弾語り歌手でもある彼は今回ピアノ演奏にも挑み、ついには目隠しでも吹替えなしで名演奏を聴かせる アーカーシュは街で偶然恋人に出会い、彼女の父親の店でピアノを弾き、そして店で出会った往年の大男優の住宅で、若い後妻の誕生日のためにピアノを演奏することに そこから不運にも次々と事件に巻き込まれ、主人公も本当に盲目になり、腎臓移植ビジネスの怪しい医者グループに狙われるなど、予測不能・捧腹絶倒の展開 近所の子供が主要な役割を果たし、警察署長も巻き込んだサスペンスに 原題は"Andhadhun"(ヒンディー)="Precipitately"=「急に、突然」で、意訳すると「急変」か 邦題は相当な意訳だが、分かりやすい
EXIT イクジット(韓) ⇒高層ビル群が聳える、韓国の某都会で突然毒ガスが発生 ガスは上へ上へ上昇するので、母親の喜寿祝いを開いていた一族はビルの屋上へ 屋上へのドアを開けるために、また元山岳部の主人公2人が最後まで取り残され高層クレーンまで逃げるために、ロック・クライミングとボルダリングの技術を全開 危険な跳躍やロープを使ったビルからビルへの綱渡りもあり、このあたりが本作後半のアクションの見所 また無数のドローンも登場 母親の喜寿のお祝いには皆がカラオケで唄って踊り騒ぎまくり、娘婿(女婿)も含めて息子たち一人ひとりが母親をおんぶしなければならない風習が興味深い 主題歌はまるで日本のポップスのよう 英語原題も"Exit"

(注)★はお薦め、▼は特定のマニア向け作品 製作国の表示がないものは米国か日本の作品

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