12月26日~12月29日の4日間に観た劇場映画
12月26日(木曜)~12月29日(日曜)の4日間は、5本の劇場映画を観ました。年末なので、変則期間でレポートします。今年の劇場映画鑑賞はこれで修了です。
▼テッド・バンディ ⇒テッド・バンディ(米国バーモント州バーリントン生まれ・1946~1989)とは、1970年代に全米で30人以上の若い白人女性を殺害・死体損壊・遺棄したという、超有名な連続殺人犯 その名を聞いたことがある人も多いと思う 1969年にワシントン州シアトルで知り合い、1979年にフロリダ州タラハシーの裁判所で死刑判決が出されるまで恋愛関係にあったエリザベス(リズ)・クレプファーの回想録"The Phantom Prince: My Life with Ted Bundy"(1981)=「仮面・幻の王子:テッド・バンディと一緒に過ごした私の人生」に基づく作品 バンディは頭脳明晰でとてもハンサムだが精神病的であり、自分を全能の(悪)神と考えていたのではないか また、変装の達人でもあり、表情も多様に変化させることができるカメレオン俳優のようだったらしい 連続殺人犯には時々あることだが、自分で自分の弁護をした裁判のTV中継や報道を見て、直接・間接にバンディに心酔した女性も多い 元警察官で恋人でもあった女性は裁判の証人として彼を弁護している最中に求婚され、裁判官の前で受け入れ婚姻が成立 当時は賄賂を監守に渡せば2人きりになることもでき、この女性は後にバンディの娘を産んでいる バンディが死刑執行直前に告白した内容によれば、殺人はシアトル州で始まり、ユタ州、コロラド州と続き、最後にフロリダ州にまで及ぶ フロリダ州の裁判では女性死体の太腿に残っていた噛み傷の歯形が決定的な証拠の一つになったようだが、DNA鑑定や監視カメラ映像が一般的な現在ならばもっと速く容易に解決できたものと思われる バンディがフロリダ州で死刑判決を受けた頃は、筆者も米国に滞在中だったが、在イラン米国大使館人質事件(1979.11~1980.1)の報道にかき消されていた 本作では、バンディをザック・エフロン(カリフォルニア州出身・1987~)が鬼気迫る様子で熱演し、クレプファーをリリー・コリンズ(英国出身・1989~)が演じている 原題は"Extremely Wicked, Shockingly Evil and Vile"=「極めて邪悪、衝撃的に凶悪で卑劣」で、フロリダ州の判事が死刑判決を言い渡す時に使った判決理由の一節とのこと
・ジュマンジ ネクスト・レベル ⇒「ジュマンジ」(1995)、「ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル」(2017)に続くシリーズ3作目 前作の高校生たちが大学生となり、偶然から再びゲームの中に入り込みゲーム・クリアを目指す 前作よりは面白さはアップしており、ゲームのアイコン(キャラクター)が入れ替わるなどのトリックも使用 ゲーム中に残るキャラクターもいて、さらなる続編を考えているのだろうか 当然ながら、スタントやポスプロ・VFXは多い 原題も"Jumanji: The Next Level"
・THE UPSIDE 最強のふたり ⇒日・仏で大ヒットしたフランス映画作品「最強のふたり」(2011・原題:"Intouchables"(仏)="Untouchables"=「アンタッチャブルズ」)を米国ハリウッドでリメイクしたもの 米国では大ヒットしたようだが、筆者には内容が分かっているだけに、なかなか緊張が続かないきらいがあった リメイクはやはり本家を超えられないか 原題は単に"The Upside"
・みぽりん ⇒松本大樹(神戸市灘区出身・1983~)監督が300万円の低予算で製作したB級インディーズ作品 したがって、監督が製作・脚本も兼ねている また、主に関西で活躍している俳優たちを起用し、2018年11月~2019年1月の間のわずか10日間で、全編地元神戸市の市街と六甲山でロケ撮影 歌が超絶下手な地下タレント歌手に、6日間山荘でボイス・トレーニングの猛特訓を受けさせるというパニック・ホラー作品 終映後の出演俳優たちのトークショーを聴いていると、監督・俳優・スタッフが和気あいあい、アイデアを出しながら、協力して作り上げたもののようだ オープニングに流れる、六甲山から観た朝焼け映像は美しい
・男はつらいよ お帰り 寅さん ⇒「男はつらいよ」(1969~1997)シリーズの第1作公開50周年を記念する第50作目として、山田洋次(大阪府豊中市出身・1931~)監督が製作 4Kデジタル・リマスター版の映像を使用して、シリーズの総集編のようになっているのが少々残念か 主人公の車寅次郎:渥美清(東京都台東区出身・1928~1996)が当然不在なので、主題はその妹・諏訪さくら:倍賞千恵子(豊島区出身・1941~)の息子・満男:吉岡秀隆(埼玉県蕨市出身・1970~)のマドンナ話にシフト 監督や一部の俳優が50年間変わらずに活躍していることに驚く 本シリーズを撮影していた松竹大船撮影所(鎌倉市)は2000年に閉鎖されているため、本作では東宝スタジオ(東京都世田谷区)を使用したようだ
(注)★はお薦め、▼は特定のマニア向け作品 製作国の表示がないものは米国か日本の作品
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