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2021年12月26日 (日)

12月17日~12月23日の週に観た劇場映画

12月17日(金曜)~12月23日(木曜)の週は4本の劇場映画を観た

モスル あるSWAT部隊の戦い(102分・米・2019)
マトリックス レザレクションズ(148分・米・2021)
偶然と想像(121分・日・2021)
私はいったい、何と闘っているのか(114分・日・2021)

(注)★★は超お薦め、★はお薦めの作品

モスル あるSWAT部隊の戦い(102分・米・2019) ⇒米国の雑誌「ザ・ニューヨーカー」に掲載され、全米で注目された、事実に基づく記事を映画化した作品 2003年米軍によりイラクのフセイン政権が崩壊した後は、イラク国内はいくつもの武装勢力が群雄割拠する状態に イラク第2の都市モスルは2014~2017年の間、イスラム過激派組織ISIS(Islamic State of Iraq and Syria)の支配下に ISISはISIL(Islamic State of Iraq and the Levant)又はアラビア語でダーイッシュとも呼ばれる 本作ではモスル出身の精鋭警察官からなるSWAT(特殊部隊)が、ある目的のためにISISと激しい戦闘を行う姿を描く 全面的にアラブ系のキャストを使い、言語はアラビア語とするなど、リアリティに拘っている 冒頭に、ドローン撮影した、激しい攻防戦で荒れ果てたモスルの街並の実際の映像を流し、またモロッコのマラケシュにモスルの廃墟セットを造りロケ撮影したとのこと 「ザ・ニューヨーカー」の記事を読んだルッソ兄弟が製作に取組み、マシュー・マイケル・カーナハン(米国ミシガン州出身)が脚本と監督を兼ねた ルッソ兄弟とはアンソニー・ルッソ(1970~・米国オハイオ州クリーブランド出身)とジョー・ルッソ(1971~)の兄弟で、マーヴェルの「キャプテン・アメリカ」シリーズや「アヴェンジャーズ」シリーズを監督 原題は単に"Mosul"だが、原語の発音は「モースル」に近いようだ

マトリックス レザレクションズ(148分・米・2021) ⇒マトリックス・シリーズは3部作「マトリックス」(136分・米・1999)「マトリックス リローデッド」(138分・米・2003)そして「マトリックス レボリューションズ(129分・米・2003)で完結したと思っていた これらは新しいカメラ・ワークやアクションを取り入れて、いずれも全世界で数百億円かそれ以上の興行収入を達成している しかしながら、今回20年の歳月を経て本作第4作目が登場 コンピューター・ゲーム世界(AI世界)と人間実世界との関係・交流、そして相互の因果関係については相変らず筆者には分かりにくい 東洋・日本趣味を取り入れ、カンフー・アクションやワイヤー・アクションを活用し、パレットタイムというSFX(Special Effect:特殊効果・特殊撮影)技術も健在 ラナ・ウォシャウスキー(1965~・米国イリノイ州シカゴ出身)が監督し、脚本・製作すべてに係わる 3部作の時はウォシャウスキー兄弟として脚本・監督を担当していたが、現在はウォシャウスキー姉妹 主演のキアヌ・リーブズ(1964~・レバノン・ベイルート生まれ、加国トロント育ち)とキャリー=アン・モス(1967~・加国ブリティシュ・コロンビア州出身)も健在 エンド・クレジットによれば、スタントは100人程度で多めだが、VFX関係は数100人規模とやや少なめ 撮影は2020年2月に米国サンフランシスコで開始され、独国ポツダムにあるバーベルスベルク・スタジオと米国シカゴでも行われたが、3月にCOVID-19パンデミックにより中断 8月に独国ベルリンで再開され11月に終えたようだ 原題も"The Matrix Resurrections"だが、直訳すると「マトリックス復活」か

5e2cb28b44bd77c2偶然と想像(121分・日・2021) ⇒濱口竜介監督(1978~・神奈川県出身)が脚本から製作した、短編3部からなるオムニバス作品 本作で今年(2021年)の第71回ベルリン国際映画祭の銀熊賞(審査員グランプリ)を受賞 短編3部は、「第一話 魔法(よりもっと不確か)」「第二話 扉は開けたままで」そして「第三話 もう一度」からなる いずれも組合せを変えながらも出演者2人の間の稠密で素早い会話から構成され、まるで舞台演劇を観ているよう 現実にありそうな話題を扱っているが、裏に隠された感情、時には長い間こだわっていた想いがうかがえる オチも秀逸 撮影は2019年8月に第二話、10月に第一話そして2020年6月に第三話を行った模様 2020年3月に撮影開始した「ドライブ・マイ・カー」(179分・日・2021)とロケハンを共用したようだ 濱口監督はコロナ禍の中でも実に忙しく精力的な活動をしていたと思う ロケ地は第一話が東京都渋谷区・港区など、第二話が埼玉県川口市、東京東映撮影所(東京都練馬区)など、そして第三話が仙台市、スタジオモン自由が丘スタジオ(東京都世田谷区)などのようだ

4b2a9706c5d7b0e0私はいったい、何と闘っているのか(114分・日・2021) ⇒つぶやきシロー(1971~・栃木県出身)の同名小説が原作 監督は李闘士男(りとしお:1964~・大阪市西成区出身)で、「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。」(115分・日・2018)でもタッグを組んだ安田顕(やすだけん:1973~・北海道室蘭市出身)を主役に起用 主役は地元密着型のスーパーマーケットの万年主任 必要とあれば休みを返上して難問解決にあたる お客さん、従業員、家族、そして地域住民みんなの幸せを最優先する そんな超善良な小市民の生活を笑いと悲しみに包みながら描く 鑑賞している観客全員が何となくホッとし癒される作品 ロケ撮影は、埼玉県上尾市、栃木県足利市、静岡県下田市、沖縄などで行われた模様 メインの舞台となるスーパーマーケットは、上尾市にあるスーパー「ヤオヒロ」の小泉店と浅間台店がロケ地として使われたとのこと

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