9月24日~30日の週に観た劇場映画
9月24日(土曜)~30日(金曜)の週は、3本の劇場映画を観た 味のある作品が多かった
・犬も食わねどチャーリーは笑う(117分・日・2022)
・LOVE LIFE(123分・日・2022)
★川っぺりムコリッタ(120分・日・2021)
(注)★★は超お薦め、★はお薦めの作品
・犬も食わねどチャーリーは笑う(117分・日・2022) ⇒「旦那デスノート」というインターネット・サイトが実在することは知らなかった パソコンやスマホでアクセスすると、セキュリティ・ソフトにより危険なサイト・Webページであると警告され、接続・表示しないようにすすめられる これは妻が夫に対する強烈な不満を書き込むサイト 鈍感な夫があるきっかけで妻の書込みに気付き、夫婦バトルあるあるにあふれたドタバタ喜劇が始まるというのが本作のストーリー 結婚4年目の夫婦役を香取慎吾(1977~・横浜市出身)と岸井ゆきの(1992~・神奈川県秦野市出身)が演じる 草彅剛(1974~・愛媛県西予市生まれ・埼玉県春日部市出身)が主演した「台風家族」(108分・日・2019)の市井昌秀監督(1976~・富山県射水市出身)が脚本も含めて製作 市井監督は当初お笑い芸人を目指して活動していたようだ 撮影は2021年9月下旬~10月下旬に、東京都立川市・新宿区、埼玉県さいたま市、千葉県我孫子市、角川大映スタジオ(東京都調布市)などで行われたようだ 具体的にはホテルや公園は立川市で、夫の職場(島忠ホームズ)はさいたま市宮原町で、ファミレスは我孫子市布佐(手賀沼フィルム・コミッション)で、妻の職場は新宿区西新宿でそれぞれロケ撮影されたと思われる
・LOVE LIFE(123分・日・2022) ⇒深田晃司監督(1980~・東京都小金井市出身)が20年間愛した、シンガー・ソング・ライター矢野顕子(1955~・東京都生まれ・青森市出身)の楽曲「LOVE LIFE」(1991)を発想の源として脚本も兼ねて製作した作品 第79回ベネチア国際映画祭(2022年)コンペティション部門に出品できた 「どんなに離れていても愛することはできる」で始まる矢野の楽曲はジャズの即興曲風であり、ライブでは歌うたびに微妙に異なるという 深田監督は愛の形が相手、家族、時間、空間などでいかようにも変化すること、そして繰り返す度に移ろうことを本作で表現したかったのかもしれない 深田監督の作品としては、「淵に立つ」(119分・仏・日・2016)と「よこがお」(111分・日・仏・2019)も観たが、本作と同様に描写は緻密で精密だが筆者にはなかなか難解という印象だった 困っている人を絶対に見捨てられない人(キリスト)がいるというのは欧州の通奏低音かもしれない それが深田の作品がフランスなど欧州で受け入れられている理由ではないか ヒロインには「七人の秘書 THE MOVIE」(118分・日・2022)でも主役を務める木村文乃(1987~・東京都出身)を起用 相手役の現夫に永山絢斗(1989~・東京都板橋区出身)が、失踪した元夫にろう者の砂田アトム(1977~)がそれぞれ配されている 撮影は2021年後半に行われたと想定され、ロケ地は東京都八王子市、神奈川県伊勢原市、韓国釜山市近郊などのようだ 家族が住む住宅としては八王子市長房町の都営長房団地が、勤務する地方自治体の建物としては伊勢原市役所がそれぞれ使われた模様
★川っぺりムコリッタ(120分・日・2021) ⇒「かもめ食堂」(102分・日・フィンランド・2006)の荻上直子監督(1972~・千葉県出身)が自身の同名原作小説(2019)を脚本も兼ねて映画化 ムコリッタ(牟呼栗多)とは仏教の時間の単位のひとつで、1/30日=48分を表す仏教用語とのこと 「友達でも家族でもない でも孤独ではない」というキャッチ・フレーズのとおり、人々の交流による日常のささやかな幸せを描いているようだ 主人公を松山ケンイチ(1985~・青森県むち市出身)が控えた演技で務めている その回りでムロツヨシ(1976~・横浜市出身)、満島ひかり(1985~・鹿児島市生まれ・沖縄市出身)、吉岡秀隆(1970~・埼玉県蕨市出身)などハイツ・ムコリッタに一緒に暮らす人々が話を盛り上げている 特に皆が強引に飛び入りして、すき焼き鍋を囲むシーンは面白い 葬列のラストシーンは故大林宜彦監督(1938~2020・広島県尾道市出身)の作品を思い起こさせた オフィシャル・サイトのプロダクション・ノートに詳しく撮影記録が掲載されているが、撮影は2020年9月8日(火曜)~9月30日(木曜)に富山県富山市、射水市、小矢部市、立山町、南砺市、魚津市、高岡市などで行われたようだ 主要ロケ地としては、ハイツ・ムコリッタが富山市馬瀬口にある市営住宅の殿様林団地(常願寺川沿い、現在は使われていない模様)、塩辛工場が富山市四方新の蛇米水産加工、市役所が魚津市役所、お寺が射水市の薬勝寺、橋沿いのゴミ溜まりが射水市の庄川にかかるあいの風とやま鉄道の鉄橋脇、ラストシーンの葬列が高岡市小矢部川の土手だったらしい
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