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2022年10月22日 (土)

10月上旬に観た劇場映画

10月上旬には2本の劇場映画を観た 2作ともなかなか味わい深い作品だった

アイ・アム まきもと(104分・日・2022)
ダウントン・アビー 新たなる時代へ(125分・英・米・2022)

(注)★★は超お薦め、★はお薦めの作品

2603f667acddf75eアイ・アム まきもと(104分・日・2022) ⇒欧州の映画作品には時々登場するが、本作の主人公・牧本壮はイエス・キリストの弟子のような人物 基本的には喜劇なのだが底知れぬペーソスも漂い、いろいろ考えさせる作品 牧本は他人の嫌がる仕事に率先かつ徹底して取り組み、自費も使って面倒を見ようとする 彼の仕事は庄内市役所(架空の市)のおみおくり係であり、孤独死した人々を荼毘に付し納骨するのが仕事 普通ではないのは、死者の親類縁者をなるべく探し出し、彼らの参列を願いながらお葬式を自腹を切って行うところ 「フル・モンティ」(91分・英・米・1997)の製作で知られるウベルト・パゾリーニ(1957~・伊)が脚本・監督を兼ねて製作した「おみおくりの作法」(原題:Still Life・91分・英・伊・2013)のリメイク 「おみおくりの作法」の舞台はロンドンだが、本作は舞台を山形県の庄内地方に移し、ストーリーは原作をかなり忠実になぞっているように思う 主演は舞台・テレビ・映画で大活躍中の阿部サダヲ(1970~・千葉県松戸市出身) 監督は彼を「舞妓Haaaan!!!」(120分・日・2007)の主役に起用した水田伸生(1958~・広島市出身) 主人公のまわりに満島ひかり(1985~・鹿児島市生まれ・沖縄市出身)、松下洸平(1987~・東京都八王子市出身)、宮沢りえ(1973~・東京都練馬区出身)、國村隼(1955~・熊本県八代市生まれ・大阪市出身)らを配している 孤独死の老人役は宇崎竜童(1946~・京都市出身)で、一言も台詞のない役だったとラジオ蕃組で笑いながら語っている ロケ撮影は2021年5月~6月に山形県鶴岡市・酒田市・庄内町・山形市、新潟県村上市などで行われた模様 撮影は新型コロナ感染症のため1年程度延期されたようだ ちなみに牧本が暮らす団地は鶴岡市営大山住宅が、そして勤める市役所は酒田市役所がそれぞれ使われたらしい

e089381d928c4016ダウントン・アビー 新たなる時代へ(125分・英・米・2022) ⇒英国の俳優・脚本家・小説家・映画監督・政治家であるジュリアン・フェロウズ(1949~・エジプト・カイロ生まれ)は、2010年に英国の時代劇TVドラマ「ダウントン・アビー」の脚本を創作し製作 ドラマは2015年まで全6シーズン・52話まで製作され、米国や日本でもTV放送され人気を博した これを劇場映画化したのが1作目の「ダウントン・アビー」(122分・英・米・2019)で、本作がその2作目となる 1作目の時代設定はTVドラマ終了時点の1年半後の1927年で、2作目のそれはさらに1年後の1928年 1作目のストーリーは英国王ジョージ5世(1865~1936、在位:1910~1936)夫妻がヨークシャー行幸中に貴族の館ダウントン・アビーを訪れることを軸としている 2作目の本作は最年長の先代グランサム伯爵夫人が南仏リビエラの別荘を相続することと、館の修繕費がかさむところにハリウッドから館をロケ地に使いたいというオファーが来ることを軸に話が展開 当主夫妻などが南仏の別荘に向かうことになり、一方館は映画撮影でいろいろなハプニングが 時代はサイレント(無声)映画からトーキー(発声)映画に移行する時期で、途中からトーキー映画撮影に切り替わる 映画フリークの筆者としては、最初期のトーキー映画作品の撮影現場の様子が再現されていてとても興味深かった また移行時に多くの俳優らが言葉の発声や訛りに苦労したという歴史的事実にも思いをはせることができた 撮影は2021年4月~7月に主に英国ハンプシャーに実在するハイクレア・カースル(ハイクレア城)にて行われた模様 ハイクレア・カースルはダウントン・アビーそのものであり、実は見学・ツアーやイベント開催時に一般開放されているとのこと また本シリーズでは初めて海外ロケを行い、南仏まで出かけたようだ 原題は"Downton Abbey: A New Era"で邦題どおり

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