劇場映画「ハロルド・フライのまさかの旅立ち」を観て
劇場映画「ハロルド・フライのまさかの旅立ち」を観て
★ハロルド・フライのまさかの旅立ち(108分・英・2022)
(注)★★は超お薦め、★はお薦めの作品
監督:へティ・マクドナルド(1962~・ロンドン出身)
原作・脚本:レイチェル・ジョイス(英国出身) 劇場映画と同名の小説(邦訳あり・2024)
主演:ジム・ブロードベント(1949~・英国リンカンシャー出身):ハロルド・フライ
助演:ペネロープ・ウィルトン(1946~・英国ノース・ヨークシャー出身):モーリーン・フライ
リンダ・バセット(1950~・英国ケント出身):クイーニー・ヘネシー
アール・ケイヴ (2000~・ロンドン出身):デイヴィッド・フライ
原題:The Unlikely Pilgrimage of Harold Fry
ハロルド・フライは定年退職して妻モーリーンと暮らしている そこへ元同僚のクイーニーから手紙が ホスピスに入っており死期が近いことが記されている 返事を投函しようとして外出したハロルドはあるひらめきで、何とそのまま徒歩でクイーニーが入院しているホスピスに向かうことにする
こうして英国イングランド南西部のキングズブリッジからイングランド北西部ベリック・アポン・ツイード(スコットランドとの境界近く)までの徒歩の旅が始まる およそ800kmの距離だそうだ 日本だと東京から青森までの旅に相当しそうだ ロードムービーは普通自動車を使った旅だが、これは意表を突く徹底した歩きのロードムービー 映像で分かるようにイングランドには山らしい山はなく、なだらかな丘陵地帯が続く とても穏やかで美しいイングランドの光景を楽しめる
観客はなぜそんなにがむしゃらに歩いているのか理解不能だが、徐々にハロルドとその息子デイヴィッドとの関係、そしてそれに関しクイーニーが重要な役割を果たしたことが明らかに ここは原作を著し本作脚本も担当したジョイスの発想と表現技術の賜物だろう 面白いことにジョイスには後年クイーニー、そしてモーリーンを主人公にした著作も出版している つまり三部作になっている
撮影はコロナ後に行われたといわれ、8週間・118ヶ所にわたるロケ撮影(半分は野外)を敢行し、総移動距離は1,800km近くに及んだそうだ
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