任天堂(7974)の定時株主総会に出席して
6月29日(水曜)午前10時から任天堂本社開発部(京都市南区)にて任天堂(7974)の第82期定時株主総会が開催された 酷暑の中出席してきたので、暑さ負けしてかなり遅くなったが、若干コメントしたい 土地カンがない方のためにあえて記すと、同社本社開発部は京都駅から近鉄京都線・各駅停車の電車に乗り2駅目の十条駅で降りるとすぐのところにある
まずは全体的な印象 前回出席したのは2019年6月で、コロナ禍のため2年間やむなく欠席 今回出席してみると、総会の様相は大きく変化していた 会場の開発部7F会議室はかなりの大部屋で、2019年までは1,000人位の株主が出席しひしめいていた 今回は椅子の間隔も広く、せいぜい200人程度の出席者 コロナ感染拡大防止の目的で、総会出席のお土産を廃止した上になるべく出席しないようにキャンペーンを行ったのだから当然かもしれない しかも総会開催時間を短縮するというのだから、シャンシャン総会に近くなるのはやむを得ない 会社側にどんどん都合よくなっているように感じるが、今後株主側への配慮も必要だろう
任天堂の2022年3月期の決算は次のとおり 売上高:1.70兆円(前期比3.6%減)、営業利益:5,930億円(前期比7.5%減)そして経常利益:6,710億円(1.2%減) 2021年10月に任天堂スイッチ有機ELモデルを発売して各地で販売好調のようだが、半導体部品等の供給不足によりハードウェアの販売台数が2,306万台と前期比で20%減となったことが響いた 営業外収益には456億円の為替差益が含まれており、これが経常利益を押し上げた ただし、部品等の仕入れは外貨建てで行われているので、為替レート変動が営業利益に及ぼす影響はやや中立的とのこと
海外売上高は1.34兆円で、海外売上高比率は78.8%と高い 注目すべきは地域別の売上高で、米州大陸が7,370億円(43.5%)そして欧州が4,240億円(25.0%)で両者合計すると68.5%を占める 欧州にロシアが含まれているかどうかは分からないが、いずれにしても急速にビジネス環境が悪化しているチャイナとロシアの影響を余り受けないように見えるのは幸運だと思われる
株主対応としては、9月30日に株式10分割を実施する予定で、投資家層と流動性の拡大を狙うのが目的 また、今後自社株買いも検討したいとのこと そういえば、相変わらす現預金は1.21兆円と積上がっており、受取手形及び売掛金と短期有価証券も加えると現金相当物は1.85兆円にもなる これらを株主還元するのはとてもいい方針だと思う 最後に株主として最も関心があることは、「専用ハードウェア+専用ソフトウェア」中心のビジネスモデルがいつまで続くのかということではないか…
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