カテゴリー「福祉」の10件の記事

2009年2月21日 (土)

第7回文京福祉チャリティーコンサート(川畠成道特別演奏会@文京シビック大ホール)を聴いて(そして「新宿 大志満」で食事)

 学士会館で大学のクラブ(ESS)の同窓会に出席した後、文京シビック大ホールにて開催された第7回文京福祉チャリティーコンサート(川畠成道特別演奏会)を聴いて参りました。指揮は円光寺雅彦さんで、東京フィルハーモニー交響楽団が協演しました。プログラムは次のとおりです。最初の曲は楽団だけで演奏されましたが、残りのプログラムは川畠成道さんと楽団の協演でした。指揮の円光寺さんが、川畠さんをよく観ながら熱演されていたのが印象に残りました。

<第1部>

W.A.モーツァルト(1756-1791)
歌劇《フィガロの結婚》より序曲

P.I.チャイコフスキー(1840-1893)
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35

≪休憩(20分)≫

<第2部>

E.ショーソン(1855-1899)
詩曲 作品25

J.E.F.マスネ(1842-1912)
タイスの瞑想曲

F.ワックスマン(1906-1967)
カルメン幻想曲

 昨年行われた第6回文京福祉チャリティーコンサート(川畠成道特別演奏会)と同様に、今回も(財)富士福祉事業団が競輪補助事業として主催したチャリティーコンサートでした。したがって、ほぼ満員の客席(約1,800席)には、実に行儀よくしくしている盲導犬を連れた方や白い杖の方が結構いらっしゃっておりました。

 満場の拍手を浴びて演奏を終えられた後、4回のカーテンコールに応えましたが、今回は結局アンコールがないままでした。川畠さんのコンサートでアンコールがなかったのは初めてのことでした。夜の公演を控えているためだったのでしょうか。昨年は昼夜2公演でもアンコールを1曲弾いて下さいました。

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 美しい音楽を聴いた後は、お楽しみの美味しい食事です。文京シビックセンター25階の展望レストランまで昇りましたが、あいにく営業時間外でした(上の写真は25階展望ラウンジから東京ドームシティ方向を眺望したもの)。それで新宿の小田急ハルク8階にある「新宿 大志満」に向かうことにました。ここはお正月に泊まったホテルグランパシフィック LE DAIBAでお節料理を楽しんだ店の兄弟店です。軽食ということで加賀御膳と加賀の銘酒「萬歳楽 菊のしずく」を注文しました。

  • 真心で 永久(とわ)の響きを 綴られて

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2009年1月31日 (土)

川畠成道ニューイヤーコンサート2009(@紀尾井ホール)を聴いて

 紀尾井ホールで開催された、日本ユニシス・プレゼンツ「川畠成道ニューイヤーコンサート2009」を聴いて参りました。ピアノは、ロデリック・ジェイムズ・チャドウィックさんでした。成道さんとチャドウィックさんは英国王立音楽院の同窓生のようです。彼らは、成道さんの最新のCDアルバム「ザ・ベスト」でも合奏しております。

 川口リリア音楽ホールの公演とは異なり、800席の紀尾井ホールはほぼ満席でした。今回も日本ユニシスの社員達が、ボランティア活動として目の不自由な方々のご案内を担当しておりました。したがって、会場には盲導犬の姿もちらほら、皆大人しく一緒に音楽を聴いておりました。

 プログラムは次のとおりでした。

  1. ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ ト長調 作品100
    A.ドヴォルザーク(1841-1904)
  2. ヴァイオリンソナタ 第2番 イ長調 作品100
    J.ブラームス(1833-1897)
           ~ 休 憩 ~
  3. 歌の翼に 作品32の2
    F.メンデルスゾーン(1809-1847)
  4. ハンガリー舞曲 第5番
    J.ブラームス(1833-1897)
  5. コンソレーション
    F.リスト(1811-1886)
  6. 熊蜂の飛行
    N.A.リムスキー=コルサコフ(1844-1908)
  7. アヴェ・マリア
    C.グノー(1818-1893)
  8. カルメン幻想曲
    F.ワックスマン(1906-1967)
          ~ アンコール ~
  9. オブリヴィオン(忘却)
    A.ピアソラ(1921-1992)
  10. チャルダッシュ
    V.モンティ(1868-1922)
  11. カンタービレ
    N.パガニーニ(1782-1840)
  12. ひばり
    G.ディニーク(1889-1949)
  13. アリア
    J.S.バッハ(1685-1750)

 チャドウィックさんは成道さんの様子をよく見ながらピアノを弾いており、そのせいか、成道さんはとても気持ち良さそうにヴァイオリンを奏でておりました。今回も成道さんはサービス精神が真に旺盛で、アンコールとして5曲も小品を演奏して下さいました。特にひばりは好きな曲とのことで、この曲と最後のアリアは即興でリフレインを増やして、普通よりとても長い演奏を聴かせて下さったのでした。

  • 音楽に 生きる喜び 明日の糧

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2009年1月16日 (金)

ヴァイオリニストの川畠成道さんから学ぶこと(2009.1.16付け札幌タイムス・コラム記事)

 皆さんはヴァイオリニストの川畠成道さんをご存じでしょうか。昨年日本デビュー10周年を迎え、日本各地でのコンサートなどに飛び回っておられます。そして特に凄いと思うことは、いつもコンサートでは会場が満席になることです。

 ここまで人々をひきつけてやまないのは、なぜでしょうか。まずは彼の音楽、いや純粋にヴァイオリンの音が美しくて、素晴らしいことによるものだと思います。聴いていて涙がこぼれ体が震えるほど、共感を覚えることも多いのです。さらにそれにもまして重要なのは、彼は自分自身のハンディキャップを乗り越えてきた不屈の精神を持つ人物だということです。

 成道さんは幼少時米国旅行中に、生存率5%という難病(スティーブンス・ジョンソン症候群)に侵されました。しかし、米国の医師団が献身的に介護してくれ、3ヶ月間に及ぶ入院・治療を経て奇跡的に一命を取り留めたのだそうです。しかし視力障害は残ってしまいました。それにもくじけずに、ほぼ耳からの情報のみで勉強を重ね視力のハンディキャップを克服して、今や世界的なヴァイオリニストにまでなりました。

 このような背景から、彼は国際的に精力的な演奏活動を行うとともに、積極的に国内外でチャリティコンサートも展開しているそうです。彼の存在そのものがハンディキャップのある人々の励みになっていると思いますが、それに加えて彼自身が広範囲な福祉活動を行っているのです。

 昨年川畠さんは北海道で5回のコンサートを開催されました。多分東京以外では最多だと思います。きっと何か北海道のファン、風土などに感じるところがあるのだと想像します。いつもコンサートでお話がありますが、彼は毎日練習を決して怠らないそうです。成道さんの常に技術・技能を磨く姿勢とハンディキャップに負けない不屈の闘志に学ぶところはありませんか。

(注)本記事は、筆者が2009年1月16日付け週刊札幌タイムスのコラム「がんばれ北海道」#181に寄稿したものです。

  • 音楽に 不屈の闘志 至高の技

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2008年5月10日 (土)

川畠成道グランドファミリーコンサート2008を聴いて(そして新宿「銀座いらか」での食事)

 今年7年目を迎える、川畠成道さんのグランドファミリーコンサート2008が東京オペラシティコンサートホールであり、聴いて参りました。3階席まで約1,500ある座席は、2階席までほぼ一杯で1,200人位のファンが集っているようでした。またもや9割方は女性のようです。ピアノは寺嶋陸也さんで、川畠成道さんと一緒に登場してすぐ難曲の1曲目の演奏が始まりました。寺嶋さんには、いつもは横にいる楽譜のページめくりのための女性が付いておらず、ご自分で楽譜をめくっておられました。

 1曲目の演奏終了後、司会の黒柳徹子さんが登場しました。着物風のピンクの派手な衣裳をまっとっておりました。彼女もお父様がヴァイオリニストだったそうで、ご自身も声楽を習っていたことがあるので、川畠さんのヴァイオリンはとても響きがいいことがよく分かるそうです。次の曲「愛の挨拶」はエルガーが最愛の妻に贈った曲であるというエピソードを紹介する流れで、黒柳さんは昨年川畠さんが結婚されたことをバラしてしまいました。会場全体からお祝いの拍手の嵐が巻き起こりました。私の隣のご婦人は、10年間ファンクラブで追っかけをやっているが全然知らなかったとのことです。なぜかしばらく伏せられていたのでした。きっとファンの皆さんに気を使わせたくなかったのだと思います。

 さて、今回のコンサートのプログラムは次のとおりです。

前奏曲とアレグロ(クライスラー)
愛の挨拶(エルガー)
タイスの瞑想曲(マスネ)
中国の太鼓(クライスラー)
ウィーン奇想曲(クライスラー)
愛の悲しみ(クライスラー)
愛の喜び(クライスラー)

   ―― 休 憩 ――

歌の翼に(メンデルスゾーン)
サクラ変奏曲(玉木宏樹編曲)
ただ憧れを知る者のみが(チャイコフスキー)
ひばり(ディニーク)
ロンドンデリーの歌(アイルランド民謡)
ツィゴイネルワイゼン(サラサーテ)

   ―― アンコール ――

ボカリーズ(ラフマニノフ)
チャルダッシュ(モンティ)
アリア(バッハ)

 休憩後、黒柳さんが衣裳を変えて登場しました。今度は豪華な青いドレスでした。川畠さんと寺嶋さんが前半の正装のまま登場し、黒柳さんがお二人に若干インタビューをしました。黒柳さんが川畠さんから聴き出してくれたことが2点あります。一つは、今秋デビュー10周年の全国ツアーを予定しており、その締めくくりとして11月16日(日曜)にサントリーホールで東京特別公演を行うとのことです。13人の川畠成道特別編成アンサンブルでヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲「四季」を演奏する予定のようです。また、先の話ですが来年には欧州でのツアーを企画したいと考えているそうです。

 もう一つは、4月にドイツ・ベルリンのエヴァンゲリッシュ教会でベストアルバムの録音を完了させたとのことです。このアルバムには16曲収録されおり9月に発売予定だそうですが、すべて改めて演奏し直して録音したとのことで、どう進歩しているのかよく聴いてほしいそうです。ところでこの教会は森の中にあり、成道さんはそこでは3回目のレコーディングだったとのことで、あの名匠カラヤンもこの教会を使って名レコーディングを残しているそうです。寺嶋さんのコメントとしては、ピアノの音はヴァイオリンに比べて大きいので演奏の時に気を使うとのことですが、川畠さんのヴァイオリンの音は大きいそうです。

 「ひばり」の演奏後、黒柳さんが今度は黒と白のドレスに着替えて登場し、この機会を利用して、彼女はしばらくユニセフ(国連児童基金)親善大使の仕事の話をされました。アフリカのアンゴラという国では1,000人中260人が 5歳までに死亡してしまうそうです。10年前には375人もいたとのことです。日本ではその数は4人とのことです。読書きできない国は発展しないので、教育が必要だそうです。

 川畠さんはヴァイオリンの弓を3本持っていて曲によって使い分けているそうですが、アンコールも定番のチャルダッシュを含め3曲も演奏して下さいました。そして、約2時間半の演奏会が午後4時にお開きとなりました。今回「サクラ変奏曲」を初めて聴きましたが、重音の響きが素晴らしく、左手のピチカートも魅力的で、私が今まで聴いた中では一番のサクラの演奏でした。

 良いコンサートを聴いて幸せな気持ちのまま、やや早めの夕食にすることにしました。前回のコンサート終了後と同様に、JR新宿駅南口・ルミネ1の7階にある関西料理「銀座いらか」に向いました。ここは、いい料理といいお酒をいい雰囲気でリーズナブルな価格で楽しめるところだと思います。ルミネカードを持っていればさらにお得ですね。

  • 音楽と 食・素敵な ハーモニー

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2008年3月29日 (土)

川畠成道アヴェ・マリアでつなぐチャリティコンサート2008を聴いて

 本日午後初台(住所は西新宿)にある東京オペラシティコンサートホールで開催された「川畠成道アヴェ・マリアでつなぐチャリティーコンサート」を聴いて参りました。ちょうど今月が川畠さんのコンサート活動開始10年目の節目に当たるそうです。ピアノ伴奏が山口研生さん、司会が竹下景子さんでした。川畠さんのコンサートに司会が付いたのは、私の知る限り初めてですが、今回から協賛になった三菱電機(株)のご意向なのでしょうか。川畠さんと竹下さんは今回が初対面だったそうですが、なかなか気の合った司会進行でした。

 東京オペラシティコンサートホール(次の写真)は、響きがいいといわれている紀尾井ホールと同様に内装に総天然木が使用されております。客席は1600席余りと紀尾井ホールの2倍以上ありますが、やはり響きのいいホールでした。紀尾井ホールにはない、スイスのクーン社製のパイプオルガンが舞台後方の正面2階席に設置されております。いつもの川畠さんのコンサートのように2階席までほぼ満席でした。それに今回特筆すべきことは、1階席中央横通路に面した前面の開いている座席に、盲導犬を連れたお客様が並んでいたことです。10匹程の盲導犬達は伏せをして大人しくコンサートを聴いておりました。

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 今回のプログラムは小品中心で、次のとおりでした。

タルティーニ: 悪魔のトリル
シューベルト: アヴェ・マリア
シャミナード: スペイン風セレナーデ
モシュコフスキー: ギターレ
パガニーニ: カンタービレ
パガニーニ: ラ・カンパネラ

   ―― 休 憩 ――

グノー: アヴェ・マリア
リムスキー=コルサコフ: 熊蜂の飛行
ドヴォルザーク: スラブ舞曲 第2番
ハチャトゥリアン: 剣の舞
カッチーニ: アヴェ・マリア
モンティ: チャルダッシュ

   ―― アンコール ――

ショパン: ノクターン
ディニーク: ひばり
メンデルスゾーン: 歌の翼に

 オープニングの曲は小品とはいえ約15分とやや長いものです。しかし「悪魔のトリル」という曲名から何かを連想させるように、この曲には面白い裏話があるそうです。舞台で川畠さんが説明して下さいましたが、プログラムの彼直筆の曲目解説から引用すると次のとおりです。なかなかの名文です。

 時はバロック時代、演奏家に創作力とアドリブの能力がもとめられていた時代に生きた、若き名ヴァイオリニストで作曲者のタルティーニは、ある夜ヴァイオリンを弾く悪魔の夢を見る。夢の中で悪魔が彼に聴かせたものは、この世のものとは思えない見事なトリルの曲で、感動のうちに夢から覚めたタルティーニは、すぐにそれを楽譜に書きとめた。それがこの「悪魔のトリル」である。出だしのフレーズも、聴く者の心を惑わすように美しいが、やはりその後に続く、カデンツァを含む中間部での華麗な超絶技巧は圧巻だろう。

 川畠さんは来月4月にドイツのベルリンで9枚目のCDのレコーディングをするそうです。ベスト盤を創るのだそうですが、選んだ全曲目を再度演奏し、これまでの成長のすべてを注ぎ込むのだとのことです。完成するのが楽しみです。レコーディングで困るのは、雑音排除のため冷暖房がないので、とても寒かったり暑かったりすることだそうです。来月のベルリンはまあまあではないかと予想されていましたが、ベルリン在住の山口さんによれば時として分からないとのことでした。

 後半では川畠さんと山口さんはカジュアルなシャツに着替えて来ました。さらにタップシューズも履いていたらしく、「剣の舞」では途中突然タップを踏んだりしていました。彼曰くこのパフォーマンスは世界初だそうです。また、川畠さんは、小品を弾くとその国、その時代にタイムスリップし不思議な気分になるとおっしゃっていました。また、10数年間使用中のヴァイオリンは1770年製(ベートーベンの誕生年、多分ストラディバリウスでしょう)でもう身体の一部のようなものだそうです。そういいながら、アンコールを今回はやや少な目の3曲程弾いて下さいました。

 最後に付け加えますが、チャリティコンサートですから収益金の半分は小児がんのために寄付されるそうです。実に素晴らしいことですね。また、会場の好意によりホワイエで、後援の毎日新聞社と協力の(財)がんの子供を守る会がそれぞれ募金活動を行っておりました。川畠さんの尊敬されるところは、ご自身が視力障害を乗り越えられたことに加えて、それだからこそか今回のようなチャリティ活動に本当に快く積極的に取り組んでおられることだと思います。次回は5月10日(土曜)に同じ会場で黒柳徹子さんの司会により行われる「川畠成道グランドファミリーコンサート2008」です。

  • 10年目 原点に還る コンサート

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2008年2月18日 (月)

川畠成道特別演奏会(第6回文京福祉チャリティーコンサート)を聴いて

 文京シビック大ホール(写真)で開催された第6回文京福祉チャリティーコンサート「川畠成道特別演奏会」の夜公演を聴いて参りました。(財)富士福祉事業団が競輪補助事業として主催したチャリティーコンサートでした。そういう訳で、いつもの川畠さんのコンサートと違って男性の数が多かったように思います。もちろん1800席の客席はほぼ満席でした。

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 指揮は東京フィルハーモニー交響楽団指揮者の渡邊一正さんでした。そして、川畠成道特別編成オーケストラが共演するというものでした。このオーケストラは、東京フィルハーモニー交響楽団、東京交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団そして新日本フィルハーモニー交響楽団(創立順)の在京4オーケストラからピックアップされたメンバーにより編成されたものだそうです。チャリティーに対する川畠成道さんの姿勢が多くの仲間の共感を呼んだものだと思います。

 プログラムは次のとおり(昼夜共通)ですが、最初の曲がオーケストラだけで演奏された以外はすべて川畠成道さんと特別編成オーケストラの共演でした。川畠さんの心に沁みる音とオーケストラの幅広い音がよく調和して素晴らしい演奏会になりました。アンコールも含めて曲目が作曲家の誕生年順に並んでいるのはご愛嬌でしょうか。

モーツァルト(1756-1791)/歌劇 《ドン・ジョヴァンニ》 より序曲
メンデルスゾーン(1809-1847)/ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64
   ―― 休 憩 ―― 
サン=サーンス(1835-1921)/序曲とロンド・カプリチオーソ 作品28
マスネ(1842-1912)/タイスの瞑想曲
サラサーテ(1844-1908)/ツィゴイネルワイゼン 作品20
   ―― アンコール ――
モンティ(1868-1923)/チャルダッシュ

 川畠さんは今回も最後に難曲のツィゴイネルワイゼンを演奏して下さいました。アンコールは、今回は昼夜2回公演のためかさすがにチャルダッシュの1曲だけした。川畠さんはこの曲が好きなのではないかと思われます。私もアンコール曲としてすでに数回聴いたことがあります。曲調に大きな変化があり、テクニックも必要なとても受ける曲だと考えます。以前にご紹介しましたが、チャルダッシュはフィギュアスケートの浅田真央さんが2006年シーズンのフリーの演技に使った曲だそうです。

  • 音楽の 力を魅せる コンサート

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2007年5月15日 (火)

川畠成道グランドファミリーコンサート2007を聴いて

 先週土曜日12日に、東京オペラシティコンサートホール(タケミツメモリアル)で催された、「川畠成道グランドファミリーコンサート2007~音楽の楽しさをご家族揃って」を聴いて参りました。川畠成道さんのヴァイオリンとアンソニー・ジョン・ヒューイットさんのピアノによるコンサートで、いつものようにとても美しく、心に染み渡る音で、およそ1,000人はいるかという大聴衆を楽しませて下さいました。

 プログラムは次のとおりです。

  • 第1部
    • クライスラー: 前奏曲とアレグロ~プニャーニの様式による
    • ベートーベン: ソナタ5番ヘ長調作品24“春”
  • 第2部
    • クライスラー: 愛の喜び
    • クライスラー: シンコペーション
    • ドビュッシー: 月の光(「ベルガマスク組曲」より)
    • リムスキー=コルサコフ: 熊蜂の飛行
    • カッチーニ: アヴェ・マリア
    • サラサーテ: ツィゴイネルワイゼン
  • アンコール(配付されたプログラムには紹介されておりません)
    • マスネ: タイスの瞑想曲
    • モンティ: チャルダッシュ (注)フィギュアスケートの浅田真央さんが2006年シーズンのフリーの演技に使ったそうです。
    • ドヴォルザーク: ユーモレスク
    • ディニーク: ひばり
    • サン=サーンス: 白鳥

 このコンサートはお子さんも含めた沢山の人々に、音楽に親しみ、音楽を楽しむ機会を提供できるように企画されたものようです。それ故、小学生から高校生までのために1,000円の学生席も用意されておりました。現に私の隣席は、恐らく小学校低学年の女のお子さんでした。

 アンコールの途中で川畠さん本人がマイクを持って発言されておりましたが、私が聴いたのが正しければ、確かこのコンサートは今回で8回目であり、アンコール曲等の中には8回連続で演奏したものもあるそうです。今回も日本ユニシス(株)が協賛しており、プログラムによれば、「日本ユニシスは、川畠成道さんの音楽性と、医療・福祉・教育分野における精力的な活動に共感し、1998年の日本デビュー時から応援しています」とのことです。

  • 人と人 つなぐ音楽 永久(とこしえ)に

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2007年4月21日 (土)

川畠成道&マリボール歌劇場管弦楽団のコンサートを聴いて

 本日、川畠成道さんのコンサートを聴いて参りました。彼の技術の確かさと、多分それとは普通両立しないと思われる程のサービス精神にほとほと感じ入ってしまいました。今回はスロヴェニア国立マリボール歌劇場管弦楽団との共演でした。

 場所は、東京ドームすぐそばの文京シビックホールで、文京区役所や区民施設等が同居している文京シビックセンター内にある、1,802席もある大ホールです。文京シビックセンターは旧文京公会堂の跡地に1994年(平成6年)に複合施設として竣工したもので、当時はこれ程豪華な建物が必要かと区政批判の対象にもなりました。しかし、音響的にも確かな文京シビックホールで今回川畠さんのコンサートを聴いて、ここにこのホールがあって良かったなと思いました。建築物の評価は時代によって本当に変化します。

 さて、定刻の午後3時を5分程過ぎた時に楽団員が入場して参りました。私は1階席中央やや後ろのS席23列21番に陣取り、ホール全体が楽に見渡せる好位置で見守りました。1階席は9割方満席でしたので、2階席も合わせ千数百人以上は聴衆がいたものと思われます。プログラムは次のとおりでした。

メンデルスゾーン:

  • 序曲「フィンガルの洞窟」 op.26
  • ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 op.64

ヴォルフ・フェラーリ:

  • 歌劇「おろかな娘」序曲
  • 歌劇「4人のきむずかし屋」より 間奏曲
  • 歌劇「マドンナの宝石より 組曲――祭り/間奏曲/セレナータ/ナポリの踊り
  • ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.26

 川畠さんは当然ながら二つのヴァイオリン協奏曲の時に出演しました。私はオペラには余り詳しくはないので、車の名のようなフェラーリという名の作曲家はよく知りませんでしたが、歌劇の間奏曲等を聴いていると「あっ何だこれも、あれも聴いたことがあるな」という感じでした。そういう意味でフェラーリのヴァイオリン協奏曲が日本初演だといういうのは、少し不思議な気がしました。

 この協奏曲にはエピソードがあるようです。コンサートのプログラムで解説を書いているオペラ評論家の永竹由幸さんによれば、ロマンスの薫りがするのだそうです。ドイツ人のフェラーリは第二次世界大戦を避けるためオーストリア・アルプスの山中に疎開したが、そこに敵国アメリカの天才少女ジューリア・バスタボが転がり込んできたというのです。バスタボはドイツ留学中に帰国できなくなったもので、約1年半二人で暮らす内にフェラーリは50歳も年下のバスタボに恋をしてしまったようで、この協奏曲は彼女のために作曲したものらしいのです。いくつになっても恋愛は創造・創作の原動力なのですね。

 川畠さんの真骨頂はプログラム上の曲をすべて演奏し終わってから発揮されました。演奏終了後聴衆の大喝采の中アンコール曲を始める訳ですが、それが何とサラサーテのツィゴイネルワイゼンでした。普通ならコンサートのメイン・プログラムにもなりうる難曲ですが、彼はオーケストラをバックに見事に弾いてしまいました。そしてアンコールはこれでまだ終わらず、彼はもう1曲独奏で弾いてくれました。私は彼の演奏ではまだ聴いたことのない、不協和音の一杯詰まった現代音楽の難しそうな曲(他人のブログを拝見するとイザイの曲らしい)でした。

 アンコールでこんなことができるのは、目の障害のせいですべてを暗譜して完全に弾けるようにしなければならない川畠さんの置かれた境遇のせいですが、それだけに彼の精神力そして努力の結果得た技術の確かさが聴衆の心を強く打つのだと思います。前にも書きましたが、彼の存在そのものが我々の励みであり、日本の誇りでもあります。のみならず、彼は「社会派アーティスト」として、積極的に国内外で平和・弱者に光を当てるチャリティー・コンサート活動にも取り組んでおります。プログラムの紹介では、今や中学音楽鑑賞教材や高校英語教科書に彼の映像や文章が使用されており、その音楽性のみならず、人格面においても多方面に大きな影響を与えているとのことです。どうやら教育の場でもなくてはならない人になりつつあるようです。

 いつもはコンサート終了後すぐに帰途に就くのですが、今回は深い感動を味わったために、会場で購入した川畠さんの8枚目のCD「美しき夕暮れ」を持って、いつの間にか女性の多いサイン会の行列に並んでおりました。CD上に彼がマジックでサインしてくれる時に、「今回も素晴らしい演奏でした。ありがとうございました」と声をかけ、握手をして参りました。さすがに商売道具の手はしっかりしていましたが、小柄で細い彼の体は心配でした。完璧な技術とあり余るサービス精神を持つ彼は、人から見えないところで大変な努力をしているのではないでしょうか。ツアースケジュールも今年はとても過密になってきているように思えます。是非とも心と体の健康には充分にお気を付けていただきたいものです。

  • 感動の 嵐をもたらす ヴァイオリン
  • これ程の 社会性が 音楽に

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2006年12月24日 (日)

全都道府県訪問#39 宮崎県

 ちょうど1年前、全都道府県訪問の一環で宮崎県と鹿児島県を訪れました。今回は宮崎県訪問の報告です。

  • 第1日目
    • 宮崎空港到着、レンタカー借用~当日朝鹿児島県北部は数10年振りとかのHimg0087_2大雪に見舞われ、鹿児島空港は閉鎖されていました。もし宮崎空港ではなく鹿児島空港に向かっていたらフライトはキャンセルされていたはずで、最初から幸運の女神が微笑んでくれました。宮崎空港でも雪が降ったそうですが、昼前に到着した時には消えていました。
    • 青島観光、青島神社参詣~とにかく吹きさらしで、風がとても冷たくライナーをHimg0090_1外したコートではかなり寒い思いをしました。青島は周囲1.5㎞の小さな島ですが、海幸彦、山幸彦の神話の舞台であり、島の中央には山幸彦を祀った青島神社があります。神社には、巨人軍の選手が春のキャンプ時に奉納した絵馬が沢山掛かっていました。また、島にはビロウ樹(椰子科の植物)等の亜熱帯植物が生い茂っていました。そして、島の周りは「鬼の洗濯板」と呼ばれる面白い波状岩で囲まれていました(1枚目の写真が青島神社の鳥居と鬼の洗濯板)。
    • 青島泊~翌朝、ホテルから日向灘に昇る日の出を観ることができました(2枚目の写真)。
  • 第2日目
    • 堀切峠観光
    • サンメッセ日南訪問~京都一燈園の創始者で、日本の聖フラHimg0093_1ンシスコとも、あるいは日本のガンジーとも称される西田天香の遺徳のよって造られた太陽と南洋のパーク(公園)です。イースター島のアフ・アキビという名前の付いたモアイ7体を正式な許可を得て復刻したものが並んでいる様は、壮観でした(3・4枚目の写真が7体のモアイ像)。これは、イースター島のモアイ像を修復した日本チームに感謝し、復刻が許可されたものだそうです。
    • 鵜戸(うど)神宮参詣~鵜戸神宮は鵜戸崎の海蝕洞の中に建Himg0094_3ち、神武天皇の父の生誕地といわれているそうです。境内から眼下に望む海岸にある、亀石の甲羅の窪みに素焼きの玉を投げ入れ、入れば願いが叶うといわれるものがありました。7個の玉を購入し、7回チャンスがある訳ですが、男性は左手で投げなければいけませんでした。それでも、私は3投目に見事に入れることができました。
    • 飫肥観光~飫肥は、日本外交の基礎を築いた明治の外交官・小村寿太郎Nec_0095 出身地です。彼は、1905年(明治38年)首席全権大使として米国ポーツマス市で日露戦争終結のための交渉をロシアと行い、日露講和条約を締結することができました。飫肥城では、豫章館(藩主伊東家の屋敷と庭園)、松尾の松(江戸時代の藩主の御殿を再現)、飫肥城歴史資料館(飫肥藩ゆかりの品々を展示)、国際交流センター小村記念館(小村寿太郎侯の資料館、国際交流。文化的行事にも活用)、そして商家資料館(飫肥商人の暮らしに触れる)を見学しました(5枚目の写真は飫肥城大手門)。また、名物おび天を食しました。
    • 鹿児島県へ移動~多分台風による崖崩れのせいで飫肥街道から都城へ抜けるルートが閉鎖されていたため、かなり遠回りになりましたが宮崎自動車道を利用して鹿児島県に入りました。
  • 遥か明治 飫肥が育む 外交力

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2006年6月25日 (日)

川畠成道のモーツァルト生誕250周年記念ツィクルスを聴いて(そして「いろは本店」での食事)

 昨日、晴海アイランドトリトンスクエアにある第一生命ホールで、ヴァイオリニストの川畠成道氏が主催する「モーツァルト生誕250周年ツィクルス Mozart Chamber Music 2006 ―モーツァルトの旅」第3回を聴きに参りました。出演者は、川畠成道氏の外に、横山奈加子氏(ヴァイオリン)、松実健太氏(ヴィオラ)、長谷川陽子氏(チェロ)、鷲宮美幸氏(ピアノ)の4人でした。前半は、川畠・鷲宮両氏による、ヴァイオリンとピアノのためのソナタ ト長調 K.379、後半は、川畠・横山・長谷川・松実の4氏による、弦楽四重奏曲 ニ短調 K.421が演奏されました。川畠さん自身の解説によれば、「モーツァルトは、言うは易し、行うは難し」、つまり、耳には心地いいが、演奏するのは大変だとのことです。

 川畠さんは、なぜあのように澄んで、美しく、かつ心の通った音が出せるのでしょうか。しかし、その音は一分の迷いもなく、真に正しい音を出しているのです。そうです、彼は視覚障害のヴァイオリニストなのです。すべての音楽を暗譜して、―いや彼は楽譜を読めないのだからこれは正しい言い方ではないでしょう―すべての音楽を耳からの情報のみで完璧にマスターして、演奏するのだと思います。だから音に迷いがなく、完璧にマスターした音楽に彼の澄んだ、美しい心が乗り移っているとしか考えられません。とことん完璧を追求するがために、ハンディキャップが逆に利点になっているのかもしれません。

 川畠さんは、桐朋学園大学卒業後、英国王立音楽院へ留学し、1997年に四半世紀に一度しか開催されない英国王立音楽院175周年記念コンサートでソリストとして抜擢されるとともに、同年同音楽院を首席で卒業しております。彼は、もうすでに7枚のCDをリリースしております。「歌の翼に」、「アヴェ・マリア」、「愛の悲しみ」、「哀愁のトリステ」、「トロイメライ」、「シャコンヌ」、そして「川畠成道の四季」の7枚です。CDの売上総数は60万枚を超えているそうです。私はすべてのCDを所有しておりますが、どれもとてもいい音楽です。

 彼は幼少時米国旅行中に生存率5%という難病(スティーブンス・ジョンソン症候群)に侵されましたが、米国の医師団が献身的に介護してくれ、3ヵ月間に及ぶ入院・治療を経て奇跡的に一命を取り留めたのだそうです。しかし視力障害は残りましたが、耳からの情報のみで勉強を重ね視力のハンディを克服して、今や世界的なヴァイオリニストにまでなりました。このような背景から、彼は国際的に精力的に演奏活動を行うとともに、積極的に国内外でチャリティコンサートも展開しているそうです。彼の存在そのものが、ハンディキャップのある人々の励みになっていると思いますが、それに加えて彼自身が広範囲な福祉活動を行っているという、とても素晴らしいお話になっております。

 ところで話題は変わりますが、ツィクルスとは何でしょうか。インターネット上にある三修社の独和検索では、次のように結果が出て参りました。

Zyklus
【1】(文語)循環,反復;周期((英)cycle)
der Zyklus der Jahreszeiten季節の循環
【2】(同一ジャンルの作品の)シリーズ,連続作品
【3】(音楽)連続演奏会,ツィクルス
Mozart‐Zyklusモーツァルトツィクルス(モーツァルト作品の連続演奏会)
【4】(医学)月経周期
【5】(数学)巡回置換
【6】(経済)景気循環

いろんな意味のあるドイツ語のようですが、ここでは【3】の(音楽)連続演奏会のことでしょうね。実は私は第3回のみに参ったのですが、本当は3回とも全部聴きに行くべきなのでしょうね。

 500~600人程入っていた、舞台に向かって長楕円形の気持のいい第一生命ホールを出て、早速隣街の月島に向かいました。ここは、江戸時代の埋立地で、昔からの下町の風情を残しております。そして何といっても、もんじゃ焼きです。創業50年の店「いろは本店」に入り、カルビ焼き、明太子もんじゃ、五目玉(お好み焼き)、そして五目焼きそばを、東京流に従い自分で料理して、食して参りました。お安い上に、美味しかったです。

  • 楽譜なき モーツァルトが 心打つ

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