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2020年8月 4日 (火)

筑波大・掛谷英紀准教授による講演「SARS-CoV-2のゲノム配列に基づくウイルスの由来(人工or天然)の考察」(ユー・チューブ)を観て

筑波大・掛谷英紀准教授による講演「SARS-CoV-2のゲノム配列に基づくウイルスの由来(人工or天然)の考察」(ユー・チューブ)を観た

掛谷准教授(1970~・大阪府出身)による30分間余りの講演はユー・チューブとしては結構長編だが、かなり難解なので結局2度観た 新型コロナウイルス(武漢ウイルス:SARS-CoV-2)の由来・発生源については延々と議論されているが、本講演ではそのゲノム(遺伝子情報)配列を解析した推論を展開している 米国の経済研究者で未来派のクリス・マーテンソン博士(1962~)が制作した、コロナウイルスに関する数本のユー・チューブ作品を主に参考にしている 結論としては、新型コロナウイルスは今や容易に人工的に生成できるが、そうなのか天然に発生したものかの判断はゲノム配列の解析だけでは断言できないとのこと

SARS-CoV-2のゲノム配列で重要なのは、①ヒト(人)のACE2(アンギオテンシン変換酵素2)受容体と結合するスパイクたんぱく質の受容体結合ドメインRBD(レセプター・バインディング・ドメイン)のアミノ酸配列、と②ウイルスのRNA遺伝子を切断して結合した細胞に送り込む機能を持つフーリン切断部位FCS(フーリン・クリーベージュ・サイト)のアミノ酸配列 新型コロナウイルスのRBDはACE2にとてもよく結合し、FCSの機能によりとても効率よくウイルスのRNAを細胞に侵入させる (注)4種類の塩基が並んだRNA配列を3個ずつに区切ったコドンから、一定の変換表に従ってたんぱく質を構成する20種類のアミノ酸の1つが選ばれて生成される

本講演ではまずFCSについて紹介 フーリン切断を効率よく働かせるたんぱく質の配列はRxxRというもの Rは20種類あるアミノ酸のうちのアルギニンというもので、xは何でもいいとのこと これがRRxRやRxRRならばさらに効率が上がるらしい SARS-Cov-2のFCSにはRRKRというアミノ酸配列(Kはリシン)が入っていてフーリン切断が高効率だが、サーズ・ウイルスSARA-CoVにはRxxRのアミノ酸配列は見当たらないようでフーリン切断は低効率とのこと

SARS-CoVにFCS配列を挿入するという研究は過去に世界中で行われていて、米国、日本、オランダ、中国などから論文が発表されているが、これはとても危険な研究でもある SARS-CoVの発見者として有名で、コウモリ女とも称される石正麗博士(1964~・フランスで博士号取得)は米国ノース・カロナイナ州で同様の研究をしていたようだ 彼女が主任研究員として勤める武漢病毒研究所に、米国の国立アレルギー・感染症研究所所長のアンソニー・ファウチ博士が、将来の薬の開発に役立つという目的で2019年に約4億円の研究資金協力をしていたことは米国にとって皮肉なこと(現在は中止) SARS-CoV-2はSARS-CoVと76.0%の類似性だが、石博士が2013年に生成したBat-CoV-RaTG13とは97.4%の類似性

一方SARS-CoV-2のヒトACE2受容体と結合するRDBアミノ酸配列は、センザンコウが持つコロナウイルスGD pangolin-CoVのRDBアミノ酸配列と酷似していて5ヶ所しか異ならない そしてそのRDBがヒトACE2受容体に他の動物のそれによりも結合しやすいということらしい

これらからマーテンソン博士は、「センザンコウのRDBとBat-CoV-RaTG13のキメラを作って、そこにFCSを人工的に挿入した」という仮説を立てている

SARS-CoV-2が天然のものであると主張する研究者は「ゲノムのランダムな変異・エラーで発生」とか「人工ウイルスを作るためのベース・ウイルスがない」という しかし、掛谷准教授は「変異・エラーではもっと時間がかかる」し「現在の技術では人工・加工の痕跡は消せる」と反論 また、研究者はたとえ危険な研究でも論文の種であり、出世や研究費獲得が可能となり、なによりもオモチャを失くしたくないと考えたのではないかと

仮に武漢病毒研究所でSARS-CoV-2が生成されたものとしても、いかにして研究所から外部に漏れたのか 最高セキュリティのP4ラボでのセキュリティが不充分だったということは考えられる しかし、門田隆将(1958~・高知県出身)は自身の著書「疫病2020」(2020)で台湾出身の林健良医師(1958~・栃木県在住)が語るところの「中国人の特性」説を紹介している P4ラボで扱って汚染した動物の死骸は厳格で特別な処分が必要だが、動物の死骸が市場で売れるものなら売りかねないということ 中国人はネズミもコウモリもサルも喜んで食べるらしいし、センザンコウは漢方薬の原料でもある 過去にクローン研究で著名な大学教授が実験動物の死骸を売って1億円くらい稼いだという事件があったそうだ これならば、武漢ウイルスが、コウモリもセンザンコウも売っていないという武漢・華南海鮮卸売市場から発生したことは充分考えられるし不思議でもなさそうだ

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